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だぶさん  作者: 千路文也
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008  不調を抜けるためにはひたすらバットを振り続ける


 自分が情けないと思ってしまうのはだぶさんも例外ではない。開幕戦こそヒットを重ねて活躍をしていたが、それから数試合はノーヒットに終わっていた。かろうじて守備では地味に貢献していたので立ち直る機会はあったが、やはり野球の華はホームランだ。だぶさんはホームランを打つ技術を持っているのだが、未だにホームランどころかヒットすらまともに出ない状況だった。バントを決めるのは容易いとしても、ヒットが出なければ意味が無い。途方に暮れていただぶさんを追い詰めるように、スポーツニュースでは『だぶさん28打席ノーヒット』の文字が書かれていた。今でこそ監督の恩情で使わせて貰っているが、このままでは2軍降格の可能性だってある。そうなると、家が遠くなってしまうのでまともに帰宅する帰還が激減してしまう。家に帰ってまったりと晩酌するのがだぶさんのストレス解消方法なのだから、それを失ってしまうと生きる意味が無くなる。そこまでの途方感を抱きながらだぶさんはバットを振り続けていた。自分のバッティングを失った時にはとにかく素振りをするのが一番であるからだ。



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