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2-1 2021年3月31日 アメリカ テキサス州宇宙開発施設

いわゆる「ゾンビ」である。かみついて血を吸って同胞をつくる習性から吸血鬼とも呼べそうなものだが、どうしてもそう言い切れない部分がいくつかある。その一つが死因。太陽の光を浴びても灰になって死ぬことはないし、十字架やにんにくも効かない。吸血鬼の弱点がきれいさっぱりなくなって不死なんていう都合の良い反則技しか残っていないため、数が減ることはほとんどないというふざけた特性がついてしまっている。


それともう一つ、感染源が血のみではないという点。かみつかれることによって感染し、ゾンビになってしまうことは多々あるのだが、どうやら主たる原因は「唾液」らしい。つまりはゾンビがくしゃみをして唾液が飛散し、それを吸い込んでしまうだけでもゾンビになってしまうようだ。インフルエンザか。


そんなだから、世界同時多発的に発生したらしい未確認生物は爆発的に増加し続け、一ヶ月で世界の半数以上をゾンビにし、三ヶ月たった今では実に九割以上がゾンビと化してしまっている。


だが、ダイハードばりの危機的状況を乗り越え戦い抜いてきた僕に抜かりはなかった。ロサンゼルスのショッピングモールにあったユニクロでエアリズムのマスクを大量に手に入れている。「そんな装備で大丈夫か」と聞かれれば僕は無言で口角を上げつつ親指を立てて見せるだろう。グッジョブ。


階段脇の影に座り、休憩とも言えないくらいの小休止をとる。隣にサエコが座る。失礼。柳佐枝子(やなぎさえこ)だ。付き合いが長いせいでつい下の名前で呼んでしまう自分がいる。困ったものだ。短めのポニーテールは相変わらずで、首には緑のチェックのマフラーを巻いている。この大乱戦でいまだに原型を留めているのが不思議だ。


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