3話
よろしくお願い申し上げます。
短いです
2人の天使の方に誘われた私は辿り着いた世界樹を見て、普通の樹の何千倍もの太さと大きさに驚いていた。
「…はぁ……大きい〜〜」
白く神聖な空気を纏う大樹に見惚れ、思わず近付いて樹に手を置く。
「⁉︎え⁉︎なっ…何⁈」
突然世界樹は光だし、私を包んだ。
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次に目を開けると辺りは光の中の様だった。頭上から男性の声が聞こえてくる。
『よく来た。異世界の少女よ』
「!!!」
『我が名はゼウス=リウス。この世界の神だ。今はこの世界樹を通して其方に話しかけておる。其方の前世・楪の人生が気に入り、其方の前世の天命が尽きた頃、地球の神に願い其方をこの地に呼んだのだ。其方がこの地にて何を成すのか楽しみにしておるぞ!そして少しばかり力と産まれを良い位置にしておいたぞ。有効に使ってくれの!後は名前だの。其方の名は命の樹の番人では与えられぬ決まりでの、我が決めておる。そうーだのう……うん…良し!リィシェリアとしようかの!では、我は忙しいのでまたの!用事があれば世界樹に来るがよい。時間が許すなら会えるであろう。ほなな!あ!言い忘れたのだが、其方の真名は楪であるが、その名は其方の親であっても他言は無用だからの。肝に銘じて置くようにの』
「あ!…まっまって…」
リィシェリアが止める間も無く、言うだけ言ってその声は光と共に消え現実である大樹の前に立っていた。
「まったく!かってにはなしてかってにさっていって!はなしたいことはたくさんあったのに!」
リィシェリアは憤慨しながらも己の考えに浸る。
神様は異世界の少女と言った。
やはりこの記憶は本当の事なのか…。
リィシェリアは卵から産まれた際に、持っていた記憶がある。母や父の姿。兄妹の姿。友人達の姿。分かるだけでもそれだけの人達の姿が思い出としてある。そして自分が病で若い内に亡くなった事も…。
色々考えるがまぁ深く考えても仕方が無いと思いとりあえずまぁいっかと思う事にした。
神様もこの人生を楽しみにしていると言ったし、力と産まれを良い位置にしていると言ったから遠慮なく楽しもう。
そうして、リィシェリアは来た道を戻った。
自分の姿が変わった事に気付かずに……。