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頼りない街灯が照らす住宅街の狭い道。
「待ってよ行ちゃん!」
走るアタシの手首を掴まれて、苛立ちが爆発した。
「ほっといてよ! おばあちゃんはどうせ未来のことなんかどうでもいいんでしょ!?」
荒げる声にビクリと相手はたじろぐも、しつこく生ぬるい言葉をかけようとする。
「どうでもいいなんて、」
「じゃあどうにかしてよッ!」
いつもいつもこの人は、何も考えないくせにアタシの行動を否定してばかり。
今までの怒りをまとめてぶつければ、手首を捕む力が緩んで、その隙にアタシは振りほどき走った。
「行ちゃんっ!」
おばあちゃんなんてもうどうでもいい。
最初は事情を知ってくれている人が味方についてちょっと嬉しかったのに、あの人は邪魔をするだけだった。
なら、アタシがどうにかするしかない。
どうするのかは決めていない。今向かっている先だって分からない。頭もあんまり良くないから上手くいくかもどうか。
でも、とにかくその場で立ち尽くすのだけは嫌で。
がむしゃらでも頑張れば、何か良い方法は見つかるはずだ。
「アタシは、絶対にあきらめない……!」
いなくなったみんな。
今も必死で生きてるみんなのために。
アタシは、救いを探し続けた。




