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太陽の涙  作者: 劉・小狼
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 4

 森の木々の間から降り注ぐ日差しを心地よく、

 浴びながら、山道を行く当てもなく、真夜は

 歩いているところに浩太は追いつくと並走し、

 横目で真夜のことを見ながら


 「ねぇ。君って、アイドルなの?……」


 気さくに真夜に話しかけた。


 『え? なに? この子……』


 気さくに話しかけてきた自分と同じ歳の浩太に

 真夜は警戒し、眉間にしわをよせ、浩太のことを

 怪しんだ目で見ながら


 「そうだけど…… なに? あんた、誰?」


 浩太にそう言うと相変わらず、あっけらかんとし、

 真夜と並走しながら


 「ぼく、アイドル見るの初めてなんだ……」


 目を輝かせていたが真夜と話はまるでかみ合っていない。

 そんな浩太を無視して、真夜が先に進もうとすると


 「ねぇ。この島に何しに来たの?……」


 浩太は真夜に島に来た理由を聞いた。

 真夜は不機嫌そうに浩太のことを横目で見ながら


 「映画のロケハン!」


 と素気なく、答えた。

 何も知らない浩太は


 『ロケハン?……』


 首を傾げながら


 「それって、美味しいのか?」


 何かのお弁当のことかと勘違いし、

 真夜にそう尋ねた。


 『え? なにを言っているの?……』


 ロケハンのことを知らないことに浩太に

 真夜は驚くも間の抜けた質問に思わず、

 吹き出した。

 突然、吹き出し、笑った真夜に浩太は


 『え?……』


 驚いた。

 ひとしきり、笑った真夜は


 「ご、ごめんなさい…… ロケハンとは

 食べ物じゃないのよ…… 映画などの

 下見のことよ」


 浩太にロケハンのことは説明した。

 ロケハンが食べ物じゃないことを知った浩太は


 「そうなんだ~……」

 

 少しがっかりした表情を浮かべた。

 自分と同じ歳なんだが何も知らない子供のような

 浩太に真夜は再び、吹き出しそうになった。


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