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freedomfantasy  作者: 黒猫の手
βテスト編
20/78

戦闘終了後

戦闘後と少し別人物の話です。

相変わらず文章力無く短くなっていますが、ご了承ください。

吹雪が3体のジャイアントベアーの魔石を回収している間に俺はまだ魔石化していない倒したばかりのジャイアントベアーの解体を始めた。

大きさがはかなりあるが慎重に解体を行いジャイアントベアーの毛皮×2 ジャイアントベアーの肉×3を入手した。

戦利品を集めていると助けたPTのリーダーらしい人が二人仲間を引き連れて近づいてきた。


「助けてくれたありがとう。危うく全滅するところだった。」


助けたPTのリーダーからはお礼の言葉を貰ったが付いてきた二人は何か言いたそうな顔でこっちを見ていた。


「なぁ俺たちにもそのドロップアイテム分けてもらえないか?俺たちも最初に攻撃した分あるんだし」

「だよな。見つけた俺たちが何もなしで後からきてすべて持っていくとかリーダーは納得してるが俺たちは無理だわ」


リーダーは苦い顔をしており、その横で付いてきた二人の剣士が捲くし立ててきた。

騒ぎというか声に気づき残りのメンバーも集まってきた。


「ちょっと、助けて貰ってるのに戦利品を分配しろっておかしくない?」

「みっともないからやめたほうが良いよ」


後衛系の二人が剣士の男二人に忠告というか意見を言っても聞き耳を持たず、矛先を二人へ向けた。


「大体、お前らがやられなければ俺達でも勝ててたんだぜ」

「本当に使えない奴らだな。これだから野良PTって駄目なんだよな」


男の言葉がショックだったのか、後衛の二人は顔を俯いてロープを握りしめていた。


「吹雪、野良PTって何だ?」


俺は、小声で吹雪に尋ねた。


「野良PTとは冒険者ギルドの掲示板でメンバーを募集して結成した臨時PTの事です。基本的にPT目的と大体の時間を書いて貼ってありますね。見た感じでは、この方々はレベル上げ目的のPTかと思います」


なるほどね。だから意見が統一出来ていないのだろう。厄介ごとになる前に手を打つべきかな。


「お話し中、すみません。其方も武具などの修理もありますので魔石を2つお譲りしますので剥ぎ取った素材と残り2つも魔石は私たちが貰ってもいいでしょうか?」


俺の言葉にリーダーの男は申し訳なさそうな顔で頭を下げて、戦利品を要求していた男たちは嫌な笑みを浮かべ、残りの剣士と後衛の二人は茫然と見ていた。三者三様の表情だった。


「では、こちらの二つの魔石をお渡しします。」

「本当に申し訳ない」


魔石を2つ渡したのと同時にリーダーはまた頭を下げて謝罪した。

本当に、野良PTは大変だな。


「私たちは山へ向かってるので、失礼します」

「俺たちより強い方に言うのもあれだがお気をつけて。あと、本当に助かりました」


PTは街へ向かって歩き、私たちは、逆方向の山へ向かって歩み始めた。


「本当に宜しかったのですか?」


やはり、魔石を渡したことを聞いてきた。


「確かに、仕留めてもいない獲物の戦利品を渡す必要性は無かった思うよ。ただ、ウダウダ時間を浪費する位なら渡して終わらせた方が有意義でしょ」


私の意見を聞いて、吹雪はこれ以上、この件では何も言わなかった。









~とあるPTリーダー心境とその後~


ソロでレベル2まで上げた位にソロでのレベル上げの限界を感じてギルドの掲示板に同じ境遇の人を募集したのが始まりだった。

最初は良い人と巡り合えて楽しく狩りを行っていたけど、今日は酷かった。

後衛二人と一人の剣士は常連で後衛はルカさんとマユミさん、剣士の方は小次郎さんでフレンドも登録済みの狩り仲間なのだが新しく入った二人の剣士。

募集内容は4~6レベルのレベル上げPTで6レベルの剣士2名入った時は最初は喜んだものだが、狩場を勝手に決めて、好き勝手に攻撃して、レベルが高いからと高圧的な態度でPTの雰囲気は最悪だった。


「もっと奥まで行くぜ!」

「少し休憩をしましょう。さすがにMPもきついですしね」


最初は森の入り口での狩りだったのだが連戦で余裕と思ったのか奥へ進みたがる二人なのだが回復と補助の後衛のMPがギリギリなので休憩を入れるように指示を出す。


「はぁ?休憩すると効率悪くなるだろ!そもそもMP管理も仕事なんだからPSプレイヤースキル低すぎじゃなね?」

「だよなー。俺たち前衛が戦ってる間に休めてるだろ」


二人の発言で後衛の二人もイラッとしたのが分かった。

それから、奥へ進むと野原に出た。ここで休憩でもしようと思ったら問題児が小さなベアー系のモンスターと戦っていた。


「よっしゃー、トドメだ」

「ぐぉぉぉぉ」


小さい熊はその大きさからは想像できない程の大声をあげて絶命した。何だかモンスターとは言え一方的な戦闘は可哀そうだった。


「これでレベル上がったぜ!」

「俺も7になった。この熊うめぇーぞ」


3匹ほどの子熊を倒していたら前方から大きな熊が2体現れた。

子熊の断末魔が呼び出す効果があったのか熊のモンスターは二人組に向かって攻撃を仕掛けた。

盾で攻撃を受けるも威力が強く、PTゲージのHPが削れていた。明らかに今までのモンスターより強く撤退を考えていたら背後から悲鳴が聞こえた。


後衛二人が倒れていて庇う様に小次郎さんが2体の熊と対峙していた。


「みんな、この場は撤退する。まずは後衛のフォローをしてから逃げよう」


俺の声に反応した小次郎さんは剣と盾で何とか踏みとどまり俺ももう一体の相手を始めた。


「撤退だと!後衛さえ何とかなればこいつらも倒せる」


その言葉を言い放つと前方に居る熊に攻撃を開始し始めた。

後衛がダメージを負って補助が出来ない状態で各上のモンスター4体の相手は不可能だとなぜわからない?

自己中な二人組の行動にイライラしてても状況が解決しないのはわかっているがこのままでは全滅してしまう。背後の2体も何とか後衛の居るエリアから引き離したがPTゲージの二人のHPが1%位で留まっている瀕死状態でこのままだと出血ダメージなどで死んでしまうと思ったとき目の前の熊に炎の球が直撃した。


「大丈夫?助太刀するから態勢を立て直して。」


ドレス姿に武器を両手で持った女性が俺に話しかけてくる。彼女の一撃で熊が怯んでいる間に彼女から薬草を受け取り後衛のところへ駆け寄った。


「大丈夫か?これ薬草らしいから使ってくれ」

「うぅ。ありがとう…」


ルカさんが気づき話が出来たがマユミさんはまだ意識が戻っていないけど、薬草の効果でHPの危機は脱する事が出来た。

その後、意識が戻ったマユミさんを含めたPTメンバーが彼女の仲間に守られながら戦闘を観察していると、かなりレベルが違うことが理解できた。

高レベルプレイヤーなのか、剣技と魔法を交互に入れつつ、使い魔も呼び出して戦っていたが、どのようなジョブを取得すればあのような動きが可能なのか。

正直、彼女の動きと剣技に見とれていたのだ。最後の熊型モンスターが異様な気配を漂わせても彼女の攻撃が止む所か、最後には手数が増えて連続の斬撃を打ち込んで倒してしまった。


戦闘後の彼女にお礼を言いに行ったが、問題児が難癖を付けて彼女の戦利品を半分奪ってしまった。

彼女は本当にいい人だ。普通なら突っぱねてもいい話に了承して魔石を譲渡してくれた。

彼女のような人とPTを組みたいと素直に思ったのは俺たち4人の共通の意見だろう、隣にいる小次郎さん、ルカさん、マユミさんも彼女の進んだ道をずーっと見ていたから。


その後、街でPT解散した後で俺たち4人は正式に固定のPTになった。目標は名もわからない彼女の様なプレイヤーになって彼女の隣で戦うことだ。 

マナーの良い人たちだけがMMOをプレイしている訳ではなく、問題児二人のようなプレイヤーも少なからず居ますよね。


次はいよいよ採掘現場に突入です。

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