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天才と二次元の比較級  作者: KaminomiWorld
第四章~再構築~
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エピローグ

 あれから一か月。

 パラレルワールドの問題は、それに存在していた零自身を個数分に比例して殺すことで全て消滅した。

 結果、一番最初の世界が残った。

 これにより全ては初めに戻り、当初の時間軸を進行している。

 零の当初の目的――クローン人間の製造。しかし愛想の存在は元から消え、結局AIデータのみ、元の状態。



「零~!!」

 紗希が俺を呼んでいる。真っ先に彼女の元へ向かわなければ、昨日のように滅多ざしにされるかもしれない。でもそんな緊迫感が楽しい。以前には味わえなかった感覚であるから。

 未来に飛んだことで今の人生がプラスに働いたのかどうかはこれから次第。でも今が楽しいことは変わりはない。

「お待たせ、紗希。今日は罰ゲームじゃないよな?」

「う~ん、微妙。でも私にキスしてくれたら許してあげようかな?」

「…てい!」

 瞬時に紗希と唇を交わした。

 このキスは、今の時間軸の歴史が変わった証拠。

 ここに戻ってきたとき、紗希との血縁関係は抹消されていた。いや、無かったことになっている。

 それを知ったのは戻ってから二日後のメールボックス。

「ミュウより

 お元気ですか。私はこの世界にこのメールが残ることを信じてここに記します。私は実は紗希の母の未来の姿なの。まあパラレルワールドが存在している限りなんだけどね。多分名前が同じ時点で気づいていたと思うけどね。

 ここにメールをしたのは、本当の時間軸の歴史が変わっている件について。紗希との血縁関係は抹消したわ。紗希が君のことを好きだというのは中学時代から知っていたし、なによりこの事件の原因に紗希が大きく加担していたことにあるから。関係が変わったところで不快を感じることは無いと思ってる。だから決断した。

 この世界を楽しんでね」

 このようなメールが来た。

 ちなみに零にはこれまでの事件の記憶が全て残っている。二度とこのような事件を犯さないようにという配慮上だ。

 もちろん他の関連していた人物は皆記憶が抜け落ちている。

 これも安全を考えて、だ。



もう歴史が変わることは無い…とは言い切れない。あのようなものでなくとも別のことであるかもしれない。この時間軸は無限大に広がる可能性を秘めている。この宇宙が存在する限りそれは永遠だ。


「今度また、猫玉を実体化する研究でもしてみようか」


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