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太陽の涙  作者: 劉・小狼
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 やっと待ちに待った夏休みになり、浩太が

 いつものように母親の目を盗み、親友の琢也らと共に

 遊びに出かけようとしているとおつかいの途中なのか、

 由貴が浮かない顔をし、港のほうへと歩いていた。


 『どうしたんだ?・・・』


 いつもと違い、浮かない顔をしている由貴のことが

 気になった浩太は急ブレーキをかけ、自転車を

 止めると先に行く琢也らに


 「ちょっと先に行っていてくれ!・・・」


 言った。

 急に立ち止まった浩太を心配し、琢也もその場に

 立ち止まると


 「どうしたんだ?」


 浩太に声を掛けたが


 「・・・ちょっと用事だ! すぐに行くから・・・」


 浩太は琢也にそう答えた。

 訳がわからなかったが琢也は


 「急げよ!」


 というと再び、自転車を漕ぎ出した。

 琢也らが立ち去ったあと、琢也は自転車を反転させると

 由貴のもとに向かうと元気がない由貴に


 「どうしたんだよ?・・・ 元気がないなぁ?

 親にでも叱られたか?・・・」


 浩太は声を掛けた。

 由貴は一瞬、浩太のことを見ると


 「なんだ。アンタか・・・」


 ため息を吐いた。

 いつもの元気のいい由貴とは違うことに気付いた

 浩太は

 

 「どうしたんだよ? 話せよ!・・・」


 元気のない理由を由貴に聞くと由貴は再び、ため息を

 吐くと


 「・・・実はね・・・」


 浩太に映画の下見に島に来たトップアイドルの真夜が

 行方不明だということを話した。


 『はぁ? 行方不明って・・・』


 由貴が言っていることが浩太はすぐには信じることが

 出来なかった。

 浩太が混乱をしていると


 「・・・やっぱり、(島で)夏祭りがあるって言ったのが

 悪かったのかな?~」


 由貴はそう呟きながら、大きく、再びため息を吐いた。


 今、島では年に一度の夏祭りの準備で大人の者たちは

 慌しかった。大人だけじゃなく、子供もその夏祭りが

 楽しみで浮かれていた。


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