永和の曙光
ある日、昂国を天変地異が襲った。
地の果てまで届くかのような轟音が、その始まりを告げた。
生き残った民は、それでも文明を蘇らせようと苦心したが、こんな時でも人心は一つにならなかった。人として生きることを望んだ大半の者たちは、祖国を捨て、海外へと逃れて行った。
それでも昂の地で生きていこうとする人がいた。その窮状を見かねて、日本を始めとする諸外国は、幾たびか救援の手を差し伸べた。
昂国の西の洋上に位置する日本からは、最も多くの救いの手がもたらされたが、いつしか彼らは|日向《ひむか》人と名乗るようになった。これまで通り救国の為と称し、昂民を〈保護〉して、九つの邦に囲い込み支配した。
一方、他国に逃れていた者達の子孫も故国に戻ろうとして来るが、日向人は受け入れなかった。無理やり侵入した者たちは、|荒斗《こうと》と呼ばれ、人以下の扱いを受けた。
日向人、昂民、荒斗、それぞれが力を増して行くにつれ、緊張も高まっていた。昂国の歴史が大きく動く【|永和還復《えいわげんぶく》】は、もうすぐそこに迫っていた。
序章
序章
2020/10/19 23:22
(改)
第一章
向・一
2020/10/20 20:26
向・二
2020/10/21 19:42
荒・一
2020/10/22 21:16
荒・二
2020/10/23 21:49
荒・三
2020/10/23 23:00
昂・一
2020/10/24 18:41
昂・二
2020/10/25 18:07
昂・三
2020/10/26 22:01
第二章
向・三
2020/10/31 18:38
(改)
向・四
2020/11/01 19:13
向・五
2020/11/03 17:05
荒・四
2020/11/04 18:24
荒・五
2020/11/05 23:50
荒・六
2020/11/07 23:08
昂・四
2020/11/21 15:09
向・六
2020/11/23 16:06
昂・五
2020/11/23 16:19
昂・六
2020/11/23 16:30
第三章
向・七
2020/12/05 22:36
向・八
2020/12/05 23:01
向・九
2020/12/05 23:33
荒・七
2020/12/12 18:05
荒・八
2020/12/12 22:16
昂・七
2020/12/12 23:11
昂・八
2020/12/12 23:30
第四章
向・十
2020/12/19 23:00
向・十一
2020/12/20 01:00
荒・九
2020/12/20 14:04
荒・十
2020/12/20 22:21
向・十二
2020/12/21 23:41
向・十三
2020/12/22 19:24
荒・十一
2020/12/23 20:06
向・十四
2020/12/25 22:06
終章
終章
2020/12/25 23:16