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はじめに
この本は2003年から2004年にかけて筆者が当時戦艦大和の乗組員であった八杉康夫氏本人から聞いた話を書き起こしたものです。
全て実体験です。
広島県・福山市で生まれた八杉氏は17才の時に沖縄特攻時の戦艦大和に主砲の測距士として乗り組みます。
1945年4月7日に米軍機の攻撃を受けた大和は数回の波状攻撃を受けてついに午後2時23分に沈没。
その後生き残った300名は重油の海に漂い、わずかの兵が駆逐艦に救助されました。
日本国の威信をかけて四年の歳月をかけて建造された戦艦大和が自慢の世界一の主砲を発射すること無く沈没するまでの実話です。
戦争を知らない子供たちに「戦争の悲惨さ」を知ってもらいたいとの思いで書きましたのでお子様に読んで聞かせていただければ幸いです。
対象年齢は小学生です。
余談ですが、筆者と八杉さんは東映の山下助監督から招聘を受けて映画「男たちの大和」の監修とエキストラ教育を半年にわたり実施しました。
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この作品は2005年2月28日に同タイトルで牧歌舎から出版されました。