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プロローグ




 セイカ大陸




セイカ大陸は魔法至上主義の大陸であり、魔法を扱う者は魔法師と呼ばれ高い地位を得られる。


魔法師にはSSS級〜G級までの10階級が存在し、それぞれの階級ではさらに上位、中位、下位と分けられる。


またSSS級を突破したものは超級魔法師と呼ばれ、セイカ大陸の歴史上でも超級に到達した者は3人しかいないと言われている。



今から始まるのは、この不思議なセイカ大陸に生きる1人の少年の物語である……



_______________________




セイカ大陸南部

イースト地区_フォール大森林

 



かつて精霊の隠れ家とまで言われた自然豊かなこの地は、今や荒地と果てていた。


それもそのはず、あの伝説と謳われる超級魔法師がこの地で戦いを繰り広げているのだから...



「バルド!!例えこの身が滅びようとお前だけは...!」



黒いマントを羽織った少年が地面から数百メートル離れた空中に膝をついている。

そしてその向かいには白髪の青年_バルドが立っていた。



「ふっ、笑わせてくれる。貴様如きが私を殺すだと?超級に到達したからといって私に並んだとでも思ったか?」



バルドは目の前の少年を一瞥し、嘲笑う。



「…なん、だと!?」



「例え、貴様がこの場で私を消したところで私は死なない…ということだ。書物には超級に到達したのは3人と書かれているが、実際はそれ以上に多くの超級魔法師がいたよ。みな大陸の為だの平和の為だの言っては挑んできていたな…だが私は生きている、わかるか?」



少年_シオン・スザナールは、今から50年前に一族をバルドの手下によって惨殺され、それ以来敵を取ることのみ生きがいにしてきた。


魔法師としての才能が低かったシオンは、幸運にもあるアイテムを手に入れたことによって伝説の超級魔法師に到達することができ、バルドに挑むことができたのだが…



「…どういう意味だ…?!」



シオンにはバルドの言った事の意味が全くわからなかった。



グサっ



「ゔっ!!」



急な胸の痛みがシオンを襲う。


背後に近づいてきた気配にシオンは気づくことができなかった…いや、信頼するが故に全く警戒していなかったのだ。



「…リ…ン?…な、ぜ…?」



振り返ると背後に立ち剣を突き立てていたのは、20年間連れ添ったはずの恋人_リン



「ごめんなさいね、でも恋人ごっこはもう終わりよ、シオン。…遅れてしまい申し訳ありません、バルド様」



シオンは薄れゆく視界の中に、バルドに跪き敬愛に満ちた目線を向けるリンの姿が見えた。


20年前重傷を負ったリンを助けて以来、ずっと二人で連れ添ってきた。


復讐に全てを捧げたシオンにとって、リンは唯一の例外であり、家族だった…



(…リン…全部、嘘だったのか…?…僕はこのまま仇を討てずに死ぬしかないのか…お父様、お母様…)



シオンが目を閉じ完全に意識を手放した瞬間、彼の指にはめてある黒い指輪が光を放ち始めた。


意識を失ったシオンの体は、指輪の放つ光に包まれゆっくりと消えていった…





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