表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ものもの  作者: コロン
2/14

2 カトラリー

 このスプーンと出会ったのは…そう…

 2年ほど前だったかしら…


 あれはコロンがまだ19才の頃だったと思う。




 近所の雑貨屋さんで見つけたスプーン。

 綺麗なフォルムに目が釘付けに。

 そして手にとってみた。


「何これ!?」


 何と言うフィット感!軽すぎず、重過ぎない。

 スプーンを持った時に人差し指に乗る細い部分と、親指で押さえる太くなっている部分の絶妙な重さ配分。

 スプーンの先の重さを使ったテコの原理で、力を入れる事なく柄の膨らんだ部分に親指を添えるだけで手にフィットする感動のスプーン。


 1本1100円。

 19才のコロンにはとても高いスプーン。


 実家住まいで自分のキッチンも無いし、その実家には腐るほどスプーンはある。


 でも…

 いつか自分のキッチンを持った時、このカトラリーを使いたい。

 このカトラリーでお客様をもてなしたい。

 そしたらスプーンだけではなく、フォークもナイフも欲しい。


「よし。買うぞ」


 毎月、1セットのスプーンとフォークを買うことにしました。

 半年かけて揃えた6セットのスプーンとフォーク。

 そしてナイフは一本が2800円!

 ナイフはそう使わないし。と、他のより少し少ない4本揃えました。



 。。。



 さて。


 エッセイで紹介するならば、メーカーを紹介したい。

 なんじゅうね…2年前に買ったスプーンのメーカーがわかるのか?


 手がかりは裏に刻印されている小さな数字とアルファベット。

「18-12 LOIRE」

 これしか頼れるものはない。


 18-12は、ステンレス表示だろう。

 調べたら、18-12ステンレスは錆びにくく耐蝕性、耐久性があるのだそう。


「LOIRE」


「スプーン LOIRE」で検索。





 きゃーー!なんと、ありました!


 https://salus.co.jp/cutlery?s0l0%5B%5D=2&wgsearch=property


 コロンが19才の頃に揃えたスプーンが今も買えるのです!


 従業員25名。人数だけで見れば小さな会社ですが、これだけ「もの」が溢れた世界で長く続いているなんて、堅実で実直な会社なのでしょう。

 素晴らしいです。


 コロンの声は会社の方々には届かないと思いますが、言わせてください。




 『コロンちのスプーンもフォークもナイフも!全部LOIREだよーーー!!コロンちに来たお客様が全員「!!!。…なにこのスプーン…」って必ず言う、びっくりカトラリーだよーー!

 死ぬまで使うからね!作ってくれてありがとーーー!!!』



 佐藤さん。ありがとう。


挿絵(By みてみん)


 佐藤金属興業株式会社

 〒959-1277 新潟県燕市物流センター1丁目1番地





 いつ終わるかわからないエッセイで、これだけは絶対紹介したかった。

 もう終わってもいいくらいだ…

 感無量。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
もう終わってもいいくらいだ > 早いわっ!? 従業員二十五名で全国規模への出荷をなんじゅう年も続けていると言う事は、職人たちが昔ながらの手法で作り上げた金属製品を販売する老舗メーカーなんだろうな。 …
あ。。。 これ、買ってみたくなった。 いや、見てはいたんです。何回か。。 「きれいだけど‥‥高いなぁ‥‥」と、そのままになっていたやつ。 そういえば誰かに聞いた話だけど、学校の給食用スプーンをたしかこ…
 プレイボール直後の一球めで、感無量の長いイニングを投げる予定のピッチャー(笑)  いきなり「2年ほど」でつっこませるし。  書道の筆や、シャープペンシル、ギターのネック。  手に「なじむ」のは大事…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ