学園祭 終
かなり遅くなりました。
寒くなって体調を崩しても仕事が休めずに本当に辛いです…。今年は怖いのでインフルの予防接種しました。皆さんの気を付けて。
誤字、脱字がありましたら報告ください。遅くなっても修正します。
ライブが終了してすぐに、生徒会室で委員長を待つ。
ライブ中にステージ上から彼女が来ていたのは見えていた。
薄暗い外からは他の生徒たちの楽しそうな声が聞こえてきた。
文化祭の最終日は夜遅くまで開催する事と、この町の祭りの日と合わせて一大イベントにしているので、薄暗い夜空に対して、街中は明るかった。
外の賑やかな喧騒に対して、俺の中は不安で一杯だった。
告白する覚悟が薄れる。
女装モデルの事は隠して上手い事付き合えないだろうか?っと考えるがバレた時=終わりになる未来しか見えないのでその思考はすぐに放棄する。
内容よりも隠していた言う事実の方がショックが大きい場合があるので、やはり真摯に対応するしかないと再度、覚悟を決める。
時間にして5分ほどだが、体感的には1時間以上待った感じがして、口の中の水分が少なく、乾燥してしまった。
扉が開いた音で、少し体がビクッと反応する。
「花園君、来たけどどうしたの?」
部屋に入るなり、彼女は用件を聞きに来る。
彼女の表情を見ると、相手も少し緊張しているのか何時もの笑顔ではなく少し硬い。
俺自身も、色々考えていたが彼女を前に思考が真っ白になる。
何を言うべきか、何から話すか。
彼女の問いかけに少しの間が空いた。
「委員長に伝えたいことがあったから聞いてほしい。」
俺の言葉で委員長は真剣な目で俺を見てくる。
話す内容はユキの正体と経緯、学園での扱いなどをまずは話す。
彼女は最初は驚いた表情をするが、俺はウィッグを取って顔をしっかり見せる。
メイクはしていないが、ユキと同一の顔を見て、委員長は納得した感じになった。
「花園君って女の子だったの?」
説明の時に男と伝えたが、元の顔自体が女顔でしかもかなり、美人顔らしく、委員長は自分の言った言葉の間違えに後から気付いて「違うの、本当に女の子にしか見えなかったから…その口に出てしまったの。ごめんなさい」と誤ってきた。
「気にしなくても良いよ。そう見えるから女装してモデルしてても気づかれないんだし」
「けどどうして私にこの秘密を話すの?」
委員長が俺の本当に伝えたい話の確信に突く言葉を言う。
返事の間に一呼吸を置いてから言う。
先ほどの流れを壊さない程度にスムーズに言葉を紡ぐ。
「俺は、委員長と仕事をして、学園祭でも接している内に惹かれて好きになっていた。けど俺は隠し事が多くて、それを君に隠し通す事が気持ち的にも出来そうになかったから、話しました。こんな俺だけど、付き合って貰えないでしょうか?」
もっと伝わる言葉があったと思うけど、俺が今、思っている言葉を無意識に口から出ていた。
俺の言葉を聞き、委員長は顔を真っ赤にして目を大きく開かせて、両手を口に当てている。
「花園君、その言葉うれしい。私も好きです。だけど…私でいいの?」
委員長が自身無さげに自分で良いの?と聞いてくる。
「委員長、いや、宮野さん、俺は貴方に惹かれました。外見ではなく中身です。一緒に居ると楽しくて安心するんです。先ほども言いましたが一緒に居たいんです。それに、宮野さんの外見も普通に美少女ですから自信持ってください」
傍から聞くと自分の好きな人は美人ですよと言ってる惚れ込んだ男の戯言の様な言葉になってしまったが、けど10人中7~8人は美人と言うほどの外見をしているのは事実である。
「ありがとう。私の方こそよろしくお願いします。」
宮野さんは少し涙目になって微笑みながら答えてくれた。
学園祭で俺は初めての彼女が出来ました。
幼馴染の遼と綾、妹の花音と両親にはメールで伝えると、すぐに返信が来た。
「「雪、おめでとう!やっぱり委員長に惚れてたんだな。まぁ彼女も良いが稀に俺とも遊んでくれよ」」
「「良かったですね兄さん。こんばんは赤飯です。材料は買ってくるのでよろしく」」
「「おめー。いやー弟分が彼女か~私も頑張るかな~」」
「「せっちゃんおめでとう。日本に帰ってきたら紹介してね~」」
「「雪、彼女を大事にしなさい。あと清い交際と学業に支障の無い様にしなさい」」
各自の特色のある返事を見て、少し笑いながら彼女にも見せると、恥ずかしそうにしていた。
更新頻度が遅く、やっと現実(学園祭編)が完結です。次回からはまた冒険しますよ~っと言いたいですが冒険準備話が少々、入ります。




