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雨と彼女

カップラーメン。それは料理ができない、苦手、めんどくさい、という男子高校生にはありがたい食べ物だ。快斗としても、男子高校生としてはそこまで食欲があるわけではないので、ある程度の食事は簡単なお菓子やゼリーで済ませ、ちゃんと食べたい時はカップラーメンを食べている。

「あー、やっぱ簡単でうめーな」

と独り言を言いながら、カップラーメンをすする。

「これがなかったら、俺死んでたんじゃないか?」なんて縁起でもないことを言うが、実際カップラーメンに何度も救われてきたので、あながち間違ってはいない。

(いい匂いだなー)

隣から、カレーのいい匂いがする。恐らく紗季が作っているのだろう。

ま、このカップラーメンもカレー味なんだけどね。うん、やっぱ匂いから違うよね。

(あー、料理すっかな?)

なんて思った快斗だったが、よく考えたら料理は時間がかかるし、難しいし、危ない。やるべきじゃないな。間違いない。快斗は静かにカップラーメンをすすった。






雨か、


学校へ行く途中、いきなり降られた。ちょうど学校に着くくらいに降ってきたので、登校ではほぼ濡れなかった。

問題は下校である。朝から降っていた雨は、1限目、2限目と授業をこなしていっても、弱まることはなく、むしろ下校に近づくにつれ、心なしか強くなった気がする。そして全ての授業が終わった。

(あーあ、帰るのだるいな)

ただ、案外快斗は用意周到?几帳面?いや、ただ単に濡れたりで、自分に被害が出ることに対してめんどくさいだけなのだが、折りたたみ傘なんかを学校に置いていた。そこで1人、静かに雨と睨めっこしている少女、そう七瀬紗季がいた。

最初は、傘を貸してやろうかななんて考えていたが、よく考えればそこまで仲の良くない相手に傘を渡して、自分が濡れて帰るなんてイケメンがやることだなとそのまま昇降口を出ようと思った。そのときの、七瀬の顔がどこか寂しそうに見えた。


「ん、貸してやる。差して帰れ」

「は、なんで、あんたはどうするのよ?」

「あのなー、人が親切にしてるんだから素直に受け取れって、お前、ああ、なるほどそういうことか」

「ちょっと、どういうこと?」

「はぁー、さてはお前、俺と相合い傘して帰りたいんだろ」

「はぁ?はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

「そうかそうか、でもごめな。俺は今から授業寝てた罰で、音楽室の掃除なんだ」

「ちょ、ちょっと!誤解しないで。私はただ、あなたの傘を借りてまで、濡れずに帰りたいと思わないだけよ!」

「でも、どうせ俺は音楽室掃除あるし、傘ももう一本あるから気にせず使ってくれていいぞ」

「そ、そう。じゃ、じゃあ、ありがたく使わせてもらうわね、」

「雨で濡れたら、せっかくの美浪が台無しになってしまいますから」

「!?び、美浪?」

「はは、嘘だよ」

「嘘!?なんなの?もういい帰る。でも、その、傘、ありがとね」

「おう!」

そういって、彼女は去っていった。ま、実は傘がもう一本あるってのと、音楽室掃除が嘘で、美浪の話は事実なんだけどね。

(さて、この雨どうすっかな?)

などと、考えた結果少し待ってみたが止む気配がなかったので、走って帰ることにした。もちろん、彼女とは被らない程度に。あれ、もしかして俺、イケメンじゃね?

その思いを拭い去るように、横を通ったトラックに、盛大に水溜りの水をかけられた。

なんか、今月のラノベたくさんあって、投稿できませんでしたすいませんごめんなさい申し訳ありません。ま、誰も読んでないんじゃとか思うとめっちゃ切なくなるんだけどね。

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