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中学生活を終えた俺が高校生活を送る前の話!

初めて書いた小説です。ラブコメが好きなのでラブコメを書きました。王道すぎると思いますがゆる〜く読んで頂けると幸いです。よろしくお願いします。



「寒ぃ...。」


中学3年のまだ冬の寒さが残る春先、俺(桐谷冬夜)は私立緑ヶ丘高校の合格発表を見に来ていた。緑ヶ丘高校と言えばこの辺では割と普通な学校で、とりあえず緑ヶ丘!とうちのクラスで飛び交っていたくらいだ。


俺の場合家から徒歩圏内かつ、通学路にコンビニや本屋もあり、なにかと便利だということでここに決めた。決してクラスの連中に流された訳ではない...多分。


この新しい環境で日々高校生活を過ごしていくわけだが、俺には重大な欠点がある。


それは「女」が嫌いだということ。


だからといって男を愛してる!とか言うことでもなくてただ女が嫌いなのだ。


...全く女という生き物は理解しかねる。


外出する度に化粧をし、真の自分を偽り可愛く見せようとする。化粧という仮面を被り人前に出て、ちやほやされて何が嬉しいのだろうか。「化粧とると化け物でした~www」などの可能性を含むため、男はまず女を疑ってかからなければならない。なんと哀しい仮面なんだ...。


友達付き合いでもそうだ、いつでもにこにこしていてグループのボス的存在の女の機嫌ばかり伺い、思ってもいない虚言で身を守る。傍から見ていると窮屈で仕方がない。


誰かが「アンタのその上から目線ほんとにキモイ。ウザイんだよ死ね。」とか何とか言っちゃえばすぐに崩れてしまう関係。そんなものをあたかも自分の居場所だと思っている。そのバカらしさについ微笑んでしまう。


けれど、俺だってこんな感じに思っていることを自分でも欠点だと思っている。何度も変えようと試みてはいるのだが、自分の考えを変えるのはなかなか難しいもので...。一度極端な見方をとってしまうとほかの視点から見えなくなってしまう。


そう、騙し絵みたいに...。


それにしてもなんだこの学校は...。女ばかりじゃないか!道理で先程から豚小屋の匂いがすると思ったわけだ。


これでは先に進もうにも進めんではないか。クッソ、俺は受かったのか。受かってないのか。気になる...。


「冬夜ー、受験番号138番だよね?」


人混み、いや豚混みの中をすり抜けるように出てきてこちらへ向かってきたのは、唯一俺が認めた豚ではない女であり俺の幼なじみの白石心愛だ。


「ん、あぁそうだが。」


素っ気なく答える。


「ちゃーんとあったよ138番!ほら証拠の写真!」


と言って飾り気のないバッグからスマホを取り出し、証拠の写真とやらを見せた。


...なんだこれぶれっぶれじゃねぇか。ウェーブしちゃってるよ。


「あー!すごくぶれちゃってる...。取り直してこよ。」


いやいやいや、もう豚の中に突っ込んでいくのはやめろ。お前の受かったで十分信用できるって。とは口に出さずに俺は「もういいよ。」とだけ言った。


向こうもそれを察したらしく「そっか!」とだけ答えた。


白石心愛16歳、7月11日生まれの蟹座でO型、B・W・H、聞こうとしたら優しい笑顔でこう言いました。「星が綺麗だね。」


俺はこう捉えた、「星になりたいのか。」と。


心愛は幼稚園から小中高とずっと一緒で、いわゆる幼なじみってやつだ。家が近所で家族ぐるみで懇意にしている友人一家である。なにかと一緒にいる時間が多く、2人きりで遊びに出かけることも多々あるほど仲だ。


俺に釣り合わないくらいによく出来ていて、容姿端麗、清廉潔白、といった言葉が似合う幼なじみだ。...なんで俺は幼なじみを自慢してるんだ。


まぁいい、それくらい心愛は素晴らしいのだ。


合格していることを確認した俺らは高校から自宅へと帰ることにした。朝早く家を出たせいか、あくびが止まらない。山の端から顔を出す太陽は寒さを少しだけ和らげ、今までと少し違った春への期待感を高めてくれているようだ。


...なんてくさい言葉を並べてるんだ俺は。ロマンチストか!


「あのさ、」


心愛が柄にもないことを言う。


「高校生になってもこうやって2人で一緒に帰ることが出来るのかな...?」


「さぁな、」とあくびをかました。


心愛にはそう言ったが、俺はこのままの関係が永遠に続くと強く言えると思っている。


だって、心愛は俺の幼なじみで、家が近所で、辛い時も、苦しい時も、楽しい時も、嬉しい時も、悲しい時も一緒に過ごしたって事は絶対に変わらないから。


俺がこいつに特別な想いを抱くこともないだろうし、かと言って嫌いになることもないだろう。


何よりもこの心地よさを手放したくない、忘れたくない、奪われたくないのだ。


「素直じゃないんだから...。」


そう呟いたのは俺の気の所為かもしれないけど...。


もうそこに春が待ってる。これまでとはちょっと違った新しい春が。


これから始まる物語は所謂『ラブコメ』ってジャンルになるみたいだが、この時の俺はそんな事知る由もなかった...。


恋をしたことがない俺が恋をする話なんて...!






次回作も是非読んでください。コメントも頂きたいです...!

ありがとうございました。

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