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freedomfantasy  作者: 黒猫の手
それぞれの物語
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冒険の準備~アリスと華月~

年末年始、体調崩したりと色々あり更新が遅くなりました。

更新頻度は月1~2位で今後行って行きますのでよろしくお願いします。


誤字脱字があれば報告ください。後日、修正します。

ゴーフィン王国の師匠の屋敷の庭で私とセシリアちゃんは吹雪さんに呼び出しを受けて集まっていた。

最初は雑草が生い茂って無残な庭は均等な長さに切り揃えられた芝と綺麗な水が出る噴水、季節の花々が咲き乱れ、それを一望できる場所にテーブルが設置されていた。

私とセシリアちゃんは現在そのテーブルで、吹雪さんが淹れた紅茶を飲みながら、吹雪さんから呼び出された理由を伺っていた。

内容は現在、師匠たちは学園祭の準備で忙しく、ログイン出来ない期間で私たちが国々を回る旅の準備をする事だった。

1.移動手段の確保 2.旅の間の屋敷と店舗の維持できる人員の確保 3.人員の育成の大まかな3点が主だった物だった。


「と言うわけで、私とセシリア、華月とアリスで行動してください。私たちは馬車を購入してきますので、お二人は孤児院へ行き、人手を雇ってください。住み込みが可能で秘密厳守などの契約内容を読ませて同意して貰ってください。面接は私がしますのでゴーフィンはこの屋敷へ、イシュタールは店舗の方で面接をしますのでその様に伝えてください」


私たちに資料を渡してながら言葉を終わらせる。

資料にも募集するべき人材の特徴や人数が書かれてあり、事前に交渉していた孤児院の場所も掲載されていた。

ゴーフィンには2か所、イシュタールでは4か所、孤児院があり、その全てを訪ねるそうだ。


「セシリア、私たちは今から向かいますよ。馬車自体はユエ様が手を加える予定なので安物でも良いのですが引く馬は力強い立派な馬が理想なので自身の目で見て回りますよ。」

「はい、師匠。アリスちゃんまたあとで。」

二人が屋敷を出た後に私と華月さんは地図を見つめながら、向かう先を決めていた。


「うーん、近場から回ります?」


私が華月さんに提案すると彼女は頷いて肯定してくれた。

「そうだね。ゴーフィンは2か所だけだから、今日はこの国だけ終わらせようか。多分だけど、ユエ様は勧誘以外にも仕事を指示している気がするし、早めに終わらせて損は無いはず」


私たちは孤児院の地図と仕事の契約などの詳しい説明が書かれている紙の束を持って屋敷を後にした。



孤児院へ向かうため、国の大通りを歩く。

露店が立ち並ぶも治安の良さが出ているのか売り手と買い手の笑顔と楽しそうな声で溢れていた。


「華月さん、この治安の良い国でも孤児院ってあるんですね」


街中の様子を見て疑問に感じたことを聞く。

ゴーフィンもだが、イシュタールも奴隷を禁止して、しっかりした人権の保護と民衆の安全を意識している。

その中で孤児院と言う物が存在してしかも、複数ある理由が気になった。


「そうだね~。ユエ様やお姉ちゃんからの聞いた話だけど、孤児院は国営で国に保護された子供らしいよ。理由はイシュタールの反対の人族の大陸からの奴隷の保護と色々な事情で親を亡くした子供が基本で種族も色々だね。」

多分、色々な事情と言うのは魔物関係だと思う。

この世界は治安を良くしているが国の外は魔物と言う驚異があり、親が旅の商人や冒険者、国を守る騎士などの魔物に関わる職なら子供が残されることも多いと思う。


「孤児院から子供を引き取るって事は吹雪さんか師匠が里親になるんですか?」

「いや、住み込みでの仕事の紹介と自立した生活面の補助を条件に雇用する形かな?ただ、守秘義務の内容もあるから、ある意味終身雇用になるけどそこは同意得れれば良いし、しっかり説明をすると言っていたね」

まぁ難しい話は師匠と吹雪さんに任せて私たちは言われた仕事を行うだけか。


最初の孤児院は、建物が白を基調とした教会風な見た目で、中央の屋根には鐘が1つ吊り下げられていた。


「お待ちしておりました。当孤児院の院長のミリエルと申します」


シスター風の服に身を包んだエルフ族の女性が建物の中から出て来た。

ゴーフィンはゴブリン族の国だが、多種族が居ない訳では無いけど、多種族で国からの援助で経営している孤児院のトップを務めているのは意外だった。


「ああー。私は見た目はエルフよりですが、父はゴブリン族のハーフです。」


ミリエルさんは少し驚いた私たちの表情を見て、「私は母似なので良く、エルフ族と間違われるんですよ。」と微笑んでいた。

「この場合、ハーフエルフって言うのかな?」


確かに気になるけど、そもそも、ハーフ○○とは人基準の話で普通にハーフで良いのでは無いだろうか?

応接間まで通されて、椅子に座りながら、今回の用件を切り出した。


「本日の10歳前後の子たちと言う事で現在、当孤児院ではこの6人になります。」


ミリエルさんが「入りなさい」と言うと扉を開けて6人の男女が入って来た。

人族が2名、エルフ族2名、魔族1、ドワーフ族1の6人で人族の男の子一人以外は女の子だった。


「この子たちの親は冒険者で、洞窟内のモンスターパニックの際に両親が戦死して、保護した子になります。」


ゴブリン族は自国での親族繋がりで親戚などに引き取られる場合がありますが、遠出で来た冒険者の場合は子供だけ残されて国が保護する場合があるそうで、故郷で親戚が居る場合は国が送り返すなどをしているそうだ。

残った子は親の方にも事情があり、親戚が引き取らない子たちなのだそうだ。


「では一応、契約書を置いておきますので、中身を読んで問題が無い場合はサインを貰ってください。明日、この場所で私たちの上司が面接をしますので地図を見てきてください。時間も其方の紙に記載してありますので遅刻の無いようにお願いします」


華月さんはミリエルさんに説明をして、人数分の契約書と面接内容の紙を渡していた。

私は華月さんがミリエルさんと話している間に6人の子供たちの動きと表情を確認していた。

よそ見をしていないか、表情に曇りや負の感情が無いか。

落ち着きや集中力が無い子は基本、不採用。負の感情と言うか小さな野心位なら大目に見れるが、師匠などに害悪にしかならない物は即不採用との事で、その傾向がある子を事前に様子を見て報告するのが私の仕事だった。

まぁ核心の部分は吹雪さんが面接でしっかり見極めるのでそこまで重要でも無いけど無いよりマシとの事だった。


華月さんが話を終えて、二人で孤児院を出るとすぐに2つ目の場所へ向かった。


「いやー。交渉事は私にはやはり、向かないね」


参った参ったと私より身長が低い華月さんが苦笑しながら、私の隣を歩いていた。


「華月さんはしっかり、伝える事を伝えていたと思うけど」


私が個人的に感じた事を伝えると、華月さんは更に困った感じで「まぁ・・」っと呟いた。


「伝言を伝えるだけなら合格だと思うよ。だけどね、交渉事は更にこちらに有益になるように運ばないと行けないのよね。お姉ちゃんやユエ様の他に私の主人のルナ様かな?あの人たちは有益、無益などの損得で物事を考えるし、将来的なビジョンを持って動くから、多分、孤児院巡りでも1つ二つ追加で何か言っていた可能性があるのよね。」


「リアルだったらの話だけどね」と言いながら華月さんはこの話を終わらした。


普段は楽しそうに魔法を撃って悩みが無さそうな華月さんでも劣等感とはあったんだと思って少し、身近に感じた。

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