魔王サタン→友達
入試から一か月後
魔法学園から合格通知が届いた
「まさか合格するとはな・・・」
ハデスの父グラントは、ハデスが魔法を使った記憶を改ざんされているため、合格するとはおもっていなかった
「何言ってるんですかあなた、私はハデスなら合格すると思っていましたよ」
「ありがとう母上!」
ハデスの言葉にマリは笑顔でかえした
「それでだなハデスよ、ここから魔法学園までは、かようにはながいだろ、だから魔法学園の寮にはいりなさい」
「わかりました!」
(寮か、夜中に動くには都合がいいかもな)
「だったら私も!!」
「「「 ダメだ[です] 」」」
サバナ以外の三人の声がかぶった
サバナは肩をおとして背中から寂しいオーラをだしていた
それから数日がたち、ハデスは三人にしばしのわかれをいって魔法学園にむかった
魔法学園についてすぐに、ハデスは魔法学園の寮に向かっていた、その道中、うろうろしているエルフをみつけた
「どうしたんっすか?」
(あれ?こいつどこかで見たような)
「すいません、この学校に寮があるらしいんですが迷ってしまって・・・」
「ああなら俺っちも寮に行く途中なんで一緒に来るっすか?」
(こいつあの入試のときのエルフか、受かったんだ)
なぜか後輩口調ではなしてるハデス、理由はとくになく気分で口調をかえてる
「いいんですか、ならよろしくお願いします」
エルフの女の子は丁寧に頭をさげてそういった
「そういえばあなたも寮に行くということは私と同じ新入生ですか?」
「そうなりますね」
ハデスは頭の後ろで手を組みながら、エルフの女の子の横をあるいていた
「・・・じゃあもしかしたらお友達に・・・」
エルフの女の子は小さい声で独り言をつぶやいていた
「え?なんすか」
「いえ!なんでもありません!!」
「そういえば自己紹介まだでしたね、おれっちの名前はハデス・フォン・トゥールギズっていいやす、これからよろしくっす」
「は。はい!私の名前はアルカ・エル・ステビアです、これからよろしくお願いします!!」
足をとめて丁寧にあたまをさげた
「うっす、これからよろしくアルカ」
「う、うんよろしく・・ハデス君」
(名前で呼ばれちゃったし、名前で呼んじゃった!!これって友達だよね、ね?)
顔を赤くしもじもじしながら言っているので、普通の男性なら好意があると勘違いすることだろう
それからお互いのことを話しながらあるいているうちに寮についた
「今日はありがとうハデス君、また明日入学式で」
アルカは部屋のまえでそういうと部屋にはいっていった
(はじめてエルフと話したが、変なやつだったな)
ハデスは自分のことを棚に上げて失礼なことを考えていた
翌日の入学式、長ったらしい校長や職員の挨拶がおわり
その後クラス割が行われた
一年のクラスは三つに分けられていた、α、β、γにわけられる
ハデスはβのクラスになった、クラスにはアルカの姿もあった
「昨日はありがとねハデス君」
「どういたしましてです、アルカさん」
「・・・・」
「どうしましたか?」
「なんか口調へんですよ」
アルカがジト目で見てくるのに対し、笑顔でみかえすハデス
「そうですか?」
「そうですよ!!昨日はもっと距離が近いような会話だったのに・・・」
(なにかわるいことしたかな・・・)
「私はこれでも貴族の端くれです、この口調はあたりまえかと思いますよ」
「そ、そうなんですか!?」
二人がクラス内で話している中、ほかの男子がすごい睨んでいた
アルカはエルフの中でも美形中の美形で、青いひとみはサファヤを連想し、白金のながい髪は光を吸っているかのように艶やかだ
すると、いかにも美形でイケメンのエルフがハデスとアルカの間にわって入った
「人間のぶんざいでエルフと話すなんて身の程を知れ」
人間より美しく、魔力も高いので、エルフの中に人間を見下すものはすくなくない
アルカが珍しいのだ
「えっと、知り合いですか?」
ハデスはそのエルフをの横目にアルカに話しかけた
「無視をするんじゃない!、だいたい僕とアルカは小さい頃か一緒なのだ、お前が入る余地などない!」
エルフの男の子は今にもハデスにつかみかかろうとするいきおいで叫んでるが、それを無視してアルカ答えた
「幼馴染のバリウス・エル・バリットさんです」
「じゃあアルカさんのお友達ですか」
「いいえ、ただの幼馴染です」
・・・・
一瞬流れる沈黙
ハデスが横目でバリウスを見ると口を開けた状態のアホ顔でかたまって、目には涙が浮かえていた
「まあ、なんだ・・・きにすんなよ」
ハデスと周りのクラスメイトは哀れみの目をむけて、アルカはバリウスを背中越しに?マークを浮かべていた