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風属性


「風属性のモンスターが現れたぞ!」


 魔法使いが出てきた敵を見て叫んだ。


「よし、炎属性の攻撃を与えて弱点を突くんだ」


 舟長もリサーチで弱点を見つけて叫ぶ。


「ファイアチャージ!」

「倒せたよ、やったね!」

「ところで風に炎が強いってどういう原理なの?」

「当局の管轄外です」

「おい待てって」


 弱点を見抜いてくれるリサーチ。便利なアビリティなのだが、そういう由来的なことは教えてくれない。

 淡々とどの属性がどの属性に弱いのか伝えてくれるだけだ。


「だから、この理由の部分は我々で考えなくてはいけない。そうなのだね?」

「うむ」

「強制じゃないがな」


 舟長は嫌でも、強制的に参加してもらいます。


「わたしは炎の方が強い派です」

「まあシステムはそう言ってるしな」

「けど、風の方が強いって思うところもあるんだ?」

「はい。火遊びをするとよく分かるけど、火を強くしようとして息を吹き掛けると消えちゃうんだよね」


 火遊びは大人の人とやるか、しないか、どっちかにした方がいいよ!


「わしは、お盆の迎え火で火遊びした口です」

「おまえ、ご先祖さんに怒られるぞ」

「火遊びと言ってもツンツンつついたり、組んであったやぐらを崩したりしたぐらいですよ」

「よく親御さんに怒られねーな、おまえ」


 閑話休題、と。


「息を吹き掛けた程度で消える炎など怖くないわ!という論理」

「炎が小さすぎるのが問題じゃねーの」

「だけど、風がまったくない状態でも火は着かないじゃない」

「真空状態か」

「確かに、これならどんな大きな火だろうが関係ないな」

「あ、あれれ?風の方がつよい……?」

「魔法使いさん、初心を貫くんだ!」


 だんだん不安になってきた。


「そ、それでもシステムは炎の方が強いって言ってるんだ! その理由を考えなくっちゃ!」

「適度な風のもとでは炎は成長する一方だからか?」

「山火事とか、大きくなっちゃうと風なんかただの養分だもんね」

「だそうです」

「誰に向かってしゃべってんの?この人は」


 壁です。


「調べてきたら、システムは雷も強いって言ってた」

「ああ、雷と炎だな」

「なんで言わなかったの?」

「だって炎の方が唱えやすい位置にあったから」


 ※炎属性は最初の方に覚える魔法です。


「それにしたって雷なんて……ますます意味が分からんな」

「風神雷神もびっくりだよ」

「風があろうと、ものともせず雷は落ちるから?謎だ……」

「雷の攻撃に対して風のバリアを張ったと考えればいいんじゃね?」

「それは……無駄そうっていうか、勝てなそうっていうか」

「刺さりそうだよね、雷」


 風対雷。雷の勝ち!

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