表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/20

2.今回の人生・・・


「おぎゃーーーーおぎゃーーーー!!」


(てか、まぶしい・・・まだ目見えてないけど・・・。)


そんなことを思いながら助産師に抱っこされて母親らしき人の元へと連れてこられた。



「ああ・・・なんてかわいいの。生まれてきてくれてありがとう私達の天使。」


そう言いながら私をやさしく抱きかかえた。


「おぎゃーーーーおぎゃーーーー!!」


(やさしい人・・・今回の人生は幸せになれるかも・・・)


母親らしき人の体温を感じながらそんなことを思った。


バタンッッ


抱えられて泣き止み眠くなってきたと思ったらドアが勢いよく開いた。


「旦那様!!お静かに!!」


助産師と思われる人が入ってきた男の人を軽く窘めた。


「すまん、それよりも無事生まれたのか!?」


「はぁ、はい。とてもかわいらしいお嬢様ですよ。」


男の人の行動にため息をついたと思ったらやさしい声でそう言った。


「本当か!!!マリア大事ないか!!!!」


喜んだと思ったら、誰かの名前を呼んだ。


「うふふふ。大丈夫ですよ、あなた。この子がすぐに出てきてくれたので。」


「そうか・・・。よかったぁぁぁぁ。は!!私達の天使を見せておくれ!!」


感情豊かな人だなぁ~。と思っていると、母親らしき人から離れその人の腕の中に引き込まれた。


「ッッッッーーー!!!!かわいすぎるぅ!!!!!!!」


その瞬間、すごい力で抱きしめられた。


(いやいやいや!!死んじゃうから!!9回目の死因が圧死ってマジで笑えないやつだから!!!)


そんなことを考えていると、助産師らしき人が助けてくれた。


「何を考えているんですか!!苦しんでるではありませんか!!」


そうしてまた、母親らしき人の元へ戻ってきた。


「大丈夫?泣かなくてえらいわー!おりこうさんね、天使ちゃんは。」


そう言ってやさしく抱きしめてくれた。


泣きそうになってしまった。


褒められたのなんて8回目の人生ではなかったからとても久しぶりな気がした。


そんなことを思っていたら、母親らしき人が背中をトントンしてくれた。


そうすると瞬く間に睡魔におそわれた。


「おやすみなさい。私達の天使ちゃん。」


そうして助産師らしき人のお小言をBGMにして眠りについた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ