決着
「決着の時だ」
黄金の光を放ってバルは告げる。
「面白い!」
アビスは威圧を感じてもひるむことなく吠えた。
バルの右拳が、彼の顔面をとらえて吹き飛ばす。
「ぐっ……速さも重さもさっきとはまるで別物だな」
「決着の時だ」
黄金の光を放ってバルは告げる。
「面白い!」
アビスは威圧を感じてもひるむことなく吠えた。
バルの右拳が、彼の顔面をとらえて吹き飛ばす。
「ぐっ……速さも重さもさっきとはまるで別物だな」
アビスはにらみながら評価する。
「すべてのリミッターを解除する日が来るとはな」
バルは短く感慨を発すると、右手を広げてアビスに向ける。
「私の最大の奥義をもってお前を倒そう」
「いいだろう。わが最強の一撃をもって、返り討ちにしてやろう」
彼の挑戦にアビスは乗っかった。
お互い限界まで魔力を込めて凝縮し、そして相手をめがけて放出する。
両者とも奥義の原理はそっくりだった。
「フルゴル」
「フェイタルレイズ」
バルは黄金の光、アビスは暗黒の光を撃つ。
二種類の光の柱はぶつかり合い、そして黄金の光が勝った。
黄金の奔流に自身の技ごと飲み込まれ、アビスは後方に吹き飛ぶ。
「……バルトロメウス様の勝ちだ」
アビスが原型をとどめていたのはわずかなことで、黒い霧状に体が崩れて消滅する。
「勝ったか。受けた損害を考えれば喜べないが」
それでも一つの区切りになったとバルは思う。
「お見事です」
ミーナがうれしそうに駆け寄ってきたので、彼は首を振る。
「まだだ。世界規模で大侵攻があったということは、魔界扉が開いているはずだ。それを閉ざしてこそ我々の勝利だ」
「はい、私が愚かでした」
彼女は注意されてもうれしそうな表情は変わらない。
「さっそく私は調査をはじめましょう。バルトロメウス様は一度帰還し、帝国に報告を」
「ああ。そうしよう」
バルは帰還する。
そして人類に勝利を伝え、大陸各地の調査を行ない、可能なら魔界扉を破壊し封印する。
やることは山積みだった。
「……そうして日常に戻ったのね、バルトロメウス」
とベアーテは呆れる。
たまに開くようになったお茶会に、彼女はバルを招いたのだ。
「日常が一番ですよ」
バルはおだやかに微笑んで答える。
まだ地上は傷が癒えていないのだが、少しずつ復興は進んでいくだろう。
そしていつかは過去になり歴史になっていくのだ。
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