水属性
「水属性の敵だ!」
魔法使いが出てきた敵を見て叫んだ。
「地属性でボコボコにしてやれ!」
舟長もリサーチで弱点を見つけて叫ぶ。
「ストーンスピア!」
「倒したよ」
「ところで、水より土が強いってどんな原理?」
「当局の管轄外です」
「もういいから、そのネタは」
リサーチとかいう超便利なアビリティを使って弱点を探れるようになったSK。すると、今度は疑問も浮かぶようになってきた。
「理由はリサーチじゃ分からないから我々で考えないとね!」
「人に強制するのは良くないぞ」
「舟長はもちろん参加するからいいとして……」
「おい、人の話聞け」
舟長は嫌でも、魔法使いとアサシンがオッケーを出したので、多数決で参加ってことになりました。
悪いね、舟長。
「心がこもってない」
「水に効きそうな属性あげてみて!」
「電気」
「く、草?」
「そんなポケ○ン的な考え方で……」
「何も思い浮かばないよりましだろ」
ポケ○ンも属性がたくさんあって大変そうだよね。
「電気って効くのかな」
「どうして?理科の実験とかで、よく食塩水に電気通してるじゃない」
「それは食塩水だからでしょ? たしか、純粋な水は電気を通さなかったはず」
「はずっておまえ……調べろよ」
「今忙しいんで」
あとで調べるって、ちゃんと調べるから。
「そもそも魔法で出来た水は、地球上の水と同じ性質なんだろうか……?」
「おいバカ、止めろ。前提から崩してどうする」
「少なくとも、最後には重力や慣性に従がって消えるね」
「消えるって、どこから来て地球に還っていくの?」
「少し落ち着け」
閑話休題、と。
「じゃあ次は草だね草」
「草でも生やそうか」
「要らない(ニッコリ)」
「草か、水に耐える力は有りそうだが、攻撃したところで……と思ってしまう」
「なんつーか、耐えるてか受け流すだよな」
「水草だったら無敵よ?」
「それは無敵だけど。どっちにしろ攻撃!って感じじゃないよね」
「葉っぱはカッターにならないし……」
「葉属性とかあれば使わざるを得んぞ」
風属性との差別化が大変そうです。
「で、システムは土、地属性を使えって言ってるんだよね」
「大地、って大きいよね。単体の、単体って言い方もおかしいけど。単体の水じゃ勝ち目ないよ」
「逆に言うと複数の水、大雨や氾濫中の川では削れる大地もあろうぞ」
「なにその口調」
「いっそのこと聖属性と闇属性みたいに双方弱点にしちゃえばいいじゃん」
「それじゃシステムと違っちゃうだろ!」
水対地。地の勝ち……?