4ー3
あぁ……。
崩れ落ちるように床に膝をつくあいであった。
あいは、耐え難い羞恥に悶えることとなることが決まった。
彼女にとって、週末ではなく、終末となることだろう。
「ど、どうしたのかしら……。」
「あい様……ごほん、結月さんどうしたんだろう?」
しまったと言わんばかりの咳ばらい。
それは、あいを見つめる集団、金髪のお嬢様に仕えたい会の会員の一人の言葉であった。
体調不良であったのだろう。
フラフラと教室へ入ってきた二人。
彼女らを心配そうに見つめていた者達。
突如椅子に座っていたあいが床にずり落ち膝を付いてしまったのだ。
当然彼女らを見つめていた会員達は困惑する。
もちろんそれは、あいのファンクラブの者達だけでない。
それは、まいのファンクラブである姫の黒髪を撫でたいの会の会員も同様であった。
「きっと私達には想像もつかないようなことをお話しているのだわ。」
それは、あながち間違いではなかった。
「そうね……。きっと高尚なことだわ。」
うっとりとした表情。
しかし、残念ながらそれは十割間違っていた。
彼女らファンクラブの存在を知らないあいとまい。
また、そんな彼女ら二人の本性を知らない彼女らのファンクラブ会員達。
どちらか、もしくは双方が存在や本性に気づくのは、先のことだろう。