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EP6 到着の先生と奥方そして・・・・

またも遅くなってすみませんでした。EP6投稿です。

ペガサスと白竜の指示に従い僕達は遺跡の外側の草原にテントを張り一夜を過ごす事にした。アレスと僕が二人で一つフローネには別のテントを用意し、それぞれ思い思いの時間を過ごしていた時だった。


「どうしたんだお前達?」

「先生お疲れさ「セ・リ・スくーん」はい?!」


食事の準備をしていた僕達の前に漸く追いついたらしい馬に乗ったレナード先生が不思議そうな顔をして現れ、その後方から奥方のリリーナ様が僕等の前に突撃してくる。


「遺跡には白竜とペガサスがいーっぱい居るし、君達は何処にも居ないしー探したんだよー!」


リリーナ様の底抜けに明るい声とソレに似合わない巨大な大剣を背負った姿に僕は呆気に取られ、アレスは持っていた食器を落としフローネに至っては腰を抜かしその場にしゃがみ込む有様だった。


「リリーナ様。唐突過ぎます。見てくださいよフローネなんかビックリして腰を抜かしていますよ」


ある程度免疫が在る僕はリリーナ様に苦言を呈するがリリーナ様は何処吹く風の様子でキョトンとしている。


「えー?何でー?」

「はぁ・・・・。リリーナは黙っていなさい」


夫であるレナード先生は大きくタメ息を吐くと乗っていた馬から降りリリーナ様を制止すると、改めて僕に問うた。


「それで?何でこんな所に居るんだ?そしてあの状況は何なんだ?」

「実は・・・・」


遺跡の中に居る幻獣達の事を言っているのだろうと判断した僕は先程の遣り取りを説明すると先生は首を傾げ、リリーナ様もそれに習って首を傾げる。


「すると何か?あの祭壇はあの幻獣達にとって極めて重要な”何か”で”今日”だけはあの遺跡に入るなと?」

「そうです。あの状況なので詳しい話までは聞けませんでしたが・・・・」


先生は目を閉じ「ふむ」と一頻り思案すると何か納得したかのようで、馬の背に括り付けられた荷を解き始める。


「ならば仕方が無い。無理をしてあの幻獣達の不興を買っては面白くはないからな」

「仕方が無いねー!よいしょっと!」


リリーナ様は轟音と共に背負っていた大剣を降ろしてその場に腰を下ろす。その姿に僕は冷や汗が出る。


「その剣ってどれだけ重いんですか?並の重さじゃ無いですよね」

「そうかなー。けっこう軽いと思うよー?」


何処か子供っぽい態度で答えるリリーナ様に呆れる僕だったが、彼女の実家が軍事を司るリヴァース家と言う事実が全てを払拭させていた。


「こんなチビッ子だが軍務卿である義父上が「コヤツが男ならばな・・・・」と言う程の力量と技を持っているからな・・・・」


荷を解き終えた先生が苦笑交じりの声でそう言うと、リリーナ様は「チビッ子言うなー!」と反論し大騒ぎする。するとそこで漸くアレスとフローネが硬直から解き放たれ笑い始め彼女は更に顔を膨らませるのだった。


「それにしても先生。随分と遅かったんですね?」


全員が食事を終えてお茶を飲んでいるとフローネがマグカップから口を離し、先生に問いかける。


「ああ。出発間際にエルピス家の三男坊が突然転入して来て教職員一同大騒ぎになってな、そのどさくさで出発が遅れてしまったのさ」


先生のその言葉にアレスが眉を歪め、フローネからは表情が消える。


「あの我儘魔導至上主義野朗が何でまた学園に?」

「そうね。あの腐れ似非魔導師が来る場所じゃないわよ」


嫌悪感を隠そうともしない二人に先生は苦笑いを浮かべ、リリーナ様は珍しく困った様な表情をしている。


「そう言うな。魔導卿直々の要請があったんだ。学園としても断れなかったのさ学園長も露骨に嫌そうな顔をしていたがね」

「そりゃそうでしょうね。お祖父様も常々「あの者は好かん」と言っていたもの」


フローネは即座にそう返すと心配そうに僕に向かってこう言い放った。


「気をつけてねセリス。あの似非魔導師は彼方みたいに魔導術を使えない者を徹底的に見下し、差別するから」

「大丈夫だよ。僕みたいな術史専攻の生徒はその人みたいに魔導術の授業に出ないし、それに接点なんてまるで無いから相手にもされないんじゃないかな?」


そう答える僕にフローネは「そうかしら・・・・・?」と呟き、アレスは「でもな・・・」と何処か納得していない様子だった。


「判ったよ。充分気をつけるから。それにもしそうなったら二人共助けてくれるよね?」


そう問いかける僕に二人は満足気に頷き即答してくれる。


「当たり前よ!」

「当然だ!」


そんな二人の様子に先生とリリーナ様は笑顔を浮かべ、それに釣られ笑い声が辺りに響くのだった。


でも・・・・。後になって考えてみればこの時もう少し先生の話を詳しく聞いておけばあんな事にはならなかったんじゃないかと思う。でも、この時の僕は二人の言葉を聞いて満足していたんだ。凄く嬉しかったんだ。

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