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freedomfantasy  作者: 黒猫の手
学園祭編
59/78

出し物

ここから少し現実の話になります。


誤字脱字などあれば報告を頂けると助かります。

今日は仕事も無いので、普通に授業を受ける。

授業を途中で抜けて仕事をしている俺だが、個人的に仕事の合間に勉強をしているので、遅れていると言うわけでは無いが、教師の声をBGMに窓の外を見つめる。

本日は雨、豪雨とまでは行かないまでも、薄暗く曇っている空はまだまだ、雨が長続きそうだと物語っていた。


「はぁ」


雨や曇りの日は気分が下がる。

嫌いではないし、嫌な思い出がある訳でも無いのだが、暗い雰囲気がその様な気分にさせる。


「今日はここまで」


授業の終了の合図がなり、教師が自分の荷物をまとめて教室を後にする。


「どうした?気分悪そうだな?」

「いや、雨の日はいつもこんな感じだよ」


遼の言葉に俺は力なく答える。


「そろそろ、学園祭だよな?雪は帰宅部だからクラスの出し物に参加だよな?」

「もう、そんな時期か…めんどくさいね」


俺が机に伏して体を伸ばしている答えると、遼が俺の耳元の近くまで顔を近づけて来た。


「綾が何か企んでるから注意しろ」


小声で忠告する。


綾は俺が好きだ…と言うかユキが好きだ。

過去に俺がプライベートでユキの格好で買い物を付き合わされる事件も起しているので、学園祭で企むと言うのは俺に関することだろう。


「ばれたらどうするのさ…」

「あいつならばれない方法を取って来ると思うが…過去に「雪はユキとして生きるべきだ」と言ってたから、ばれない方法と言うよりばらす方法で来る可能性も…」


怖い情報を聞いてしまった。

寒いわけでは無いのだが、体に寒気が走ったので、上を組んで体を包む体勢を取った。


「そういえばその髪ってかつらか?」

「そうだね。最近は地毛の方でユキしてるし、学校のほうが滞在時間短いからね。ユキがショートになったと言うか地毛で活動し始めたから短くなっただけなのだがな」


セミショート位の方に掛かる位の短さで活動している。プライベートは前髪がうっとおしい、ぼさっとした髪型(特注品)で生活しているしメガネと猫背を意識して根暗な高校生を演じているの同一人物だと思えないだろう。


過去のユキ写真集の写真編集の時に没になった物を綾に献上する為に学校に持ってきていたのだが、クラスメイトにばれた時は「ヤバイ」と焦ったが、風貌がオタクっぽい感じだったので、ユキの大ファン(追っかけ)と思われたのは微妙な心境だった。


「放課後にクラスの出し物決めるからお前も安全な案を考えとけよ。正直、俺は部活のほうに行くから展示とかであれば凄い助かるがな」


授業が始まる合図がなったので、遼は片手を上げて笑いながら自分の席へ戻っていく。


放課後になり、クラス委員がみんなの意見を取りまとめる。

副委員長が黙々と黒板に書き記した内容を見ると無難なのが【美術作品の展示】 【クレープ屋】だと思う。

他の案は【メイド喫茶~男の娘の奉仕活動~】は女子の悪ノリの案で、【美女コンテスト~クラス1の美女を決めるのは貴方だ~】は男子の悪ノリの為、どちらも反対意見が互いに起こり消えた。

と言うか俺が女装するとばれるので100%阻止しなければ行けない為、裏で男子に協力を求めて封じた。

コスト面と必要人員の数なども考えて小さい屋台系の物か展示が無難の流れになった。


議論の間にメールが入るが見ることが出来ないので終わるまで放置する。急な仕事なら学校側に連絡が入るので多分、連絡事項だろう。

学校側には俺が親の仕事の手伝いをしていると言うことで許可が下りているというか、この学校に資金援助している団体に親の企業も入っているので拒否できないのが本音ではと思ってるのだが、聞けるような内容ではないので真実は闇の中である。

色々な意見やアイディアを出し尽くしたタイミングで、クラス委員が多数決による決議を提案してきた。

最後まで残った候補は3つ【休憩所】 【クレープ屋】 【たこ焼き屋】の3つだ。


時間、人員、コストを考えた上で残った3つだ。【休憩所】は利益も無ければ損失も無いただ、放置が出来るだけのアイディアなので多分、【クレープ屋】か【たこ焼き屋】になるだろう。

多数決は3つしかないのですぐに決まった。

結果は【クレープ屋】で甘いもの好きの女子と男子の数が多かった結果だろう。遼はちなみに一人だけ【休憩所】を選んで少し気まずそうな顔をしていた。

まぁ自分のアイディアだから最後まで責任を取った心意気は認めるが、部活動を行っていないクラスメイトの気持ちを考えると参加しない、その案は無いと思う。


出し物が決まったので本日は解散になったのでメールを確認する。


「学校のイベント参加の仕事が来たよ」と柚子さんからメール。

このタイミングで…嫌な予感がする。


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