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第21話 緑茵訓練場(りょくいんくんれんじょう)



「一日だけ?!」サブリナはエミリーの要求を聞き、驚愕を顔に浮かべた。


サブリナはルクスに向き直り、軽蔑のこもった口調でまくし立てた。


「いいか、人間! かつてエミリー隊長が『魔力解放』と『魔力纏衣』の技を修めたのは、たった一日だった! だが、隊長は現神使様を除けば、我が精霊族が誇る存命の第一の天才だ! お前なんぞ、失敗が運命づけられた哀れな雑魚にすぎん!」


そして、サブリナはルクスに苛立たしげに手を振った。


「さっさと今すぐここから消えな! みんなくそくらえの時間を無駄にするだけだ!」


「この紙、持っとけ。」エミリーは文字の書かれた紙片をルクスの手に押し込み、急ぐように言った。


「今夜の宿の住所と臨時証だ。明朝、太陽が空の四分の一の高さに昇る前に、緑茵訓練場で私を訪ねてこい。遅れたら即失敗だ。」


彼女は付け加えた。「住所が読めなかったら、街角のアクリダーに聞け。」


そう言い終えると、エミリーは踵を返して立ち去った。


隣にいたサブリナは、ルクスに嘲笑を投げかけ、すぐに小走りでエミリーの後を追った。


ルクスは紙片を手に立ち尽くし、言葉を失った。


彼女はシルヴィが去った方向を振り返り、深い思いに沈んだ――シルヴィは、精霊でありながら、かくも特別な存在だった。


シルヴィが去ってまだ十分も経たぬのに、ルクスはすでに彼女を恋しく感じていた。


✦•······················•✦•······················•✦


ルクスは簡素な木のベッドに横たわり、粗い天井板を見つめていた。


空はまだ完全に暗くはならず、退屈な彼女には、薄い綿の褥を敷いたこのベッドでぼんやりする以外、思いつくことがなかった。


エミリーとサブリナが去ってから、ルクスはエミリーから渡された紙片を手に、街角のアクリダーに道を尋ね始めた。


紙の文字は読めなかった。美しいインクで書かれた優雅な字体に、鮮やかな緑の印章が押されていた。


最初、アクリダーたちはルクスを無視した。


苛立ったルクスが紙を彼らの目の前に突き出すと、ようやく受け取り、じっくり確認してから大まかな方向を指した。


こうして、何人ものアクリダーに尋ね、ルクスは「招待所」を見つけた。


受付は無人で、埃にまみれたカウンターだけが置かれていた。


ルクスが何度か声を上げると、奥の小さな木戸から、老いたアクリダーが緩慢に現れた。


彼は紙を受け取り、目を細めて長いこと眺め、ようやく内容を解し、部屋を割り当てた。


ルクスが扉を開けると、埃が舞い上がった。


まるで塵と灰の楽園だ。扉が開くや、長年溜まった埃が自由を得た生き物のように、空中を乱舞した。


老アクリダーは布団や褥、枕を持ってくるつもりだったが、彼の今にも崩れそうな姿を見て、ルクスは自分でそれらを取りに行った。


部屋の清掃は、なおさらこの老人に頼む必要はなかった。


ルクスは手巾でベッドを拭き、床や窓枠の浮いた埃を軽く払った。


掃除を終えたその時、窓の外から心地よい音楽が響いてきた。


好奇心に駆られたルクスが覗くと、音は輝光の空地の中心広場からだった。


シルヴィがかつて語ったことを思い出した――中心広場の巨大な花壇には、魔音装置が設置され、黄昏になると精霊の音楽を奏でる。


今、夕陽は遊び疲れて帰りたがらぬ子どものように、連なる山稜の背後に隠れ、竪琴や笛、そしてルクスが知らぬ奇妙な楽器が織りなす合奏曲に耳を傾けていた。


窓外の通りでは、多くの精霊が露天の食堂で悠然と食事を楽しんでいた。


この地の食堂は独特だ。多くの平台が古樹の上に築かれ、


巨大で広やかな古樹は、優雅な給仕の如く、枝で平台を支え、佳肴を載せた盆を掲げるようだった。


華やかな衣装の精霊たちは、平台の席に座り、夕暮れの美景を愛でながら、美味な夕餉を味わっていた。


統一された制服のアクリダーたちは、平台と厨房を行き来し、精霊たちに料理を運んだ。


『そういえば……アクリダーの数、めっちゃ多いな。食堂の料理人って、もしかして彼ら?』ルクスは窓枠に凭れ、心で呟いた。


その後、ルクスは招待所が無料で提供する冷水と持参の手巾で体を拭いた。


仕方ない。ここでは水以外、香皂、清潔な手巾、果ては湯まで、すべて身分晶盤の貢献点で支払う必要があった。


だが、ルクスは今、貢献点どころか、晶盤がどんなものか、シルヴィのものしか見たことがなかった。


洗い終え、ルクスは花餅と蔬菜干を取り出し、冷水とともに齧った。


齧りながら、ふと……肉が食べたくなった。できれば焼き肉、脂の乗ったやつ。


森での「野人」暮らしでは、調味料なしの焼き肉を毎日食べて吐きそうだった。


だが、シルヴィと過ごした数日は淡泊な野菜や果物ばかりで、胃が肉の味を恋しがっていた。


『まあ……考えても仕方ない。とりあえず寝よう。』


ルクスは目を閉じ、輝光の空地という奇幻で未知の都市で、最初の夜を過ごした。


✦•······················•✦•······················•✦


翌朝、夜が明けるや、ルクスは早々に起床した。


洗いを済ませ、荷物を招待所の部屋に残した――今日、もしあの試練を突破し、「魔力解放」と「魔力纏衣」を修得できれば、ここに留まれる。荷物はここで構わない。


だが、失敗の可能性は?――ルクスはその考えを振り払った。


夜明けはまだ浅く、エミリーが指定した「太陽が空の四分の一の高さに昇る」時刻まで余裕があった。


ルクスは緑茵訓練場を探しに出た。


だが、働き始めたばかりのアクリダーに道を尋ねると、まるで木偶の如く無反応で、何度問うても答えなかった。


苛立ったルクスは招待所に戻り、昨日エミリーから受け取った印章付きの紙片を取り、再びアクリダーの前に突きつけると、ようやく大まかな方向を指された。


それでも、指示は曖昧だった。


結局、何人ものアクリダーに尋ね、ルクスは約束の時刻前に、樹列の陰に隠れた綠茵訓練場を見つけた。


「今来たのか? 怠惰なやつめ。」


訓練場に足を踏み入れた瞬間、女の声が響いた。


エミリーだった。


彼女はすでにしばらく待っていた。


ルクスは空を見上げた。太陽はほぼ四分の一の高さにあり、対面には淡い月の輪郭が浮かんでいた。


確かに、彼女の方が早く来ていた。


エミリーの傍らには、金髪の従者サブリナがいた。今、サブリナは欠伸をしながら、ルクスを怨みがましい目で睨んでいた。


「人間、お前のせいだ! エミリー隊長と私をこんな朝早くからここで待たせるなんて! いいか、次に『解放』と『纏衣』を修められなかったら、城外に追い出されて、卑しいアクリダーどもと一緒に重労働だ!」


「時間を無駄にするな。さっさと入れ。」エミリーは淡々と告げ、訓練場奥へ歩き出した。


ルクスも急いで後を追った。


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