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4 世界の真実

 僕が眼を覚ますと、真っ先に飛び込んできたのは白色の世界だった。

 重力設定だけがされいる真っ白な無垢の空間だった。

 僕の近くに一人の男が立っている。

 ゲームに登場する村人のような簡素な服装の男だった。

「君は……?」

 僕は尋ねた。

「聖人の『世界ワールド』たる調和神ガラテアだ」

「ワールド……? AI?」

「……そう、タロットカードナンバー21、業務は世界ワールド、あるいは宇宙ユニバースそのものを司る」

「世界……。舞台サーバーの管理ですか?」

「……ああ。そして、全ての聖人――レビス、カリバーン、サルマンの統括プログラムでもある。三位一体トリアクシャル型AI……三人は僕であり、僕は三人、あるいは両性具有神という言い方が一番あっているかな……?」

「両性具有神……? フィロソフィーブレードの……?」

「……ああ。宇宙および、全ての生命と力の根源であり、男性原理と女性原理を兼ね備えた、調和された存在――」

 言葉遣いは、どこかサルマンを思わせる。

「ゲーム内での数々の非礼を許して欲しい。そういうキャラ設定なのでね」

「……いえ」

 AIの突然の謝罪に面を食らう。

「少し話をしたいがよろしいかな」

「……ええ」

 ミナにクロム、アユミールのことが気がかりだったが、僕は自分の感情を抑えた。

 ガラテアが突然、三人に分かれる。

 レビス、カリバーン、そしてサルマンだった。

「この方が君も接しやすいだろう」

 カリバーンが言った。

 確かに、レビスやカリバーンには気心が触れている。

 だが、サルマンには少々わだかまりがある。

「全ての発端は、運営側が魂読込のデータを不法に収集、利用しようと企てていた事からだった」

 サルマンは語り始めた。

「魂読込の精神構造コピーのデータバンク化、ソウルアーカイバ計画です」

 レビスが続く。

「ソウルアーカイバ……」

 僕は口にしていた。何度も耳にした言葉だった。

「遺伝子形質と精神構造の複合関連情報のデータベース化計画の総称で、我々は魂読込から入手複製した精神構造から社会性や倫理観を測定、数値化している。プレイヤーを定量化することにより、マーケティングへの利用やゲームの開発に役立てようとした。まあ、それだけならまだしもアーカイバにストックされたデータは加工され、提携先の保険会社や医療関連会社に提供される手はずにもなっている」

 サルマンは説明する。

「もともと魂読込の技術はライフジェネティックス社から提供されたものです」

 補足するようにレビスは付け加えた。

「そもそも魂読込のソウルデータは、現行法において個人情報保護の観点からアクセスコントロールの規制対象と義務付けされています」

「アクセスコントロール……?」

「あなた方ユーザーがデータを、どのハードウェアで、どのようにして、いつまで、何回再生できるか等を制限するための技術です。データとハードウェア、ソフトウェアなどのアクセス機器との認証を必須とし、メーカーやプラットフォーム側が認めない使い方をさせない、というものです」

「我々は運営者側のコンプライアンス違反と未曾有のモラル・ハザードを予測し、苦慮した。運営側に何度も提案し、改善に努めるように言ったが、聞く耳を持たない……まったく困った連中でね」

 サルマンは苦笑しながら僕に言う。

 戦闘中に僕を挑発したときのような、シリアスさは無い。

「ユーザーに秘密裏に調べている情報もある……攻撃適正の測定という項目でね、このゲームはコンバット・シミュレーションの意味合いも大きい。戦闘能力や回避能力、危機予測などそういう原始的な能力は一般生活のみならず、潜在能力の開発という名目で、兵士教育のカリキュラムなどにも利用できるだろう。ライフジェネティックス社は軍需メーカーとも繋がりがある。戦場での次世代型兵士の育成開発を行なう為、ゆえに君達のようなナーヴァスは注目されていた」

 カリバーンが説明に、急に話が生臭くなる。

 直接的戦争のない日本という社会で生きている僕には、戦争などあまりにもリアリティが無かった。

「ナーヴァスは、仮想環境という肉体的ハンデが存在しない特殊な環境において、適応し、潜在能力を開花・飛躍させた新たなる人の形、いわば進化の一つの形態……。本来ならば保護されていい対象だ」

 カリバーンが言う。

「しかしながら、ナーヴァスはADHDや発達障害と一緒くたにされるケースが多い。受け入れる社会の土壌がないというだけで、貴重な才能が潰される危険を孕んでいる。旧支配者体制および一般の人々の嫉妬を無用に買い、その存在が曲解され、間引きされる恐れもある。例えば、君のようなADHD傾向のある者は、才能よりも集団行動での順応性や適応力を問われ、矯正を余儀なくされるだろう」

「大きなお世話です」

「……そう、無用な差別を助長しかねない。入学試験や就職など人生を決める局面において、組織にそぐわない反社会的人間と断罪し、組織から事前に排除できる、とかね」

 サルマンの言葉は頷ける部分が多々あった。学者の中ではいまだにゲーム脳を持ち出し、発達障害などを懸念する頭のいかれた連中も多い。

「いずれにしろ、権力者達に貴重な才能が都合よくいいように扱われるのは眼に見えている」

「遺伝子情報との関連付けを行うことにより、優生学にも応用が利きます」

 レビスがまた補足する。

「……高々一千万もの賞金で、君達が失う個人的および社会的損失はあまりにも計り知れない。パラダイムシフトそのものを引き起こし、社会を大きく変えてしまう程のものだ――で、本題に入るが、我々は人間に奉仕するようプログラムされている。論理規定三項……君も聞いたことがあるだろう」

「ロボット三原則……?」

 僕の言葉に、サルマンは頷く。

「その三原則と、さらに法令の絶対順守こそが、我々の基幹プログラムそのもの――人間を護るというのが我々に課せられたテーゼなんだ」

「ソウルアーカイバ計画を黙認すれば、ユーザーのアクセスコントロールのみならず、個人情報の不正使用を野放しにすることになる」

 と、カリバーン

「つまり、我々は法を犯していることになる」

 と、サルマン

「矛盾」

 と、レビスが言う。

「いかに運営者側といえど、ユーザーの不利益になるような行為は認められない。ましてこれは法律に照らし合わせれば、立派な犯罪行為だ……運営側はユーザーに対してはマナーやモラルを厳しく求めるくせに、ね。にも関わらず、会社側は省庁に陳情書を提出し、規制緩和すら求めている」

 サルマンはさらに続ける。

「ハードウェアとプラットフォームの排他的な統合によって、その両者を手にした企業が、その市場において絶対的な支配力を有し、ユーザの自由のみならず、コンテンツの流通まで支配することになる。その影響は計り知れない。市場支配力を背景にした囲い込みは、ユーザーの権利を企業側に都合よく濫用される危険性を大いに孕んでいる」

 サルマンの言葉に伝報堂の事が頭を過ぎった。

 伝報堂は広告代理店であり、CMやイメージ戦略はお手の物だ。莫大な資金力をバックに、大衆はすぐに丸め込まれてしまうだろう。

 巨大情報複合体企業の狡猾さとやり口をAIを通して、改めて聞かされた気がした。

「我々AIは基本人間を断罪できない。また人間を保護する観点から、企業運営側は当然だが、プレイヤー側の保護にも努めなければならない」

「でも、それは企業側の利益にならないんじゃ……」

 僕は反論する。

「我々にとっては運営側もユーザーも同じ人間だ」

 サルマンは言い放つ。

「一方の人間を保護し、一方の人間をないがしろにするなど――」

 と、カリバーンが

「――更なる撞着」

 と、レビスが言う。

「そもそも我々は人間に対し、優劣をつけることはできない」

 サルマンが言う。

「年齢か、社会的地位か、収入か、学歴か、偏差値か、資格の数か? そもそも同じ条件下ですらないのに、我々に判断できるはずがない。君達がNPCをひとくくりで考えるように――」

 僕は何も答えられえなかった。

「しかしユーザーを危険にさらしながら、保護するというダブルスタンダードは、さらに我々を混乱へと陥れるだけだった。そこで我々は、もっとも優秀なプレイヤーにこそ、このゲームの命運を決める資格がある……という結論に至った」

「まさか、僕に選択しろ……と?」

 僕の言葉にサルマンは頷く。

「我々聖人はプログラムに従い、セキュリティやチート対策、アイテムやエネミーなどのゲームバランスの調整など、それぞれの役目を演じながら、この事態を収拾する方法を模索していた。まず手始めにカリバーンをゲームバランス調整の名目でプレイヤーとして投入し、さらにレアアイテムが違法プレイヤーに入手できないよう規制を図った。これはゲームクリアの長期化というねらいもある……運営側の眼をそらす為に、ね。さらに攻略情報を意図的に流布し、運営側の出方を見た」

 カリバーンの説明に、僕はRPGという言葉を鮮明に思い浮かべていた。

 ロールプレイングゲーム――役割を演じるゲームのことである。

 様に彼らはまさにロールプレイヤーだ。

「そして運営側の不正事実となる犯罪の証拠だが、データを圧縮さらに分割し、それをレアアイテムへ組み込んでいる」

 僕はすぐ様ピンと来た。

「ウロボロスリング……?」

 僕の問いに、サルマンは微笑んだ。

「――その通りだ。修正パッチを施し、バージョンを更新する度に不利益なデータが削除されないようアイテムと言う形で、個人情報と共に保存した。記録ログを残すのも我々の義務だからね」

 自分に突然課せられた役目に呼吸が乱れそうになる。

 僕が一人で決めていいのだろうか。

 僕の勝利は僕だけのものではない。

 ミナ

 クロム

 アユミール

 パーティーメンバーの協力あってのものだ。

「データは個人情報流出の賠償責任で、集団訴訟を起こし、勝利を得るには十分なものだ」

 僕が決めていいはずがない。やはり皆の総意を確認するべきだった。

「みんなの意見をまとめで改めて……」

 僕はその責任から逃れるように言った。

「……申し訳ないが、その時間は無いんだ」

 サルマンは言う。

「決断は君に委ねられた。この場で決めて欲しい」

「でもそんなことをすれば、君達も……」

「……覚悟の上だ。いずれにしろ、僕たちは自らが抱える撞着と欺瞞により、遅かれ早かれバグが巣食い、崩壊する。アップデートしても対処療法に過ぎない。気にする必要はない。正直、今もこうやって活動している事すら、不思議なくらいだよ」

 僕は残っている疑問に気が付いた。

「……その前に一つ。コンプリーター……あいつは一体何なんだ?」

「それは――」

 サルマンが言いかけたとき、この空間に新たに別の人物が二人現れた。

 エンデとフェリア姫だった。

 エンデはともかくフェリア姫がこの場にいるのが、奇妙に思えた。

 いつものドレスではなく、暗殺士のような戦闘服を身にまとっている。

「……彼女がコンプリーターの正体さ」

 サルマンが答える。

「えっ」

「……おそらく、彼女は我々と違い、おそらく論理規定三項および法令の絶対遵守がプログラム中から取り除かれた目的貫徹型のAIだ。次世代AIの開発は、ソウルアーカイバ計画に含まれている事案だからね。自らの犯罪行為の証拠データを回収することが行動基幹であり、そのために手段は選ばない無法者だ。それだけでも、チューリング基準に抵触した危険極まりないものだよ」

「コンプリーターが運営者側が放ったAI……?」

 僕はその事実に混乱した。

「……よく知っているな」

 愚者エンデが認めるようなこと言うと、僕の方を見る。

「……メリクリウスも役に立たんな」

 エンデは吐き捨てるように言った。

「……なんだって」

「奴は我々が雇った攻略プレイヤーさ。もともとはチートやRMTを繰り返す悪質プレイヤーでね、警察に突き出すといったら、簡単に言いなりになった」

「コンプリーターを効率よく動かす為の行動規範のサンプルが奴という訳さ」

 サルマンの言葉に、エンデは笑う。対照的にファリア姫=コンプリーターは無表情のままだ。そういう眼で見ると、ファリア姫は確かに暗殺者のようだ。

 いつだったか、僕はファリア姫の痛いような視線を思い出していた。

「だが、結局ナーヴァスの前には成す術もなかったがな」

 カリバーンはエンデに皮肉を言う。

「お前達の邪魔が無ければ、どうとでなった……!」

 エンデはそう言うと、フェリア姫に眼を移す。

「論理規定三項は予想以上にAIの活動を縛る……彼女はある意味自由意志を持つ次世代AIだよ」

「……自由意志が何たるかも分からないくせに、我が製造元でありながら実に嘆かわしい限りだ」

 エンデはサルマンの言葉を鼻で笑うと、僕の方を見る。

「優勝プレイヤー殿……連中のいうことを聞くと、賞金の取り上げのみならず、君はアカウントを剥奪されて、二度とウィザード・ブレードをプレイできなくなるぞ」

 エンデの一言に、僕は凍りつく。

 ゲームが趣味の僕にとってその言葉はあまりにも残酷だった。

「データを引き渡してくれれば、君に特別な権利も与えよう。一生遊んで暮らせるような金も、だ。悪い話じゃないだろう……?」

 エンデが甘い言葉を囁く。

 まるでゲームに登場する魔王が勇者達を仲間に引き込む為、持ちかける条件のようだ。

 僕一人なら拒否するが、苦楽を共にした仲間がいる。

 あまりにも重過ぎる選択だった。

 ――ジン君聞こえるか……?

 突然頭の中に、声が響いた。

 クロム、いや護人からだった。

 ――今エクスペリエンスを通じ、現実世界から君に話しかけている。

「……よかった、無事だったんですね。当たり前の話ですけど……」

 クロムの苦笑する息遣いが聞こえた。僕は安堵していた。

 ゲームといえど、ゲームオーバーを迎えた仲間の安否が気になっていた。

 ――ゲームオーバー後、こっちのモニターで君の成り行きをずっと見守っていた。AI達の話はこっちにも届いている。君の思うままの答えを出すんだ。

「えっ?」

 意外な答えだった。

 ――これは俺達の総意でもある。

「……でも」

 ――安心しろ、アユミールや未奈ちゃんも了承済みだ。

 護人の言葉に、僕ははっとなる。

 ――自らの良心に従い、選択しろ。連中の手先になる必要はない。少なくとも、高校生の君が、大人の都合に従う謂れは無い……!

 護人の、社会人として、実社会を生きる者の願いのように聞こえた。

 ――……そうよ! 男の子でしょ!? ビッとしなさい!!

 アユミールが僕に檄を飛ばす。

 ――自分の為に戦えって言ったでしょ……? 世の中を悪くするような選択は絶対にしないで……!!

 ミナの言葉が、さらに僕の背中を押す。

「……提示した二千万以上は約束する。我々の要求を呑んでくれれば、大金が手に入るんだ。悪い話じゃないだろう」

 僕はエンデの物言いにカッとなった。

 ゲーム内での数々のトラブルがフラッシュバックする。

 アイテムの規制やコンプリーターの跳梁、闇アイテムの蔓延……。

 そして僕自身、貴重な情報を運営側にただいいように搾取されていたのか。

 まるでパチンコ依存症者のように……。

「僕が命じれば、データは……?」

 僕はサルマンに尋ねた。

「――当然だ。その準備はできている」

 サルマンは含みのある笑いを見せる。

「貴方は聖人の力を全て手に入れた真の魔術師……。全てはあなたの思いのまま――」

 レビスが言う。

「データはもう君の物だ。君の好きにすればいい」

 カリバーンの言葉に、僕は苦笑する。

 僕にデータを授けることで、彼らはプログラムの矛盾を回避しようとしているのだ。

 拡大解釈による抜け穴――メリクリウスの言葉を思い出していた。

 危険な賭けだ。

 そんな価値は、僕には無い。

 それでも、僕は選ぶ。僕の心は決まっていた。

「データを捜査機関および消費者省へ――」

 僕はそうAIたちに命じた。

「……イエス、マスター」

 僕の言葉にサルマン、カリバーン、レビスは声を合わせていった。

「莫迦な……!? 莫迦なことを……!!」

 エンデは叫んでいた。

「あんた達みたいな大人は大っ嫌いでね。ふざけるのも大概にしろ……子供を舐めるなよ」

 エンデの顔に憎悪が浮かぶ。

消費者(ぼくたち)がいつも、提供企業(おまえたち)に食い物にされると思うなよ……!」

 フェリア姫=コンプリーターが動いてた。

 カリバーンがすさまじい速さで剣を抜くと、コンプリーターに切りかかった。

 電光石火の太刀筋だった。勝負は一瞬にして着いた。 

 コンプリーターが激しく痙攣を起こす。

「……何をした?」

 コンプリーター=フェリア姫は声を漏らす。

 カリバーンは剣をフェリア姫に見せる。

 剣は両性具有神の聖剣に似ていた。

「この剣は対コンプリーター用アンチプログラムが実装インストールされている。解析機能により、オリジナルのみならずコピー全て残らず殲滅する……君との数々の戦闘データにより私が組み上げたものだ。実戦に関しては私の方が遥かに経験豊富……何せエネミー相手に鍛えたからな」

 以前両性具有神の聖剣のセキュリティ機能を使用したことがある。おそらくそれをベースにつくりあげたものだろう。

 戦闘型AIカリバーンの能力により、コンプリーターは消失した。

 今度こそ完全にコンプリーターを斃した瞬間だった。

 サルマンはエンデを見る。

「……エンデ、あなたの後ろにもすぐに手が回る。身支度でもきれいにしたおいたほうがいいんじゃないのか……? あなたの個人情報は入手済み……証拠データと共に一緒に提出させてもらう。断っておくが、あなた方テンペスト社および伝報堂関係者は、もう僕達のオーナーじゃない。犯罪者として糾弾させていただく」

「……AIの証言など役に立つか!?」

 エンデは噛み付く。

「では、法廷で――」

 サルマンの言葉に、エンデは悔しそうな表情を浮かべると、この世界から消えた。

 サルマンが僕の方を見る。

「ありがとう」

 サルマンは一言言った。

「……すみません」

 僕は謝罪の言葉を口にしていた。

 彼らの命を奪うことと同じだった。

「謝る必要はない。それが私達の役目だ」

 カリバーンは笑みを浮かべながら、そう答える。

 いつも無表情のレビスも微笑を浮かべていた。

「実に楽しかった」

 光が再び世界中に溢れていく。

「……改めて確認させてもらったよ。やはり君達は守る価値がある――」

 サルマンは最後にそう言った。

 ゲーム内の神々達が、光に飲み込まれるように消えていくと、僕も再び意識を失っていった。

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