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俺的考察ーモブですらない1ー

作者: 竹熊東熊

久々に書きました。大目にみてください。

俺はファム王国の王都ファームに住む国民10万人のうちの1人だ。もはやモブですらない、ただの数字の1である俺が最近召喚された勇者の起こした事件について考えてみる。


今回の議題はこれ↓

〜勇者、冒険者ギルドで絡まれ色々壊した〜


勇者がギルドで事件を起こすとはテンプレというらしい。まぁそんなことはさておき、状況確認が必要である。


現場にいた友達のモブ冒険者Aによると、場違いな格好をした、明らかに冒険者ギルドに用事がないと言える女の子を2人も侍らせている初心者丸出しの勇者が、ギルドのマドンナ的存在になる可能性があるかもしれないそこそこ可愛い受付嬢の列に並んだらしい。3人で談笑しているところ、急に酔っ払っている筋肉ムキムキの男がだる絡みし始めたそうだ。勇者が一歩前に出て2人の女の子を庇うように弁明し始めた。すると、男は怒鳴って青年に殴りかかった。勇者は横に避けた。そうすれば必然的に女の子に当たるわけで、1人が吹っ飛んで意識がなくなって、もう1人の腕が曲がるはずのない方向に折れた。その後すぐに勇者が怒り狂ったという。怒りに身を委ね、力が制御できなくなった勇者は男に得体の知れない魔法で攻撃して、その後も同じ魔法で建物を壊し始めたらしい。異変を感じたギルドマスターが勇者の首にトンッと手を当てると、勇者はその場に崩れ落ち、事件は落ち着いたらしい。これを見たモブ冒険者Aは、ギルドマスターがラスボスなんじゃね?と語ったのは妥当だと思うんだが…。


この事件の結果は、吹っ飛んで意識がなくなった女の子は少し体に痛みを残すのみでほぼ無事。腕が折れた女の子は、回復魔法による処置が早かった為に全治一週間の怪我。だる絡み男は肋骨2、3本に両腕を骨折して、全治1ヶ月の怪我。勇者が精神的なショックにより、鬱に。完治未定。冒険者ギルドが壁に穴が空き、棚が倒れ備品が落ち、併設された酒場の椅子や机がバッキバキになるなど、全治5ヶ月の重傷である。


なかなかに酷いものだが、他に巻き込まれて怪我した人が出なくて本当に良かったと思う。



ではここで、勇者と酔っ払った筋肉ムキムキ男のどちらが悪いか考えてみよう。ここではギルティポイント(以下GP)制度を採用してるので予めご了承ください。


最初に勇者から、

1.女の子をギルドに連れて来た。GP1

2.可愛い子を見ることができた。GP−10

3.可愛い受付嬢の列に並んだ。GP20

4.女の子と談笑してる。GP50

5.無駄に弁明して俺理知的だぜアピールしようとした。GP120

6.女の子を庇えず、怪我させた。GP2000

7.自分の力も制御できないほど未熟。GP5

8.個人的に嫌い。GP30


勇者のGPの合計は2216。よって勇者は……ギルティ


続いて男の方、

1.酒入ってて、可愛い子に絡んだ。GP40

2.勇者を殴ろうとした。GP−800

3.可愛い女の子を殴った。GP2000

4.勇者から攻撃された。GP−50


男のGPの合計は1190。よって男は……ギルティ


あ、GPはプラスが悪くてマイナスが良いとなっている。


上記の計算より、勇者の方がギルティであると俺は考えた。


まぁ正直なところ、これやってみたけど‘‘可愛いは正義’’なのは変わらないし、そもそも名前どころか人として扱われてない数字の俺がなんと言ったって何かが影響されるわけでもないからほとんど何とも思ってない。だが、勇者のせいで戦争起きて何の描写もされずに消されてく数字だからこそ言いたいこともある。例えば、もし仮に国民10万人ジャストだったら俺がいなくなるだけで9万9999人か、およそ10万人のどちらかの表記になるわけで、文字数が増えてめんどくさくなるのわかってるから配慮して生存してやってるからありがたく思えと言いたい。数字の1でしかない俺に感謝したって良いのではないか?



怠くなってきたから数字に戻るわ。またな、

ありがとうございました。

この小説に対して何か思うことがあれば、評価のほどよろしくお願いします。


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― 新着の感想 ―
[良い点] ギルティーポイントが、モブたる主人公の中だけにとどまらず、作中の登場人物に周知されていくのだろうかなど、想像が膨らみます。 [一言] ”可愛いは正義”は単なる比喩的な表現であって間違った命…
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