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科学的レイプ!レム睡眠の裏技

作者: 旭 与五郎

俺たちの高校の林校長は、現役教師だった頃、すべての女子生徒に入浴時間の毎日の報告を義務付けていたとんでもねぇ野郎だ。そんなやつを校長として採用している教育委員会を絶対に許してはならない。

林を陥れるため、俺たちはまずは林の手下である平井をクビに追い込むことにした。平井は、文科省の定めるルールに従わない授業を行い、それを口外した場合、家に放火するぞと生徒を密室で脅していた。この事を公にすれば、平井をクビに追い込むことは容易だろう。問題は、林の悪事をどう暴くかだ。

そこで、次期生徒会長有力候補の、同級生のリナに助けを借りることとした。平井は、林と同等の手口で女子生徒にセクハラをしていた。全生徒にしたことをすべて報告させる命令の中には、すべての女子生徒に入浴時間の毎日の報告を義務付けることが含まれる。その事に平井自身は言及しない。

「入浴時間も含めて全部報告なんて、セクハラじゃないですか。」

リナはわざとらしい言い方で林に言い返した。

「甘ったれたことを言ってるんじゃない!」

やった。この場面をしっかりと動画に収めた。

この動画を警察に提出する流れになると思いきや、リナの提案に俺は耳を疑った。

林と平井が実名でゲイビデオに出演すれば見逃すというのだ。

かくして、『科学的レイプ!レム睡眠の裏技』というタイトルのゲイビデオは発売された。その内容は、林が平井の睡眠を監視し、睡眠時間が一時間半の倍数から一秒でもずれたら、お仕置きとして林が平井の諭吉を平井の肛門に挿入し、平井に取り出させるというものだった。また、次の章は、徳川家将軍の名前などの暗記事項を林が平井に暗記させ、四回の復習の後で答えられなかったらお仕置き、しかも三回目の復習で正解してしまった場合もお仕置きをするというものだった。

この事は当然、教育委員会にバレたので、教育委員会は林と平井を懲戒免職にする流れになった。ところが、林が記者会見で発したさりげない一言が、事態を思わぬ方向へ動かすこととなった。

「校長がゲイビデオに出演して何が悪いのか。これはゲイ差別だ。」

この言葉が全国のゲイたちの心を動かした。教育委員会は、林と平井を懲戒免職にしようとするも、全国から届いた反対署名により、それができなくなってしまったのだ。

たちまち俺たちの高校は「日本一ゲイに対して寛容な高校」として有名になった。ここまでして「模範的教育者」というポジションにすがる林の虚栄心は感服に値する。

そうして、俺たちの高校は、二十四歳になって学生をしていてもゲイビデオのアルバイトで生計を立てる人材や、豪快なGODとして崇められ、ゲイたちからモテモテのゲイビデオ男優や、終戦記念日に岡山の県北で行った肛門刺激行為を文学的に価値あるものにする文豪などを輩出することになった。

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