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Find me ~俺に近づく三人が明らかに怪しい。~  作者: 落光ふたつ
幕間「未来を見た少女」
44/63

・4・

 去っていく行ちゃんの背中すら追いかけられず、あたしは家へと引き返す。

 道中、自分を慰めようと何度も取り出した手紙も、もうまるで効果はなかった。


「なにも、大丈夫じゃないよ……」


 無力感ばかりがあたしの胸の内を埋め尽くしている。

 そうして家に着いたあたしは、まっすぐに布団の上へ寝転がった。

 寝ようとする時間は、少しだけ心が和らぐ。自分の体ではあるけれど、染みついた匂いがしてなんだか一人じゃないと思えるから。


「……会いたいな」


 なぜかそんなことを口にしてしまって。

 考えないといけないことはいっぱいあるはずなのに、まぶたはすぐに重くなった。




 夢を見ていた。

 目の前には古びた便せんがあり、細い指で折れかけた筆を握っている。

 便せんに記されていた文字列は、よく知っているものだった。


『きみなら大丈夫』


 本当に、何を根拠にそう言ってくれるのだろう。

 全然大丈夫じゃなかった。何も出来てないよ。

 でも何でか心はまた満たされていて。


『やっぱりあたし、もう少し頑張ってみるね』


 返事を書いた。

 そうすれば、彼はあたしを見ていてくれる気がする。あたしだって、彼を目指して行ける。

 想うだけでも、不思議とやる気は溢れていた。


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