婚約者令息あるあるその4
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「わたくし、あなた様と婚約破棄させていただきますわ」
「...ねぇ、本当に僕から離れられると思っているのかい?」
こんなにも愛に溢れている僕と婚約者との話。
物語の始まりは極々ありふれた婚約を結んだ共に五歳の時。その時の僕は今から思えば何の面白みのないつまらなく人形みたいな子供だった。ただ勉強をし、両親の言う令嬢と婚約をし、頭は良いが表情が乏しくなっていた気がする。
そんな僕に対して婚約者になった令嬢はあれこれとお喋りで感情表現が豊かな人だった。お菓子が美味しくて笑う、空に虹が掛かっているのを見て感動しはしゃぐ、食事会で苦手な食材があった時盛大に顔を歪める。そんな彼女が気になった。興味が湧いた。
好奇心に身を委ね婚約者に色々試してみた。どんな事をしたら喜ぶのか、怒るのか、悲しむのか、楽しむのか。その結果、僕は婚約者を自分だけの者にすることにした。愛おしくなった婚約者を誰にも渡したくない、見せたくない、なら捕まえてしまえば良いと。
今思えば感情的に動きすぎていた事が分かる。感情表現が乏しかった僕が感情のままに動き出したのを見た両親は最初感動していたが、次第に引きはじめ、最後には感情をコントロールする事を言いつけられ止められた。
そんな幼少期を僕達は過ごし、僕は婚約者と愛を育んでいるつもりだった。僕だけの思い過ごしだった事が分かったのは僕達のデビュタント、社交界へ、大人の世界へと踏み出した日だった。
デビュタントの夜会中、婚約者が少し化粧を直すと隣を離れた時だった。こんなに愛が溢れて止まらない僕でもさすがに花園へは着いて行ったりはしない。幼き時は知らないフリして着いて行こうとした事もあったが。
婚約者が離れた隙を狙っていた他の花という名の令嬢達が擦り寄ってきた。ただただ煩わしいが花だと思えばやり過ごせる。さっさと払って婚約者を戻ってきて直ぐに捕まえないと、と思っていた時に。
「わたくし、あなた様と婚約破棄させていただきますわ」
「...ねぇ、本当に僕から離れられると思っているのかい?」
ほぼ反射的に答えていた。こんな花のせいで言われたとしたらと考え込んでいるとどうも違うようだ。僕の行動が重すぎてしんどいと、行動を拘束されて自由にできないのが辛いと。最終的には監禁癖がある僕が嫌いだと言い出した。
婚約者である彼女は良く僕の事を分かっていると思った。尚更、こんなにも愛に溢れている僕から逃げられると思っていることが不思議になった。
僕はそんな事を考えつつ婚約者を宥め、愛を囁き、デビュタントという社交の場でプロポーズをした。あっさり婚約者は僕に靡いて、顔はしっかり真っ赤に。彼女の反応を見てこれは頻繁にして、彼女を宥め捕まえ続けないといけないなと再認識を。
そんなデビュタントの日から時が経ち、結婚式を盛大に挙げ、子供もいるおしどり夫婦として社交界では有名な夫婦に。今でも妻となった最愛の彼女に愛を囁き、愛を捧げている。
婚約者令息あるある物語、ヤンデレ化後婚約者が逃げかけたが再度捕獲からおしどり夫婦end。
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