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平凡な村娘は手加減無用の首無し令嬢


ギロチンで 頭がポロリとしたところでティナの脳内に埋め込まれていた異世界の機械・・・

・・・・電脳システムと呼ばれるものが ここで初めての起動をはじめた。


『  生命体に危険が迫ったので電脳ウィロイド2000を緊急起動します   』

ピコーンという音が脳内で聞こえた後 なにやら・・BGMが流れ出した♪


『 緊急事態のため 異空間通信によるアップロードを中止し 生命活動維持プログラムを実行します   』


ギロチンによって身体から切り離された頭部には体内プラントと呼ばれる装置が埋め込まれており 

その装置によって 生命維持に必要な血液が頭内に回りだす。

これにより 血液不足による脳死はまぬがれたのであった!!!


頭だけになっても生きているティナ!!


何が何だかわからない!

とりあえず生きてるからいいけど・・・・

これは・・・何!?  

走馬燈の記憶から想像すると・・・・師匠と一緒に異世界に行った時に、脳に何かを埋め込まれたのが原因ではないか!?

・・・・と ティナが考えていると、ピコーンの音がなった。


『  はい! その通りです。 これは脳内埋め込み型コンピューター電脳ウィロイド2000でございます  』

再び脳内に音と映像が浮かび上がった。


「・・・・・・・」

あまりの衝撃である。

脳内にうちではない他人がいるようで怖い!!

『  心配無用です。これはAIであり生命体ではありません  』



そんな会話を脳内でやってる間に・・・・ 

頭から切り離されたもう一つの身体側も 体内プラントの起動により可動可能となった。

頭の無い身体がピクリピクリと動き出し そして、ゆっくり立ち上がる。

令嬢のドレスが風にたなびき・・・なにやらヒーローの登場を彷彿とさせる!!


首なし令嬢、大地に立つ!!!




周囲の役人、見物に来た民衆たちは はじめは何がおこったかわからなかったが・・・

しだいに その異様さが伝わってきた。


首無し死体が立ち上がり あげくに片手をあげてピースをしているのだ。

首無し死体が なにかアピールをしている!!!


「ぐぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」


ギロチン広場はパニックにおちいった

見物に来ていた民衆は叫ぶ! 驚く!!

「死体が動いた!! 悪魔だ!!」


そんな騒ぎなど どこ吹く風!?

首無し死体の胴体部分であるティナは冷静に!? ひらひら付きのドレスをたなびかせながら

落っこちているうちの生首をゆっくりと拾い上げ・・・・民衆たちに生首が見えるようにかかげた。

その生首は 口から血を垂らしながら・・・ニヤリと笑う。


民衆は 恐怖のためなのか一瞬動きを止め、時間が止まった錯覚に陥った。

そして・・・・次に血で真っ赤になったドレスを着た首無し令嬢が生首を抱えながら・・・

・・・・民衆たちのど真ん中に突入してきたのだ!!!



「うぎゃゃぁぁぁぁぁ きたきたきた!! 死体がきた」

「どひゃぁぁぁぁ 走っている! 死体が走っている」


どこかのゾンビ映画のような緩慢な動きをするゾンビではない!

まるで アスリートのような・・なめらかな走りで滑るように突進してくる。ただし首がない!!


ギロチン広場は悲鳴と怒号が響き渡り・・恐慌状態の民衆。

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ」」



その民衆の中を、あたかもラグビーをしてるがごとく、生首を抱えたまま走る首無しラガーマン!!(ひらひら付きドレスを着てるけど!!)

夢に出てきそうな悪夢をふりまきながら首無し死体が走る・・・・(死体じゃないけど!!)


まさにパニックである。

悲鳴と恐怖、失神者の続出。

ギロチン広場にいた民衆が一斉に逃げだす。

あちらこちらに 押し合いへし合いの大混乱。

そのためか・・・広場周辺の露店が押し倒され・・・そこから出火。

火災は またたくまに周辺の建物に燃え移る。


そこへ・・・猛然と突進してくる首無し死体!!

大混乱によって逃げる群衆はレミングスの死の行進状態。

突き飛ばされる人々、転倒者続出!! 泣き叫ぶ子供たち。


まさにギロチン広場は阿鼻叫喚の地獄絵図となっていた。




そして・・・逃げる群衆を後ろから なにか楽しそうに スキップをしながら追いかける首のないティナ。

そうです!!・・・逃げる獲物を追いかけるという捕食者に目覚めたティナは 胴体と切り離されながらも高笑いしながら逃げる民衆を追いかけまくる!!


「あッはははは~ おもしろい! あっはははは 」

ほとんどヤケクソ!! 


あまりの超常現象のためか、騎士やら警備兵は、立ち尽くし、ティナを追ってこない!!

数人の警備兵は腰をぬかして倒れているのを目撃した。

クルスとかいう王子は 周りで立ち尽くす兵士に何かを怒鳴っている。

怒鳴る暇があれば・・・本人が追いかけたらいいのだが・・・・あの体系で走るのはちょっと無理だったのかも・・・



ティナの身体に備え付けている体内プラントの働きにより 通常の人間の持つ力を超え、身体強化されていたのである。

通常の3倍以上の速度で疾風のごとく・・・逃げる群衆の中へ突入し 縦横無尽で駆け走る。

楽しくて・・楽しくて・・・仕方がないティナ(ヤケクソ!!)


そして、恐怖と失神の大量生産をしまくり・・・もはや、収拾がつかない状態の群衆。


ティナは完全に暗黒面に落ちてしまっている。

エルル君には 決して見せてはならないティナの一面であった!!




ティナの悪乗りは・・・より度を越していき、そのまま王都の中心部へと わざとに駆け走る。 

そうです!! もう、誰も止めることができない。

一部には動ける騎士や衛士もいたが、通常の3倍で駆け走る首無し令嬢に追いつくなど無茶である。

それに・・逃げ惑う民衆が邪魔で追跡も容易ではなかった。


そして、恐怖の連鎖は王都中心街へと場所を移し 

今や!!王都中心街は恐怖のるつぼへとかえていった。

けっこう楽しんでいるティナ!!

ほぼ・・・ヤケクソである!!


王都中心街は・・・まさにパニック!!

首無しティナは 必要以上に民衆のいるところへ駆け走る。

そして・・狂乱となって逃げる民衆!!


「これは面白い!!  せっかく首がとれちゃったのよ!!  思いぞんぶん楽しんであげるわぁぁぁ」

これが ティナの本性だったのか!?


その日、女の高笑いと 悲鳴と恐怖が王都を包み込んだという。






--------------------  To Be Continued ヾ(^Д^ヾ) そして・・王都は壊滅したらしい(噂)


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