最弱の勇者
今回で最弱の勇者といわれる理由がわかります。
水晶?なんに使うんだ?
「あの。この水晶はなんですか?」
「これはな、魔力を測る水晶でな。勇者に使えば聖剣を使える値。聖剣適性度も分かるんだ」
「聖剣適性度か……」
まぁ。要するに、勇者としての力がわかると。
「さぁまずは隆司から」
「はい」
カッ‼︎
「きゃっ!」
「まぶっ!」
ま、眩しいな。でもこんなんで分かるのか?
「それで、俺はどうなんですか?」
「これは凄い‼︎王宮の最高の魔術師の何倍もの、魔力だ!聖剣適性度も申し分ない」
あの光は、よほど凄いのか。さて俺はどうなんだろうな?楽しみだ。
「さ、次は直也の番だ。この水晶を持ちたまえ」
「はい」
シーン……
……?あれ?持ったけど、なんともないぞ?壊れてるのか?
「あれ?隆司の力が強くて壊れたかな?ならこれを持ちたまえ」
別の水晶か。今度こそ。
シーン…
なんでなんも反応ないんだよ。
「おかしいな?まぁまた後でしてくれ。さぁ今宵は、勇者召喚成功の宴だ。楽しんでくれ。宴はこの、大広間で行われる。後少しで始まるだろう。しばし待っていてくれ。」
後少しか。でも用意なんか、どこにあるんだ?ここは、ファンタジー定番の魔法でか?
違った。騎士達の後ろに用意されてるな。全く用意周到だな。それほど儀式には確信を持ってたってことか。まぁいいことなんじゃね?多分
~10分後~
「用意ができたようだね」
「そうみたいですね」
「そうですね」
この宴は騎士達と、王宮関係者のみで行われてるのか。
「勇者方みなへ挨拶をして欲しいのだが」
挨拶?まぁあれだろ?今後どんな風にしていくとかそうゆうのだろ?
「分かりました」
そう言うと壇上へ隆司は登って行く
判断早いな。
「私はこの度このアルロスに召喚された上川隆司です。イビラにもなにか事情があるかもしれません。ですがそれで、他の人を襲っていいなどの理由にはなりません。私はまだこの地のこともよくわかりません。この世界の常識も知りません。なので色々と教えていただけるとありがたく存じます。どうか、これからよろしくお願いします」
すげー。即興であそこまでとか、いや即興じゃなく考えてたのかな?まぁどうでもいい。いいスピーチだったな
「あの。すみません」
「はい?」
なんだ?誰だ?
「王様が呼んでおりますので、こちらに」
「こちらにって他の奴らは?」
「他の方はいいそうです」
「そうか」
なんだ?あの勇者の力のことか?
こいつはなんが地味な感じだな。派手な騎士と一緒にいたら、わからなくなる自信がある。それにしてもどこに行くんだ?
「こちらです」
おっ!ようやくついたな。ったく、こんなところで王様は、なんのようだよ。
「直也、この魔法陣の上に立ってみてくれ。」
なんだ?いきなり?魔法陣ってのはこれか。でも立ってなにになるんだ?
「これでいいのか?」
立ってみたけどやっぱなんもないな。ん?魔法陣が光だしたぞ?
ヒィィィィ
なんか、変な音だな。
ヒュュュュウ
ん?また変な音かと思ったら光がおさまったな。
「これでなんだよ?」
「これは。……魔力と聖剣適性度を調べるものだ」
「それは水晶じゃないんですか?」
「水晶は正確に測れるが壊れやすい。この魔法陣は、力があるかだけを調べられる。そして失敗はない」
成る程。正確差か、確実かの違いだな。
「それで。どうです?」
「あぁ。直也お前には魔力と聖剣適性度がない。つまり勇者としての力がないのだ!」
なっ!勇者としての力がない?力がないんじゃ、何もしようがない。つまり勇者であって俺は勇者じゃないと?なんってことだよおい。これから俺はどうなるんだ?
プロローグはここまでで、次回からは新章が始まります。お楽しみに