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freedomfantasy  作者: 黒猫の手
学園祭編
74/78

学園祭4

2日間連続の投稿です。よろしくお願いします。


誤字脱字があれば報告ください。


サプライズライブは最初は元々居た人数しか居なく、100人ちょっとだったが、話や噂を聞き、どんどん人が増えて最終的には大規模なステージになったので、大成功だったと思うが、ステージを終えての帰りが大変だった。

学園祭の為に作られた簡易ステージは退場する際に控室となる教室までは生徒の中を歩かないと行けないため、私たちの様な有名人だと人が殺到して歩くのも困難になってしまった。

一応、生徒会と生徒会が依頼した民間の警備会社の方の警護と誘導があったがそれでも凄く大変だった。


「今日は大盛況だったね」


控室として用意された教室内へ入ると亜里沙が今日のイベントの感想を口にする。

そう、私たちの予想よりも会場は盛り上がっていた。

生徒だけではなく、学園祭に来ていた人たちも一緒に盛り上がってかなりの熱気があった。


「私は汗だくになったから早く着替えたいな」


亜里沙とは逆にテンションが下がっている沙羅はタオルで額の汗を拭きながら不快そうに呟く。


「3人ともお疲れさま。今日は良かったわよ」


教室の一角でPCを操作していた社長が操作を一旦止めて、私たちを見て労いの言葉を掛けてくる。


「あと二日だけどこの調子でお願いね。あと明日は今日と同じ時間だけど3日目はラストと言うことで締めの20:00~21:00のラストを貰ってるから頑張ってね」

「「「分かりました」」」


私たち3人は返事をしたら社長は「もう着替えて解散して良いわよ。ゆっくり休んでね。」との言葉を私たちに言ってからまた、PCの操作に戻った。

多分、仕事が多い中、私たちの為に来てくれた社長に感謝をしながら教室を出た。


「ユキさんだけ生徒会室で着替えなんですか?」


そう、私だけ生徒会室での着替えになっているので、教室を出るとすぐに二人と別れる事になる。


「うん、私は一応この学校では男子生徒として通っているからバレたくないのよね。」


事実は逆なのだが、性別を偽っている事と、隠したいということは真実なので嘘を付いている訳では無いので、二人は「そうでしたよね」と言いながら私とは簡単に別れてくれた。


生徒会室は無人で誰も居なかったので、勝手に入って素早く着替えて自分のクラスの屋台へ向かう。

委員長と少し話が出来たら良いな~と言う思いと、自分の気持ちを伝える為の手を打つ為に向かうと屋台の前で片づけの指示を出している委員長の姿が見えた。

凛とした感じに目が奪われながらも、近づいて声を掛ける。


「何か手伝おうか?」

「花園君?」


声を掛けると少しビックリした表情の委員長が居た。


「手伝ってくれるの?」

「自分のクラスの催し物の手伝いに良いも悪いも無いけどね」


その言葉ですぐに俺に仕事を振ってくる。

力仕事よりも、細かい仕事がメインで、使った調理器具の清掃と片づけがメインだった。

力のある男子は屋台の前のテーブルや椅子を片づけたり、ゴミを纏めてゴミ庫へ運んだりしていた。

女子は明日の準備で材料の下ごしらえを行っていた。


その後も部活関係の物を片づけたクラスメイトが集まってきて、周りの掃除なども終わらせて俺が来てから15分ほどで片づけは終了した。


「委員長、今日すごく楽しかったから明日も一緒に見て回らない?」


さり気なく、委員長の近くに寄って、周りには聞こえない声で誘ってみた。

俺の言葉を聞いて、委員長は俺を見たその顔は少し赤かった。


「私は良いけど、花園君は私で良いの?」

「聞いて無かった、今日は楽しかったって言ったよね?なのに今日居なかった他の人誘うとか無いじゃん」


ここは「君じゃないと楽しくない」とか「君と一緒に居たい」とストレートに言えたら良いのだろうが恥ずかしくて遠回しな言い方になってしまった。

素直さが足りないと感じながらも委員長は「お願いします」と頭を下げてきた。

何か告白が成功したみたいな感覚に陥りそうになる光景だが、ただ、明日も学園祭を一緒に回ろうと約束を取り付けただけに過ぎないのが現実なのは悲しい。


「じゃあ、明日またね」


嬉恥ずかしい気持ちを隠すように俺は素早く帰宅する。

逃げてるようでカッコ悪いな…。




~~~ 宮野 朱美 ~~~~


今日、貰ったペンダントを見ながらニヤニヤと笑う私。

今日は良いことが起きて幸せ過ぎて気が狂いそうだった。

片思いの男子にプレゼントをされたり、二人っきりで食事したり、楽しく話したりと過ごしていたら、あっという間に1日が終わってしまった。

最初は花園君と別れた時は「これで元々の距離に戻るのか」と思うほどに今日の私たちは距離感が近かったと思う。

クラスメイトと委員長の関係は今までと変わらないが二人で過ごしていると欲が出て、「もっと傍に居たい」とか思ってしまっていた私は一人で少し寂しく感じていた。

だけど、片づけが終わった時に花園君から明日の誘いが来た時はビックリもしたけど物凄く嬉しかった。

自意識過剰と思われるかも知れないけど、私自身は花園君の中でほかのクラスメイトよりは好感あると思う。

友人として好きなのか?異性として好きなのかは解らないけど、脈はあると思うのでこのチャンスに告白でもしようかな…


「恥ずかしいよ~」


花園君に告白する光景を思い浮かべると恥ずかしくなってベッドの布団に顔を埋めて、足をバタバタ動かす。


「こら!朱美、バタバタと煩いわよ。」

「ごめんなさ~い」


ベッドの上からでも振動で1階に伝わったのか、母親に注意されてしまった。

注意された事で少し冷静に考えよう。


告白しなかったら…多分、恥ずかしい事は無いけど学園祭が終わったら関係性がクラスメイトと委員長に戻る可能性が大。しかも、進級した時に同じクラスにならなかったらそのまま、お別れ…

告白したら…告白を受け入れてくれたら恋人同士で何処にも問題は無い。と言うか一番の理想形の形だと思う。

告白しても受け入れて貰えなかったら…それでも友人として付き合おうと言う事は出来る筈。友人ならクラスが違っても会うことも出来るし、友情から愛情に変わることもあると…小説であったので未来への期待はある。

よし、告白しよう!

決意を胸に明日に備えて英気を養うために、早めの就寝につく。


がんばれ私!

学園祭編は甘い恋愛話ですね。

実は作者的にも恋愛話は苦手なのですが…委員長ちゃんを出す為と委員長ちゃんと主人公の関係を語るためには必要な部分なので、書かずには話を進める事が出来なかったのですよ。

社長さんは個人的に好きなキャラにしてありますね。

オネエ、筋肉、短髪、長身と完璧な4拍子!

あと2~3話位で学園祭編は終わる予定ですのでよろしくお願いします。

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