表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/8

盲目的希望?

「じゃあな、今までありがとう」

俺を見つめる三人の視線を無視して部屋を出て家族、友達、町の人達の遺体を一人で埋葬していく。


「終わったか」

何時間経ったかわからない。嫌なことがありすぎて、感覚すら麻痺している。

「長居はしたくないな」

立ち上がりスキルを使おうとしたときだった。

「アルト、大変だ!」

太い低音が響く。

「どうした」

三人を置いていくことにした手前顔を合わせられない。

「お前、国家反逆罪で処刑されたことになっているぞ」

「は?」

「見ろよ」

確かにそこには俺の似顔絵と詳細が書かれていた。


神の子と評されたアルト・ナーグルは己の力に溺れ国家およびライデン王に反旗を翻し、そこに住む者を惨殺した。ライデン王皆を想いが王城を犠牲になんとかアルト・ナーグルをとらえ処刑した。


そんなことが書かれていた。

怒りすらわいてこない。呆れるとは言わないまでもどうでも良かった。俺が死んだ扱いになろうが俺は死ぬしライデンも殺す。

「好都合だ。奴が死んだと思ってくれるのなら」

「お前……いや、生きろよ」

「あぁ」

もう合うことはないだろうとお互い感じつつもうこれ以上何も言わない。


俺は飛行、加速を使い森の奥へ入っていくことにした。今のままでは刺し違えることも出来ない。

たがら魔物やモンスターを倒してレベルを上げる。SP(スキルポイント)を高めるために


そこからは早かった。剣と魔法を使いあらゆる魔物やモンスターを殺して、殺して、殺していった。

レベルが上がりSP(スキルポイント)が上がりステータスが上がっていった。俺は死んだことになっているため、町にはいけない。そのため食事は森や川、海でとった果物や動物、魚を食べる。

そんな生活が一ヶ月続いた。


この森を二人の冒険者が通った。

「なぁアレ見たか」

「あぁ見たぜ町に吊された死体だろ」

「自業自得だよな、あの反逆者の肩を持つなんて、それで死刑にされるとか」

「本当バカだよな勧告されたのに続けるなんてそういや何て名前だっけ」

「確か、バルクとシルクって奴だよなライデンキラーのリーダーと福リーダー」


は?あいつらなんて言った。バルクとシルクが


「そこの二人どうゆうことだバルクとシルクが処刑されたって」

「あんた誰?」

「そんなことはいいだろ!」

「知らないの?一ヶ月くらい前にアルト・ナーグルはそんなことしてないって言い出して撤回の活動みたいなのしてたの」

「二人でか?」

「いや、確かライデン王を指示しない奴らとバカだよなあんな国民想いの王にさ」


そんなどうして、また巻き込んだのか、俺はもう巻き込まないようにしたのに、また俺が殺したのか

俺のことを信じてくれる人をこんな活動までしてくれる人を


「おい、大丈夫か」

「もういいや行こうぜ」

「そうだな」


自分が関わったせいで、自分がダナトル村でライデン王の悪事を知らしてしまったから……

後悔ばかりが自分の心を鋭利な刃物でえぐっていく。


「あぁもうダメだ我慢できない」

「飛行」「加速」


オートまで飛ぶ。

そこには大量の人だかりができていた。その中心にはバルクとシルクの拷問を受けて傷だらけの死体が吊されていて、そこに石を投げる者までいた。


クッ…ブチ

前唇を噛む。血の味が口の中で広がっていく。許せない自分もあの民衆もライデンも。

とにかく今は二人の遺体を回収することが先だ。


「陰纏」

二人の遺体を陰が纏地面にもぐっていく。ミシェル達が眠る丘に二人を埋葬して、手を合わせる。

感謝とごめんなさいを伝え、復讐をもう一度誓う。


灰色のフードをかぶりライデン王の居場所を町の人に尋ねた。

「すみません。ライデン王はどこにいますか?」

「ライデン王は確か今は震源の塔にいると聞いたよ。アルトと言いアルドの連中と命を狙う者がいたからの~う。」

初老の男がそう答える。

「ありがとうございます」

「いや、いや、それよりそんなこと聞いてどうしたんじゃ」

「王に用がありまして」

「そうかそうか、取り合ってくれるとよいの~う」

「えぇ、では」


震源の塔はここから十キロ西に離れた。ライデンが所持する最も安全で警備の硬い場所らしい。

だがそんなのどうだっていい。

奴一人殺せればそれでいいんだ。


「飛行」「加速」

あれが震源の塔かでかいな

全長二百メートルはある。それに塔の門には歴戦の冒険者らしき人達がいる。


俺が 使える魔法スキルは陰纒 グランドストーム 超身体強化 液体呼吸 心復 森林支配 飛行 加速の八つ。現在のレベルは15SP(スキルポイント)は六十ある。


そして俺はこの一ヶ月間で気づいたことがある。俺は目で見たスキル以外覚えられないことモンスター、魔物のスキル覚えられないことだ。


つまり今飛び出せばスキルを大量に撃たれてSP(スキルポイント)がつきるか、何もしていない冒険者までも殺してしまう。

俺が殺すのは王とそのことを知っていて協力しているやつらだ。


俺は今日は一度辞めSP(スキルポイント)を回復させて最上階から攻撃することにした。



明日が最後になることを願いながら剣を磨ぐ。明日の四時差し違えても殺すと誓った。

最後の晩餐ミシェルの料理スキル

5で料理を作り食べて寝た。


朝の四時

準備は万端すぐに終わらせる。

空気をゆっくり吸い込み深呼吸する。ペンダントを強く握り覚悟を決める。


「飛行」「加速」

震源の塔から百メートル離れたところで使う。一瞬で二百メートル地点の最上階の高さまで飛んだ。

塔の木製の窓を蹴り飛ばして中に入る。

そこにいたのはライデン王ではなく二十人近くの冒険者だった。

「なんで!」

「覚えてないおらんのか」

昨日話した。初老の男がいた。

だが、見た目はあの時よりも若く三十代くらいだ。

「どうしているんだ」

「おかしいと思わないのか、ライデン王の居場所を知っているなんてこんな危険な時に」


そうだなんで考えなかった、普通自分の居場所なんて教えない。命を二度も狙われたんだ。復讐で頭が一杯だった。

「それにしてもまさか生きているなんてなぁ~」

逃げるしかない。ここにはライデンはいない。


「加速」


「逃がすと思うか窓の外は結界で覆われているんだよ」

「ゲームオーバーだ、やれ」


二十人もがスキルを撃とうしている。そんな数耐えられるわけがない。SP(スキルポイント)も体も

「陰纏」

成功するか、わからない。発動瞬間を見なければ覚えないのか、それとも覚えるのかこれは賭けだ。


そんなスキルどうでもいいといわんばかりに撃ってくる。

その通り防げるはずもない。相手は歴戦の冒険者なんだ。三つもくらえば壊れる。だが、スキルは覚えなかった。


数十の魔法がアルトを直撃して、

アルトは外に吹き飛ばされる。二百メートルの高さ落ちれば死んでしまう。


「もうダメか……ごめん。ミシェル、バルク、シルク」

意識も途切れかけの中落ちていく。


「死んじゃダメだよ。」


アルトを水が包みこんだ。

あの時と同じように……

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ