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そう思うのも当然だ。いったいなんだろう、何かの間違いなんだろうか。
とにかく一度聞いてみようと思って、おみくじをもらった社へと戻った。巫女さんは何人もいたのだが運良く先程と同じ巫女さんに話すことが出来た。
「あの、このラストワンってなんですか」
その言葉を指差しながら唐突に切り出す。すると巫女さんは飛びきりの笑顔でこう言ってくれた。
「おめでとうございます! ラストワン賞です!」
ともすれば拍手喝采を浴びそうなくらいのお祝いっぷりで祝福される。
「なにかもらえるんですか?」
そう聞くも巫女さんはニコニコ笑ったまま何も答えない。
「いやその、ラストワンってなにが」
「ラストワンはラストワンです。最後の……」
にっこり笑って人差し指を立てて見せる。
「あなたが最後の一人になったら願いが叶います。そういう賞です」