表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
結束ばんど  作者: あさまる
7/43

3ー2

親友の父親の性事情など聞きたくない。

まいがポツリポツリと呟くあいを制止した。


言い方が悪かった。

あいは、まいのその言葉を聞き、明るい笑みを見せた。


「じゃ、じゃあ良いってこと?私スーパー行ってお刺身買ってくる!」


「え?あっ、ちょっ、待って!」



まいの制止も虚しく、あいのいない自室に響くのみであった。



「やばい……やばいやばいやばいやばいやばい……。」


本気か?

あいは本気なのか?

意味が分からない。

まいの頭は今にもパンクしそうだった。


なんとか回避することは出来ないだろうか?

まいは知恵を振り絞る。



「……あ。」

思いついた。


スッと立ち上がり、玄関へ向かう。

そして、鍵をかける。

完璧だ。


「あ、そうだ……。忘れてた。」

自室に戻り、携帯電話の電源を切る。


自力で拒めないのであれば、彼女が抗えない状況を作れば良い。

要は立て籠れば良いのだ。


「よしっ。」

一安心。

ベッドに横になるまい。



ガラララ。

「いや!おかしいでしょ!?」

ベランダから入ってくるあい。


その手には、ビニール袋。

中にあるものなど、見なくても分かる。


「な、なんで入ってこれるの……。」


「え?なんでって……普通にって開いてたし……。」

あいはそう言いながらガサゴソと袋の中を漁る。


「あっ……。」

そうか、うっかりしていた。


「さ、やろっか?」

にっこり。

手にはまぐろの刺身の入ったパック。


あぁ、逃げられない。

まいは、あいの笑みに今まで感じたことのない絶望感を味わうのであった。


身体から力が抜ける。

もう動けない。

逃げられない。


「さ!寝て寝て!」

るんるん気分のあい。


そんな彼女に促され、自分の意志とは裏腹にベッドに横になるまい。


なぜこんなことになってしまったのだろう。

あいに服を捲られ、まいの腹部が露になる。

羞恥で顔が熱くなり、自身の顔が真っ赤に染まっているのが分かった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ