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詩集

死にたがりな君は狂っていく

作者: キハ

「死にたいな」

一体いつ頃君が言っていたのか僕は知らない

急に消えて急に蘇った君が何を抱えていたかなんて

その時には僕は知らなかったんだ


「死ななくて良かった」

好きな子の笑顔を見つめて君は微笑んだ

嬉しい笑いじゃなくて悲しめの笑いを含ませた

そんな微笑みを見て言葉がつまった


「死にたかったの?」

僕の問いに当たり前のように頷く君は

一体いつから死にたがりになったのだろう

僕が君に会った時はそんな子じゃ無かったのに


「生きてて良かった」

君があの子へ向ける歪んだ愛さえも

君が生きるためには必要不可欠なんだろうから

僕は黙っているしか無かった


「傷跡を見せるね」

狂ったように笑う君が見せつけた腕に

刻み込まれた何本の線を見て吐き気がした

そんなこと平気で言う子じゃ無かったのに


「同じような人と繋がった」

ネット世界で闇の中に浸って君は言う

同じ傷跡見せあって君は笑う

もうどうしていいか分からない


「痛くないの?」

僕の問いなど気にせずに楽しむ君は

何がきっかけでそうなってしまったのだろう

何をすれば元に戻ってくれるのだろう


「登校拒否だったね」

突如来なくなった君はまた少しずつ現れた

けれどまた来なくなって唯一ネットで話す

そんな時にはもう遅かった


「死にたいな」

もう一度この言葉を君が言う時が来たら

そんな時に僕に伝えてくれないんだろうあの時と同じように

狂い続けて果ててしまうのかそれとも


歪んだ愛を向け続けて一途なのか


「……君の、愛は重すぎる」

僕の友達君からは友達の友達のあの子へ

君はいつまで恋をして燃やし続けるのだろうか

その愛が命の綱のように……

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― 新着の感想 ―
[良い点] あ~、“愛が重すぎる”人、リアルで見たことありますよ! 初めて就職した職場の先輩に、『告白したら振られたので、自殺未遂した』という脆いメンタルの男性がいました。 聞いた話だと、手首にリス…
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