魔法師団長への褒章 3
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本日、4回目の更新です(≧▽≦)
レーヌとじゃれ合いながら支度を終え。
わたしはどきどきそわそわしながら、王族の控室にいた。
一番上のお姉様は公爵家に降嫁しているから、王族の控室にはいない。
二番目のお姉様も、さすがに凱旋パーティーのために里帰りはできないから、またいない。
王太子である一番上のお兄様は別室で、お父様とお母様も別室。
必然的に二番目のお兄様とわたしの二人がこの控室を使っていた。
二番目の兄である第二王子レオンスお兄様は、そわそわと落ち着きのないわたしを冷やかすように、にやにやと笑う。
「お前の愛しの王子様が帰って来たな、気分はどうだエジュ。一年近く会えなくて寂しかったろ」
「一年も何も、五歳の時から会えていなんだから一緒よお兄様。でも、無事に帰って来てくれて嬉しいわ」
「その通りですレオンス殿下。エドウィージュ様は毎日妄想の中でシャルル魔法師団長と会っておりますので、現実に不在にしていらっしゃってもたいした問題ではございません」
「レーヌっ!」
どうして毎日大人になったシャルルを妄想していると知っているのだろう。魔法? 魔法なの? わたしの侍女はついに魔法が使えるようになったの⁉
レオンスお兄様はものすごく残念な子を見るような目になって、わたしの頭にぽんと手を置いた。
「エジュは可愛いなあ。いつまでも夢と現実の区別がつかない子供のままでいてくれよ」
「それって褒めてるの⁉ それとも、けなしてるの⁉」
「褒めてる褒めてる」
にやにや笑いで言われても全然説得力がない。
……いいじゃない、ちょっとくらい妄想しても! だって五歳の時から会っていないんだもの! 肖像画を手に入れようにも、ずっとフードをかぶっているから素顔がわかんないのよ⁉ 大人になったシャルルの姿は、想像するしかないじゃない!
むうっと頬を膨らませると、レオンスお兄様が頬をつつく。
どうでもいいけれど、今日はしっかりお化粧して大人の女性っぽくしてもらったんだから、お化粧が崩れるようなことはしないでほしいわ。
「言動はともかく、そういう姿をしていると、大人に見えるな、エジュ」
「わたしはもうとっくに大人よお兄様。結婚できる年なんだから!」
「お前には結婚はまだ早いよ」
十八歳で結婚が早いなら、わたしはいつになったら結婚できるというのかしら。
女性の適齢期って十七歳から二十歳くらいよ?
もうとっくに適齢期なのに!
「早くないわよ! もしかしたら、シャルルが褒章にわたしとの結婚を望んでくれるかもしれないじゃない! そうなったらわたしは喜んで結婚するわよ!」
「ハハハ! ないない。シャルルは魔法にしか興味がないんだ。今まで浮ついた話一つないらしいからな! 今日はシャルルに爵位と、それから国で用意でき範囲内で何でも望むものを一つ与えることになっているが、お前だけは絶対にないよ」
「なによ! それなら賭ける? もし、シャルルがわたしをお嫁さんに望んだらどうするの⁉」
するとお兄様はけらけらと笑ながら言った。
「もしそうなったら、もちろん諸手を上げて賛成するさ。父上や兄上たちが反対したとしても、俺が責任をもって、お前とシャルルを結婚させてやろうじゃないか」
絶対にないと思っているのか、お兄様はとっても気軽に約束してくれた。
結婚に大反対のレオンスお兄様がそんなことを言うくらい、わたしって結婚相手として不十分なお子様なのかしら。ショックだわ。
……でも、もし本当にシャルルが王族との婚姻を希望したらどうするの? お姉様二人はもう既婚者だもの。わたししか残っていないじゃない!
わたしはそこに唯一の希望を……ほんのすこーしだけ見出して、お兄様をじろりと睨んだ。
「約束だからねお兄様! もし破ったら、ダヴィドおじいちゃんに頼んで、この国で一番高い山のてっぺんに捨ててきてもらうんだからっ!」
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