現実での日々2
今回は少し長めに書きました。
今日は仕事は無いが学校があるのでログインは夜からになる。
日中の販売を吹雪にお願いしてライルさんにも承諾を貰って引き継いだ。
学校へ登校すると教室内が騒然としていた。
「おはよう雪。」
「おはよう。何かクラスが騒がしいが何かあったのか?」
そう、普段は静かとは言い難いがもう少し落ち着きのあるクラスの筈だがどうしたんだろう?
「いやー。今日発売の雑誌でユキのインタビューがあり、そこで[freedomfantasy]の事が書かれてて、ユキに近づけるとかでゲームに興味を持った女子が騒いでるのよね」
なるほど、何冊か受けたインタビューの雑誌の内の1つが今日発売だったのか。
遼が借りてきた雑誌を見ると基本はファッション雑誌で10代から20代前半をターゲットにした内容の物でファンサービスが少なく情報もあまり表に出ないユキの日常をピックアップって内容で確かにゲームが好きで最近、VRMMO系のゲームの抽選に当たったって内容を言った気がした。
さらに取材した記者が自身の言葉で「ゲームの中でユキさんと触れ合える可能性がある」などを書いてゲーム本体の1次ロットの応募も記載されていた。
「ユキさんってファッション雑誌以外では仕事あまりしないモデルだから実際に会えないのよね」
「そうよね。ゲームって得意じゃないけど応募してみたいね」
「中でお友達になってリアルで会えたりしてね」
などと女子は盛り上がっていたが本人近くに居ますよ!
「いやーモテモテだね。ユキさんや」
にやにや顔の遼が正直うざい。
「俺が人気あるんじゃなくてユキと言うモデルが人気あるのだからモテモテではないし彼女たちもまさかユキが男だと思ってないでしょ」
「そりゃそうだな。しかし、いつ見ても美人だよなお前。知っててもマジで男?ってなるわ」
「その評価は嬉しくないな」
予鈴がなり担任が教室に入ってきた時にクラスメイトは各々の席へ戻っていった。
HRでは特にお知らせは無く普通に授業が始まった。
昼休みになり遼と一緒に屋上まで向かった。
俺は弁当派で遼は購買かコンビニで今回はコンビニで買っていたので購買へ寄ることなく向かう。
屋上の扉には鍵が掛かっていたが知り合い(生徒会長)の伝手で鍵を入手している俺たちは問題なく開けて中へ入る。
もう7月も入って夏らしい蝉の声と照り付ける日差しが扉の向こうに広がっていた。
定位置にの場所にシートを敷いて遼はそのまま座り俺は日傘を差して座った。
「日傘とか女子かよ!」
言うな…日焼けすると仕事に支障が出るから仕方ないのよ。
俺は弁当を広げ、遼はコンビニの弁当+おにぎり2つを出した。
「相変わらず美味そうな弁当だな」
遼は俺の弁当をのぞき込んで感想を述べた。
「やらないからな」
そう、過去の遼にお裾分けというか食べられた時は俺の分が少なく午後はひもじい思いをして過ごした事もあるので分ける気は全くなかった。
「そういえば、お前どんな感じだ?」
脈絡のない会話だが多分、ユエの状況を聞きたいのだろうな。
「一応、ジョブは彫金師、鍛冶師、調理師、紋章術師、商人を取得してレベルは商人15 調理師20 彫金師4で残りが1だね」
「戦闘ジョブが紋章術師しかないし、しかも使い勝手が悪いものじゃん」
安かったからな!それにジョブを生かすも殺すもプレイヤー自身の問題だから気にしない。
それから俺は弁当を食べ終えゆっくりと食後のお茶を飲んでいる間に遼も食べ終わっていたのでお茶を差しだした。
「おっ悪いな。処で午後の最初は体育か・・・食後の運動なのだろうが満腹後に運動してその次の授業すげー眠くなるんだよな」
「その気持ちは俺も理解できるが寝る訳にも行かないから頑張るしかないな」
午後の運動ほど気が滅入るものは無い。しかも、日差しが強いのにも関わらず長距離ランニングと来た。先生は俺たちを殺す気か?っと思ってしまう。
ちなみに女子は室内でバレー…贔屓だろ!
「俺も女子に紛れて室内でバレーしたいぜ。と言うかランニング以外なら屋外でも構わん。」
言いたいことはわかる。なぜ体育でひたすら走らなきゃ行けないのだ。全国の学生全員が思ってる事だと信じたいが授業でただ走るだけの事をさせるのは手抜きにも程がある、球技などの面白いゲームをやらせろ!
「ゴリの授業だから下手に文句を言うと鉄拳が飛んでくるからな…飯食って授業中は体力温存する様に少し手を抜きつつやり過ごすか」
ゴリとは体育教諭で男子柔道部顧問の前田雄二(32)独身である。
筋肉質の体で身長180cm 体重90kgの巨体で90kgあるのにフルマラソン&トライアスロンが趣味の先生だ。ゴリの由来は筋肉質の肉体に毛深い腕と髭の姿がゴリラっぽいとの理由で本人はゴリ先生で反応している。鉄拳が飛ぶこともあるがなぜか男子女子ともに人気の先生でPTAでも保護者に好かれている。不良と河原で喧嘩して更生させた話は有名であり、元不良の両親と本人たちはゴリ先生のおかげでやり直せたと言っている程である。
「ゴリに賄賂握らせて休もうかな…」
「てめぇだけ逃がすか!」
ゴリの弱点が1つだけありユキの熱狂的なファンであるのだ。本人も学校で公言しておりその結果女子にも人気というか話の合う先生になっているのだが、女子高生のグループに毛深い筋肉質の男が混じって話をする光景ははたから見て異様なのは男子だけの秘密だ。
ちなみにファッション部の影の顧問として男子柔道部よりも通ってると噂がある…
そして俺の言う賄賂とはユキの写真(雑誌に掲載されない没の物を頂いた物)だ。過去にこれで1.2回欠席させて貰っているのだ。聞いた話教頭にバレて怒られているゴリを見たとか見てないとか…
体育のマラソンを何とか乗り切り、午後の授業も終わり放課後になった。
早く帰ってログインしたい気持ちを抑えてクラスメイトの誘いを受けていた。
遼と同じサッカー部の部員で遼込みの4人でゲーセンで遊ぶ話になっていたところに俺にも誘いが来た。
そして気づけば女子4名男子5名の大所帯になっていた。
当初ゲーセン予定だったが人数も居るのでカラオケに変更になりみんなで行きつけというか安くて持ち込み可能なカラオケボックスへ向かった。
「雪くんって何歌うの?」
「というか雪くんが参加するのって珍しいよね。いつも家の用事で居ないから」
そう、基本的に家の用事(仕事)で学校のクラスメイトと放課後に遊ぶことが稀なのでやはり参加出来るときは参加してコミュニケーションを取らないといざって時に一人になるからな。
「カラオケは得意なほうだから耳汚しにはならないと思うよ」
得意というか一応、最近ボイストレーニングも受けて普通に歌えると思う。
遼は熱い夏の曲ばかりチョイスしていて女子は最新のアイドル曲や韓流系などサッカー部の男子Aはアニソンオンリーだった。ほかの2名は定番のランキング曲を歌っていた。
俺も男子Aと同じカテゴリーで暴走していたが俺が歌うと周りが静かになるので盛下げていたのか不安になっていたが遼の話ではどうやらみんな、俺の歌声に引き込まれて居たらしい。
「雪くん、上手いとかそんなレベルじゃないよ」
「歌手になれるんじゃない?アニソンコンテストとかあるから応募してみれば?」
「おおーナルたんが見えた」
「「もえーー」」
ナルたんとは「新世紀魔法少女ナントカナル」南都ナルである。OPとEDはナルのキャラソンで人気のアニメで2クール放送されていて、映画化も決定しているのである。ちなみに映画のキャラ声のオファーを受けていて柚子さんが「受けようよ」と言っていた…確か柚子さんもナントカナルのファンと言うかこのアニメの声優でファンの人が居るとか…公私混同ですよ。もしくは職権乱用です。
「雪、少し羽目外し過ぎだ…下手するとばれるぞ」
「悪い。カラオケというか自由に歌うのは久しぶりだから少しね」
そう、仕事などで忙しいと中々、カラオケへ行く時間も取れにくいし、空き時間があっても一人で行く気にもなれないからどうしても行く機会が減ってしまうのだ。
軽く4時間歌いカラオケボックスから出るとそこそこ良い時間になっていたので解散した。
俺と遼と女子1名は家の方向が一緒なので2グループに分かれる形になった。
「遼君と雪君って幼馴染何だよね?」
「そうだな。あと生徒会長と雪の妹も含めて4人で良くつるんでいたな」
懐かしいな、昔は4人一緒でいろいろ行動してたっけな。確か妹が海外へ行った事と俺のモデルとしての仕事が本格的になったことが切っ掛けで4人でつるむことが少なくなったっけ。
「生徒会長とも幼馴染なんだ。そうだ、二人ってゲームとか興味ある?」
「うん?俺も雪もほどほどにはするけど南さんもやるの?」
ほどほど?お前は重度のハイゲーマーだろっと突っ込みたかったが堪えて南さんの話を聞くことにした。
「うん、実はモデルのユキもプレイしてる「freedomfantasy」の1次先行販売の予約に当たって二人は予約してるのかな?っと思ったの。一人でプレイするより知り合いとプレイしたほうが楽しいしね。」
なるほど、確かにMMOは知り合いと始めたほうが楽しいよね。
「あー俺、βテスター何だよね。」
「俺はやはり興味ないからやってないな。ただ妹がプレイしているから会うかもしれないね」
遼は南さんにβテスターだと伝えてもしプレイするなら一緒にやる約束をして連絡先を交換していた。俺はユキとしてプレイしているので身元バレが起きる要因を一つでも減らすために雪はプレイしていない事にしている。
色々、会話をしていると家の前まで着いていた。
家から少し先へ進むと南さん宅でそこからまた更に進むと遼の家だ。南さんは遼に任せて俺は挨拶をして家の中へ入っていた。
そういえば南さんの名前なって言うのだろう?夜、遼にでも聞いとくか。
新世紀魔法少女ナントカナル…人類が傲慢に地球を蝕む姿に激怒した神々が人類滅亡の計画を立て人類VS神々の戦いで人類は衰退してしまう。しかし、神々の力を科学的に解明して反撃の為に魔法少女たちを育成する。これはそんな魔法少女たちの青春と死闘の物語である。
今のところネタとして雪たちの世界の人気アニメとして出しました。この物語を書く予定は今のところありませんので悪しからず。