キラーアント殲滅作戦1
更新が遅くなりました。
楽しんで頂ければ幸いです。宜しくお願いします。
ボムの魔石の爆発で、多くのキラーアントを倒して、武器を構え追撃に備える。
入り口を背に立ち、入り口に近づくキラーアントを切り伏せる。
甲殻を避けて関節部分を狙い切り離す。
1体1体は対処できるが数が明らかに多すぎる。
ボムの魔石を使い、群がっていた集団を吹き飛ばし、近場のキラーアントを数体を更に切り伏せていると、普通のキラーアントより一回り小さい個体と大きな個体が出てき。
小さい個体から倒そうと攻撃を仕掛けたが、大きなキラーアントが自身の甲殻を盾に防ぎ、その隙に小さい個体が俺に攻撃を仕掛ける。
顎の攻撃を太刀で捌くが脚の攻撃を受け、少し態勢を崩す。
キラーアント・ガーディアンとキラーアント・ソルジャー。
今までの働き蟻に属するキラーアントより戦闘力を持ち、かなり連携が取れている個体が出て来た。
鞘に太刀を納めてソルジャーへ近づくがその間にまた、ガーディアンが入って自慢の甲殻と丈夫な脚で防御の姿勢を取る。
ただの居合では、この敵を切り伏せるのは無理なのは理解できたので、太刀を放つ瞬間にスキルを乗せる。
上層のボスの狼に使用した技。
スキル補正の破壊力と居合自身で生み出される破壊力の追撃。
SPを消費した感覚が体に少しの脱力感を生み出すが、振り切った太刀の斬撃はガーディアンと背後に居たソルジャーの2体を切り裂く。
ボスにも有効の一撃は固いとは言え、ボスでは無い個体には防ぐ術は無いかの如く綺麗に切断され、その命を消す。
(しかし、普通のキラーアントは良いが、この個体は厳しいな)
そう、普通の個体は普通に技術のみで倒せるのでSPを使用しないため、体力と集中力のある限り戦えるが、戦闘用の個体だとSPを使用するため、いつかは力尽きるのは目に見える。
用意した魔石は残り8個、援軍が来るまでの長期戦を想定して、魔石とSPの使用を抑える戦闘を余儀なくされた。
ここを突破されるとこの軍勢が一斉にみんなの後を追う気がするので意地でも耐えないと行けない。
PTリストを確認すると、サリア、吹雪、サラのHPが減っており、アリス、セシリアは今もHPの激しい減少を見受けられない。
3人が二人を守ってい進んでいるのか、二人を逃がして3人が敵の進行を引き受けているのだろう。
(みんなの為にも少しでもここで足止めしてやるよ)
ボムの魔石を1つ入口へ投げて発動。
瓦礫が入り口を塞ぎ、簡単に外へは出れる状態ではなく、入り口付近の防衛から、自由に動けるようにした。
「アリ共、かかって来い!」
太刀で斬り、蹴りあげ、ダメージを受けても、種族スキルで回復するので無視して特攻を続けて。
袈裟懸け、水平切り、回転切り、牙突、背面突き、様々な技を使い、周囲のキラーアントを殲滅していく。
戦闘開始してから、数分しか経ってないのだろうが、沢山の蟻の死体が地面に転がって居るが、数が減っている様に見えなかった。
集団のダメージが酷く、スキルの回復よりダメージが大きく、精神的な疲労も蓄積しており、服もボロボロで肩で息をしながら、太刀を構える。
「師匠!無事ですか?」
入り口を塞いだ瓦礫の向こう側から、アリスの声が聞こえて来た。
(そうか…間に合ったのか)
戦闘の間に沢山使用した、ボムの魔石の最後の1つを瓦礫に投げて発動させた。
瓦礫が綺麗に吹き飛び、砂煙が舞い上がる。
砂煙が収まり、瓦礫の向こう側の人影が見えて来た。
アリスとセシリアの他にゴブリン騎士と沢山のゴブリン兵の姿が見た。
「兵士諸君に次ぐ、この蟻の軍勢が愚かにも、我が王の治める国へ進攻しようとしていた。その愚行を許す訳には行かん。王が到着するまでに我らが手で、我らが祖国と王に勝利を!」
「「「勝利を!」」」
先頭の騎士の言葉を聞き、士気を高めたゴブリン兵が広場へ突撃してくる。
槍を突き、払い、蟻たちを蹂躙していく。
強い個体に対しても、距離を取り、集団で攻撃を加え倒して行く。
その戦闘を見ながら床に座り込むと、ゴブリン騎士が横に立っていた。
「貴殿のお陰で、我が軍が間に合った、感謝する。あとは我らに任せて休みたまえ」
歴戦の風格を漂わせた、ゴブリン騎士は門の前に居た若いゴブリン騎士を引き連れて蟻の軍勢に攻撃を仕掛けていった。
「師匠、大丈夫ですか?」
アリスが俺の身を心配して駆け寄って来た。
「大丈夫。この位の怪我ならすぐ治る。それより結構な数を連れて来たね」
「はい。初めは今の半分以下の数でしたが、騎士長が急いで軍を動かして、ここの入り口で合流出来て、話ではゴブリン王率いる、親衛隊と第1師団も来て、今回のキラーアントの巣を殲滅させるらしい」
この後も援軍が来るなら、この戦闘はもう問題ないだろう。
「ごめん、アリス。少し疲れたので寝るね」
「はい。師匠の安全は私とセシリアちゃんが微力ながら守りします」
頼もしい言葉を言う弟子に任せて少し休む。
思っていたより精神的な疲労が大きかったのか、意識を手放した。




