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おじさんと女の子  作者: ちび
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壊れた世界

 携帯のアラームで目が覚める今日。今までは毎日電話をして起こしてくれる人がいました。最近ではそれを「モニコ」と言うらしい。モーニングコールを訳して呼ぶそうです。そんな事は最近の人なら知ってる事でしょうが私は彼女から教えてもらいました。


 目が覚めると現実を受け止められないまま仕事に行く支度をして家を出ると今日は雨、夏の終わりを感じさせる涼しい風を受けながら携帯を開くといつもあるはずの連絡もない。仕事に向かう途中にもいつもなら毎日たわいもない会話をして向かっていたのですがそれも無くなってしまいました。最寄りの駅まで歩いて10分ちょっと、その間もこの道を何度一緒に歩いたかななんて考えたり、楽しかった思い出だけが甦って余計に胸が苦しくなりました。駅のホームに着くと雨に濡れた鞄を払いながら今までならlineで「雨やだね!濡れちゃったし」なんて送っていたのでしょう。すると彼女は「雨うぜー」なんて返って来たのでしょう。すると電車がホームに入ってくる。そんな今日だったはずなのですが......


「話がある」といつもと様子もおかしかったので、仕事を早めに切り上げてそういう時は駆けつける事が当たり前でした。


「駅で待ってるから」

『いや、先に家の前に行ってて』


 やはり普段と違う事はこの時にピンと来ました。そう言うので先に彼女の家の前で待っていると何時もより時間をかけて帰って来ました。家の前に差し掛かる前に比較的交通量の多い道路がありそこを右に曲がると姿が見えるのですが見えた瞬間に人が変わったように見えました。確かに彼女なのですが、まるでそれは快晴で天気が良いのに雨が降ってきた様な感覚。


 彼女は実家暮らしで甥が二人いるのでいつも大体、子供達の騒いでいる声が外まで聞こえてきます。

 私も何度かと言うよりかなり一緒に遊びました。いつも戦いごっこなのでしたが。

 いつもと変わらない日常を感じながら、家の前に腰かけて待っていると1つだけ合わないパズルピースのようにかなりの間を開けて隣に座りました。



『もー終わりにしない?』

「どうした?なんかあったか?」


『他に好きな人出来た』

「........え?」


『私、最低だから』

『もうあなたの事は好きじゃない』

「........................は?」


 返す言葉が見つからない。そんな事いきなり言われても。

 1つだけ合わないピースは私の様に感じ、聞こえていた子供達の声も聞こえなくなりました。



 多くの人も経験があると思いますがこれは決してハッピーエンドなお話ではありません。ドラマの様な恋愛の展開を望み、一生懸命愛そうとした32歳のおじさんと、恋愛もこれから知っていく誘惑も多い18歳の女の子との実話を元にしたストーリーです。


 世の中に歳の差がある恋愛って話には聞いた事はあったけれど、まさか自分が当事者になるなんて思いもしなかったです。人を好きになる。それって歳の差は関係がないって確かにそうなのかも知れません。ただある程度お互いが歳を重ねていればかも知れません。

 私は30歳を過ぎた世間一般からすれば「おじさん」歳を重ねると言うのは出逢いと別れをそれだけ多く経験する事の様な気がします。

 今の10代の人達はまだきっとこれからそういう出逢いや別れを経験していくのでしょう。


 これはいつか本当の愛って何なのか?少しでも知りたくなった時の為のあなたに捧げます。


 そして今まで支えてくれた友人達に心を込めて感謝を致します。




これは中傷や否定的なお話ではありません。


この中にもこれから先に生かせて行けることが有るはずです。

痛いと今は前に進めなくても、いつか進める時がくると信じて。

そして私の愛がいつかあなたに届きます様に。

あなたの幸せをずっと願っています。


『ありがとう』

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