白い蝙蝠!!
森の中を砂煙!?をまきあげ、モヒカンスタイルのオークたちが駆け走る。
「グゥァハ~~」
「ホミュ~ハ~ヒョヒョヒュリャ~」
オークたちの奇怪な叫びが森を揺るがし・・・ティナに迫る!!
まさに世紀末的オーク軍団。
オークたちは何かを叫んでいる!
しかし、ティナにはオーク語がわからないので 言ってることが分からない!!
たぶん中二病的発言をしているのだろう!!
迫りくるオークに対しティナは体内レーザーを乱射しつつ、
スタミナ補給のため 空間格納庫内に入っている食べ物を口に押し込む!!
もはや行儀とか乙女の振る舞いとか言ってる場合じゃない!!
命をかけた戦いである!!
ティナのレーザーで消し炭になるオークの頭部!!
なぜかレーザーのターゲットを頭部にしてしまうティナ。
よほど首無しが好きなのか!?
戦闘はティナだけではない! コアラのロイも死闘をくり返す。
ロイの異世界奥義3000年の蹴りがオークを空高くに吹き飛ばしたあげくに 生物なのになぜか爆発する!!
まさに脅威の必殺乙賀忍法の蹴拳!!
そんなモフモフのロイも 血みどろモフモフとなり・・・もはやコアラに見えない!! なにかホラーな生物になり果てている。
ティナとロイは圧倒的な力でオークたちを押し返しているが・・・
次第にオークたちの人海戦術ならぬオーク海戦術に押され ジリ貧化するティナ。
ティナは 身体強化をしてオークの包囲網を突破しようとしたが・・・・
なぜか速度が出ない。高速速度を出せなくなっていた。
普通の人間程度の脚の速さしか出ない!!
レーザーの撃ちすぎたのが原因なのか!? 不明であるがオークの包囲網突破は 諦めるしかない!!
オークたちの攻撃を防ぐために ティナはレーザーを撃ち続けた!!
そして・・・撃つたびに スタミナを補充するため、やたらと食べまくる。
そろそろ、その食料も気になりだした。 食料がなくなるとオークとの戦いに負ける!! というか口を動かして食べるのがしんどい。
「疲れた! 暑い! 休みたい! 寝たい!!」
そして・・・ついに太陽が傾き始め、夜間へと突入してしまう。
このままでは まずい!!
なんとか休まないと・・・・
体内プラントによって強化した身体を使って大木の上に素早く登る。
確信はないが・・・・オークは木に登れないのではないか!?
上手くいけば・・・一晩、木の上で休めるかもしれない。
ティナはロイに木を登って休むべきではないかと聞いてみると・・・
ロイは別の方法を助言してきたのである。
『 緊急脱出システム∀・マーク2型の使用をお勧めします』
「緊急脱出システムなんちゃらかんちゃら!?」
『 緊急脱出システム∀・マーク2型です』
ティナにはよく分からなかった!
・・・というかなんですそれは!? とりあえず名前の印象からすると脱出できるのよね!?
脱出できるアイテムがあるのなら はやく言ってほしかった!!!
ティナはプンプン状態である!!
「えっと・・ごめんなさいティナ様!! でも・・このアイテムには問題があるので最終手段なのです!!」
問題があるというロイの発言に不安があったものの・・・
・・・ティナは空間格納庫のアイテム一覧表の中を緊急脱出なんちゃらのような名前のアイテムを探すが・・・見つからない!!
「ロイちゃん・・・そんな名前のアイテムはないよ!?」
ロイはすこし考え込む!?(AIなのに) そして、なにかを思い出したかのように発言した。
『 アイテムグループ欄の中から骨董品フォルダを探してクリックしてください 』
「骨董品って!? 骨董品なの!! それが問題なのね!! ちょっと大丈夫なの!?」
ティナは ロイに質問をしたかったのだが オークとの戦闘をしながらなので そんな余裕はない!!
レーザーの乱射中である!!
とりあえず・・・・・アイテム検索をおこない ロイの言う通り骨董品フォルダーを見てみた。
「あった! これね!!」
すぐさま・・・脳内でクリック!!
すると突然! ティナの目の前に巨大な白い傘が出現した。
間違いなく 雨が降ったときに使用する傘である。
でも・・・・巨大すぎ!!
全長4mもあり・・・ティナの体を覆い隠すのに十分なほどの大きさがある(別に隠れるわけではないです!!)
もちろん驚いたのはティナだけではない! 戦っているオークたちも驚いた。
突然のわけのわからない傘の出現に、後方へ後ずさりし、様子を伺うオークたち。
戦闘は一時中止となった。
『 今です。脱出します。ティナ様!! 傘の持ち手を握ってください 』
ロイは叫んだ!!
「えっ うん」
訳が分からないが 言われた通りティナは駆け走り、思わず傘の手元を握る。
『 手元をしっかり握ってください。降り落とされないようにね 』
ロイはジャンプし ティナの肩にしがみつくと、
その巨大な傘が羽ばたきだした。
傘なのに羽ばたくのだ!!! 非常識だ!!
そして、天にむかって真っすぐ上昇する。
ティナは羽ばたく傘の持ち手を、降り落とされないように両手で握った。
「なに! これ!? 飛んでる!?」
ロイも吹き飛ばされないように がっしりとティナの肩にしがみつきながらティナに囁く。
『 緊急脱出システム∀・マーク2型 通称・・・白い蝙蝠傘です 』
「 こうも・・・り!? 」
バサッ・・・・バサッ・・・・
巨大蝙蝠傘が羽ばたく。 見た目は傘なのだが・・・布地が上下して羽ばたくのである。
そして・・・こんなんでも 空に浮かぶほどの浮力を作り出すのであった。
地上のオークたちはジャンプして 傘を・・ティナを・・・掴もうとするが無理だった。
地団駄を踏み、叫び声をあげ・・・・悔しそうに空を見上げるオークたち。
周囲が暗くなりつつある夕方の空を巨大な傘が天高くに浮上していき・・・小さい点となって雲のかなたへと消えていった。
ティナ VS オーク軍団の世紀の対決は こうして終わったのであった!!!
「・・・・ちょっと 飛んでるよ! というか・・・怖いよ!!」
ティナは落とされないように 持ち手を強く握りしめる。
体内プラントによって身体強化されているので 落とされることはないはずである。
『 ティナ様!! もうちょっとの辛抱です。 森をぬけて安全なとこまで 我慢してください 』
蝙蝠傘はあまりにも 速度が遅かった。
まさにゆっくりとした亀のような速度。 というか風に流されている。
「えっ・・・ うちらはどこへいくの!?」
『 この蝙蝠傘はゆっくりしか飛べないうえに 速度も出ず・・・風に流される欠陥商品のため 骨董品扱いにされてたのですよ 』
テヘッな顔をするロイ!! 可愛んだけど・・・・この状況は怖い!
ふらふらと風に流され北東方向へ ゆっくりと流されている!!
「故郷にもどれってことなの!?」
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白い蝙蝠傘に掴まりながらティナは 上空をゆっくりとした速度で流され続ける。
危険と思われるオークの森!?上空をやっと抜け出したのは朝方であった。
一晩の間、蝙蝠傘にしがみついていたことになる。
そしてティナは 半分夢心地となり うとうとしながらも・・・なんとかランディング体制にはいる。
ようやく無事に着陸できる!!
そんなことを考えていることがありました!!
しかし・・・・・・現実は あまくないことをティナは知ったのである。
簡単に着陸できない!!!
「親方!! 空からなにか白いものが!?!」
「見て見て!! あれはなに!? なにか光り輝いている!」
朝方早朝、王都ナガールの住民は空に出現した謎の未確認飛行物体の存在に驚いていた。
白く輝く謎の存在とは・・・・もちろんティナである!!
巨大な白い蝙蝠傘を両手でがっしりと握ったティナの姿は・・・朝方の霧と朝日に照らされたため輪郭がゆがみ、
不思議にも・・・別の存在として見られてしまった。
白い傘は美しい羽が広げたように見え 白いドレスをたなびかせた・・・とある存在がゆっくりと地上におりてくる。
まさにそれは・・・神使様!!
神使様の降臨にしか見えなかったのである!!
神使とは・・・・それは神に仕える霊的存在。地上世界に神の声を届ける存在として知られている。
この神の使いが、王都上空に現れたということは、神の声を届けに来た。
または・・吉兆を知らせに来た存在とされていた。
そして・・・民間信仰のなかには、神使様を神と同一視する考え方もあり、たいへん人気のある存在でもあった。
「あのお方は・・・・羽をはやしている!?」
「神使様だ!! 神使様が空をお飛びになっている!!」
「神使様により近づき その姿をぜひ!拝見したい!!」
「神使様!!」「神使様!!」
王都民たちは にわかに騒ぎ出し、神使様をより間近で見ようと・・・人々が走る!!
王都の中心地へ向かって・・・・
-------------------- To Be Continued ヾ(^Д^ヾ) またまた再び王都へ・・・