プロローグ
見切り発進につき、話と話の間が長期になると思います。あしからず。
”魔導術”
古に存在した双子の姉弟によって生み出された神秘の術式。
攻式術式を編み出した姉、フィオナ・ジェファニア。
守式術式を編み出した弟、レニス・ジェファニア。
この二人を現代の術者は双術聖と呼び、神にも似た信仰の対象になっている。
彼等は術式を生み出した後に4人の高弟にその全てを授け、消息を絶っている。
その高弟達は二人の生み出した術式をさらに発展させ、世界に広め続けたが意見の食い違いから攻術派と守術派に別れ、互いの主張や術式を批判し合いやがてその争いは国家すらも巻き込み大きな戦争が始まった。
”魔導大戦”遥か未来においてそう呼ばれる戦争の幕開けである。
五百年にも渡って行われたその大戦により多くの国家が滅んでは誕生し、多くの貴重な術式や術者が失われ、末期にはその大戦が何故始まったのかさえ忘れられていた。
やがて一人の英雄がその大戦に終止符を打った。
その名は”バール・ヴィアーゼ”。攻術派国家の末端に属していた彼は、双術聖の残した二冊に魔導書「黎明の書」と「黄昏の書」を発見し、その力を使い一軍を組織し無数の戦火の後に大戦を終結させた。
大戦の後にバールはヴィアーゼ帝国を立ち上げ英雄帝と称された。
この物語はヴィアーゼ帝国が誕生してから二百年後、失われた術式の再興を目的として立ち上げられた「帝立魔導学園」から始まる・・・・・・。