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太陽の涙  作者: 劉・小狼
2/13

 2

 浩太が親友の琢也らと共に港で船を一頻り、

 見終わり、商店を営んでいる家に戻ってくると

 両親が忙しなく、仕事をしていた。

 浩太の店は小さいながらも島で唯一、食料品や

 日用品などを取り扱っていた。

 そのため、島中から注文が入り、いつも

 浩太の両親は忙しく働いていた。

 それをいつも手伝さわれる浩太は不満だった。

 家に戻ってきた浩太を見るなり、浩太の母親・夏海は


 「いつまで遊んでいるだい! 手伝いをしな!」


 浩太のことを叱り付けた。


 『うるさいな~……』

 

 膨れっ面をしている浩太を横目で見ながら

 浩太の父親・雅夫が


 「ここは良いから…… 配達に行って来い!」


 そう言い、浩太をその場から逃がしてくれた。

 

 「わかったよ!……」


 浩太は渋々、いつものように自転車の荷台に

 配達品を括り付けると配達に出た。

 やはり、配達は島中だった。

 だが、母親に小言を言われるよりかはマシで

 浩太はブツブツと文句を呟きながら、

 配達を続けた。


 ほとんど配達し終わった浩太は


 「よし! あと一軒で最後だ!…… え~っと……

 最後は何処だ?……」


 配達先が書かれているメモを見た。


 「げぇ! アイツ(由貴)の家だ!……」


 最後の配達先を見て、浩太はテンションが一気に

 下がった。

 でも、配達をしないと終わらないので渋々、

 幼馴染みの由貴の家に向かって、自転車を漕いだ。

 由貴の家は浩太の家からはさほど、離れていないのだが……

 運悪く、由貴の家に行く前に浩太が配達したのは

 港の近くの家だった。

 その家からは由貴の家は非常に遠かった。


 『しまった! 先にアイツ(由貴)の家に行けば、

 良かった!……』


 そう思ったが後の祭りだ。

 浩太は息を切らしながら、やっとの思いで由貴の家に

 辿り着いた。

 すると、由貴が浩太が来るのを待ちわびていた。

 浩太が息を切らしながら、由貴の前に自転車を止めると


 「遅い!……」


 由貴は浩太に文句を言った。


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