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ある魔物使いの成長物語  作者: 剛田タケゾウ
子供編
8/8

王都(2)

「カケルくん、こっちこっち」

机にはおじさんとアンナが座っていた。


「コロちゃんはこっちにご飯あるからねー」


「ワン」

僕は空いている席に座った。


「いただきまーす」

僕たちは夕ご飯を食べ始めた。


「カケルくん、お味はどう?」


「このスープ、出汁がきいてて、とっても美味しいです」

僕は笑顔で答えた。


「それは良かったわ~」


「このひとったら料理が美味しいか訊いても、いっつも『うまい』しか言わないのよー」


「この前なんて私が塩と砂糖を入れ間違えても『うまい、うまい』って言って食べてたの~!!」

アンナは笑いながら言った。


「いやいや、あれは確かにうまかったぞ」


「あなたの好きなのは砂糖でしょー」

アンナはジョークのようにいった。


「いや、あの料理はホントに美味しかったー」


「ホントかしら....」

僕はその後アンナからおじさんの甘党ぶりを聞かされた。



「ごちそうさまでした」

夕食が終わった。

「カケルくんはローガンと一緒にお風呂に入ってきてちょうだい」


「分かりました」


「あなたお願いね」


「おう」


「ボウズこっちだ」

僕はローガンについて行くとローガンは古びた扉の前に立ち止まった。


「カケルは普通の風呂と露天風呂だったらどっちが良い?」


「うーん.........」

咄嗟には返事が出来なかった。


「そうか、そうか、その顔は露天風呂だな、よし」

男は首からぶら下げていた鍵を扉に差し回した。扉を開くと木で作られた脱衣所があった。


僕が脱衣所を見渡している間にローガンは魔法を唱え一瞬で服を脱いだ。

「うぁ~すげ~」


「先入ってるからな」

ローガンはそう言いお風呂場に入っていった。僕も急いで服を脱ぎ畳んでからローガンを追いかけた。


扉を開くと、僕は目の前に広がる景色に呆気にとられ動くことが出来なかった。岩で作られた大きな露天風呂、周りには大自然が広がっている。


「早く露天風呂に入らないと風邪引くぞ」


「はい」

僕は体を洗うと露天風呂につかった、水温は熱かったが低い気温と合わさることで最高の温度に感じられた。


「どうだ、最高か」


「はい!!」


「ここは俺が作ったんだぜースゲーだろ、場所決めから全部俺一人でやったんだぜ」

男は誇らしく言った。

「ここは外なんですか?」


「そりゃそうだろ、上を見てみろよ、綺麗な夜空が広がっているだろ~」

見上げると綺麗な星空が広がっていた。


「脱衣所の扉はなー魔法の扉でな、外にあるここにつながってんだー、この鍵を使えば色んなとこに連れてってくれるぞー」

ローガンは首から下げている鍵を見せてきた。


「他にも風呂があるんですか?」


「お~、よくぞ訊いてくれた。洞窟にある風呂や雪山に造った風呂もあるぞー」

ローガンは風呂について語り始めた。



夜空を見て聞いていると

「ボウズこの露天風呂にはローガン特性ゲームが造ってあるがやるか?」

ローガンは興奮して言った。


「やりたいです」

僕は風呂の話から一転してゲームという言葉に反応した。


ローガンは風呂の縁にあった手形に触れた。すると地面に光が伝い的が現れた。


ローガンは手で銃の形を作った。


『バン』


ローガンの指先から水の弾が放たれた。


「おっしいな~」

放たれた水は的の中心から少し離れたところを撃ち抜いていた。


僕はローガンをまねて手で銃をつくった。


「ばん」


僕は大きく言ってみたが何も起こらなかった。


「ばん、ばん、ばん」


何度も言ったがやはり駄目だった。


「おまえ魔法使えねぇのか?」

ローガンは不思議そうに訊いてきた。


「うん」

僕は俯いた。


「エレナの奴教えてやらなかったのか...、ボウズ手をかせ」

ローガンは僕の手を掴み露天風呂のお湯を手にすくった。


「ちゃんと見てろよ」

ローガンが手に力を込めると水は大きく動き出した。


僕は動く水に目を離せなかった。

「これを毎日練習すれば今週中には水の弾を飛ばせるようになるぞ、がんばれ」


ローガンが手を離すと水は動かなくなった。ローガンはゲームの続きを始めた。


「うん」

僕はさっきの感覚を思い出しながら水に力を込め始めた。




「よっし、三ステージ突破、今日こそは四ステージ突破やってやる!!」

ゲームはステージを重ねるごとに特徴を持った的が出現した。高速移動、透明化、シールド、さらには攻撃をしてくる的もいた。



「くっそー、四ステージ突破はできんかーあのボス強く設定しすぎたなー」

男はとても悔しがっていた。


「ボウズもう上がるぞ」


「はい!!」

元気よく返事した。


僕とローガンは露天風呂をあがり脱衣所に向った。

「ボウズ、どこまで出来るようになった?」

髪の毛を拭いていると話しかけてきた。


「おじさんがやってくれた半分くらいまでの高さには水が動くようになったなりました」


「本当か、この調子でいくと明日には水を撃てるかもな」

ローガンは僕の頭に手を置いて言った。僕はバスタオルの中で嬉しさに浸っていた。



僕達は着替えてリビングに向った。


「遅っそ~い、長風呂しすぎ~」

アンナは少し怒った顔をしていた。


「すまん、すまん」


「明日はもう少し早くしてよね」


「おう」


アンナは顔を変えた。

「カケルちゃんは家のお風呂気に入った?」


「はい」

僕は元気よく返事した。アンナは夕食の中盤から僕のことをちゃんをつけて呼ぶようになっていた。


「それは良かったわ~」

アンナはそう言うと風呂場に向っていった。



僕とローガンは水分をとり雑談していた。


「もうこんな時間か....カケルもう遅いから部屋に戻って寝ろ」


「わかった、ローガンおじさんお休みなさい」


「おう、お休み」



僕は部屋に戻るとベッドに横たわった。


「王都ってやっぱり凄いな、コロ」


「ワン」

王都での生活に期待を膨らましているといつの間にか寝てしまっていた。




部屋が静かになった頃


「カケル入るぞ」

ローガンはゆっくりと扉を開いた。


「眠ってしまっているか、これは明日渡すか...」

ローガンは電気を消し去って行った。

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