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freedomfantasy  作者: 黒猫の手
クラン結成編
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謁見後

謁見後はサージェスさんと会話をしたり、【ゴーフィン】の貴族や高官たちとの挨拶を行った後に、謁見の間を出た。

正直、王様の話は物凄く興味深い物だったし、加護と言う物をしっかり調べた方が良いかも知れない。

この世界は何なのか?自分たちはログアウトが出来て、現実で日常をしっかり過ごした記憶もあるのでゲームだと思いたいし、そう思うのだが、あの話はこの種族だからの設定なのか?調べる事が多く、頭の中で今、行うべき行動の優先順位を組み立てながら謁見の間の扉の前で立っていると声を掛けられた。


「ユエ様、準備は大丈夫ですか?」


案内役の兵士がこちらの様子を伺いながら、聞いてくる。


「はい、少し考え事があっただけです。案内お願いします」

「わかりました。では私の後に付いてきてください」


俺の返事を聞き、俺に頭を下げて礼をしてから、兵士は動き始めた。







ゴブリンの国も、国の中心に城があり、国の中心から順に貴族エリア、民家エリア、商業エリアに分かれており、商業エリアが外壁に近い理由は、他国からの運搬品の受け入れを素早く行える事と、他国との戦争時に攻められた際に、国民などが避難しやすく、守りやすいように国の中心に居住区を確保したとの事だ。


商業エリアでも、他国の人が泊まる為の宿もあり、全く居住スペースが無いわけでは無いのだが、国民が住んでいる事が稀のエリアではあった。

そして、自分たちが向かう先はその、自国民が家を建てるには稀な商業エリアだった。

商業エリアの北門エリア(私たちが来た国のある入り口)の外れにある建物は少し外壁が崩れた洋館だった。


この建物は、過去に他国の商人が建てた物なのだが、関税の脱税と取引禁止品&奴隷の売買など、犯罪行為が発覚して、土地と私財の没収と投獄で国が管理していたのだと言う。


「この建物は自分好み変えても良いのですか」

「はい、契約書で交わした譲渡なのでもう貴方様の私物になりますから、大丈夫ですよ」


洋館の前で兵士と別れてから、俺とアリスで内部を調べる。

まずは門は錆びだらけで開けずらいので、これは取り換えが必要だった。

敷地内に入ると、中心に噴水があるが、水が止められて要るのか水が無く、底には罅が入っていた。

庭も雑木で生い茂っており、手入れが必要な状態だ。

屋敷の外観はレンガ造りの為、古くはなっているがしっかりしていたので、掃除をすれば問題ない状態であった。

屋敷内部も、埃が酷いが、床が抜けている状態などが無く、掃除だけすれば使える状態で家具などは少し壊れている物も多かったので、使えるもの以外は総取り換えが必要だと判断した。


「これは思ったより、重労働になりそうだから、みんなに連絡しようか。一応、クランの拠点に使うから、協力して貰おう。」

「了解です、師匠。では私はセシリアちゃんに連絡しますね」


アリスは俺に敬礼をしてから、ギルドカードに魔力を通した。

このギルドカードには多数の機能が備わっており、登録した仲間に連絡が出来る機能があるのだ。普通のゲームで言うなら、フレンドチャットの様な物だ。

俺はまずサラ、サリア、吹雪から連絡をすると「今から向かうわ」「わかった!」「了解しました」と返事がすぐ来た。

次にアヤメ、リョウ、華月、ルナに連絡をすると「今、みんなと森に居るからそのまま向かうね」とアヤメが答えて来た。多分、洞窟のある森でレベル上げをしていたのだろう。


「アリス、申し訳ないのだが、みんなを迎えに洞窟の外までセシリアと行って貰えないかな?」

「私たちがですか?」


アリスが不思議そうに聞いてきたが、アリスたちには洞窟から森までの道中もレベル上げになるし、何より他の4人はゴブリンの国まで行けない上に、簡単に入国出来ないのだ。

けれどアリスたちは俺が身分を証明しているし、俺の証明は王様だから間接的にだが、4人の入国も簡単に済むはず。

本当はクランだと、クランメンバーはクラン専用の証明書の提出だけで入国審査が不要になるのだが、クラン結成は【傭兵団認可書】をギルドへ提出して、メンバーの名前を記入して初めて正式に結成が認められるのだが、名前の記入は本人が書かないと駄目なので、4人が【ゴーフィン】に着いてからギルドへ行く必要があっため、4人のお迎えは仕方が無かった。


「わかりました。ではセシリアちゃんが来たら二人でレベル上げついでに迎えに行ってきますね。」

「お願いするよ。あと大丈夫だとは思うけど回復薬が入った袋を渡すから危なくなったら使ってね」


俺は、自作の薬品が入った袋をアリスに渡す。

回復薬(小)が10個と毒消し10個入っているので多分、大丈夫だと思う。

あと、ガチャで手に入れたポーションも渡して置く。

回復薬は回復に時間が掛かるが、ポーションは瞬時に癒してくれるので緊急時の必要性は上だからね。


連絡してから10分ほどでセシリア、サラ、サリア、吹雪が屋敷まで着いた。


「では師匠、行ってきます」

「行ってきます」


アリスたちを見送ってから居残り組の俺たちは役割分担を行った。

俺は修復関係を受け持ち、助手に吹雪が付く事になり、サラとサリアはスキルも無いため、屋敷の掃除を主にすることになった。


「さーって、頑張りますかね」


ドレスを脱ぎ、ラフな服装に着替えてから門の修復に取り掛かった。


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