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斧使いの俺は全てをぶった斬る!!

作者: mf

 俺は斧使いだ。防具を捨てて、攻撃に全振りをしている。そんな俺だが、一人だけだと一回避けられるだけでゴブリンにすら負けてしまう、なのでパーティの仲間たちと一緒に協力して敵を倒す。そしてそんな俺の仲間たちと出会った時、少しだけ前の記憶を思い出す。


「オラァ! 死ねゴブリンども!」

 俺は目の前にいるゴブリンに斬りかかる。ただし、そのゴブリンは左側に避けて――

 ゴブリンの反撃をモロに喰らってしまった。その攻撃で俺は倒れ込み、周りにいた大量のゴブリンが寄ってきた。

「ちょっ……痛いからやめろ!」

 俺はゴブリンに棍棒でボコボコ叩かれる。

 殴られ続けて気を失いかけていたところに少し遠くから声がした。

「なんなの……この状況……」

 そしてそいつはゴブリンのいる方向に、炎を出してきたんだが――

「あっつ!! 」

 俺もその炎に巻き込まれていた。ゴブリンたちはすぐに逃げ出した、俺もすぐに炎から飛び出す。

「お前……俺ごと燃やすなよ」

「私が助けなかったらあんた死んでたじゃない! 感謝しなさいよ! 」

 そいつは自分が悪くないかのように言った。俺はその言葉にムカついた。

「うっせーよ! もうちょい安全な魔法使えよ!」

「私は炎魔法しか使えないの!!」

「…………え?お前ほんとに魔法使い? 」

「炎魔法しか使えなくて悪かったわね。でも、一応魔法使いよ! 」

「そ、そうか……」

 俺は少しだけ困惑をする。こんなに強気で、さらに一個の魔法しか使えない魔法使いなんて初めて見た。

「とりあえず助けてくれてありがとう」

「最初っからそう言いなさいよね」

 その言葉に少しだけムカついたが。俺はなんとか冷静さを保つ。

「とりあえず今日は帰らせてもらう、またな」

「次会うかはわからないけどね。またね」

 そしてその日から一日経過して、ギルドに行ってみるとその性格の悪そうな女はいた。

「よお! 昨日はありがとな!」

「あぁ……昨日の人ね」

「お前名前はなんて言うんだ?」

「シスタよ。あんたの名前は?」

「俺の名前は最強の斧使い! オリアだ!!」

「ゴブリンに負けてたのに?」

 俺は正論を突かれて変な顔になる。

「あははは! なんなのよその顔。馬鹿みたい!」

 シスタはバカにするように笑った。俺はイライラをなんとか堪えて言いたかったことを言う。

「よかったら一緒にパーティを組まないか?」

 俺は彼女をパーティに誘う。理由はもちろん、またゴブリンに襲われた時の保険だ。

「いいわよ。でもまた焼かれても文句は言わないことね!」

「じゃあ早速森に行こうぜ」

「わかったわ」

 しばらくすると、俺たちは森についた。すると、どこからか声が聞こえてきた。

「助けてくださぃいい!!」

 俺とシスタは共にその方向へ向かう。そこには三匹のオークに襲われている明らかに弱そうな少年がいた。

「ヒィィィ!助けてくださいぃ!」

 俺は咄嗟に前に出てオークを一匹不意打ちで倒す。残り二匹がその隙を狙って攻撃しようとするが――

「食らえ! ファイア!」

 こちらに炎が飛んできた。その炎に俺も巻き込まれた。

「あっちぃなぁ!」

 だけど、一匹だけオークが生き残っていた。そして俺のことを後ろから………………攻撃されたと思ったが、そのオークは頭を矢に貫かれて死んでいた。その矢が撃たれた方向を見るとさっきの少年がいた。

「危なかったですね……」

「ありがとな! 」

 俺は笑顔でお礼を言った。

「お前、名前はなんて言うんだ?」

「弓使いのファタリアです」


 そんな感じで俺たちは出会ったんだ。そして今は三人で話している。

「オリア、なんでそんなアホみたいな顔してんの? いつものことか! 」

 とムカつくことをシスタは言う。

「ちょっと考えことをしてただけだ!」

「バカが考えることって何よ!」

 シスタは爆笑しながら煽るように言った。

「バカでもちょっとぐらい考えるだろ!」

 俺は恥ずかしくて少し顔を赤らめながら言った。

「あはははは!」

 そんな会話をしながらファタリアも笑う。

「みんなに夢ってあるか?」

 俺は恥ずかしすぎて話題を変える。

「夢ねぇ、私は大金持ちになりたいわ」

 シスタはいつも通りだ。

「僕は高級なドラゴンの肉で料理してみたいですかね」

 ファタリアは料理が得意だからか、料理人みたいなことを言う。

「あんたの夢はどんな夢なの? 」

「俺の夢はぁ! この世の全てのものをぶった斬ることだ!」

 シスタは爆笑した。俺は変なことを言っただろうか?

「まぁ、そういう夢も悪くはないと思うわ」

 シスタが俺のことを認めてくれるのは初めてだった。

「僕も悪くはないと思いますよ」

 ファタリアも笑顔でそう言ってくれた。

「そうえば、この世には誰も壊せない世界一硬い岩があるらしいですよ」

「ファタリア、それは本当なのか?」

「わかりません。だけど本当だったらいいですね〜」

 俺はその岩が気になって気になって仕方なかった。

「そうだ! 明日街の人に聞いて情報収集しようぜ!」

「いいですよ」

 二人ともそう言った。

 そうして俺らは宿屋で一晩寝た後、再び集合していた。

「じゃあ俺は武器屋のおっさんに聞きに行くから、手分けして情報集めようぜ」

 俺は武器屋へ向かう。武器屋の中に入るとおっちゃんがいなかった。

「おっちゃん〜いるか〜?」

 俺はおっちゃんを呼ぶ。

「おう! 今準備してるから待ってくれ!」

「わかった〜! 」

 俺はおっちゃんが準備してる間に武器を見ていた。

「うおおお!! この斧すげぇ斬れそうだぞ!」

 俺はこの斧をジロジロ見ていた。

「その斧はな、鋼で作ったんだ。すげぇ斬れそうだろ」

 いつの間にか背後におっちゃんがいた。

「おっちゃんこの斧くれ!」

「いいぜ、三千ゴールドだ」

「やべっ……二千五百ゴールドしかねぇ」

「五百ゴールドおまけしてやるよ」

「ありがと! おっちゃん!」

「どういたしまして」

 俺はこの斧を買い、おっちゃんに聞きたいことを聞く。

「おっちゃん、誰も壊せない世界一硬い岩って知ってるか?」

「知らないな」

「そっか……」

「だが、少しだけ他の冒険者から耳にした情報なんだが、近くに新しい洞窟が見つかったらしいぜ。そこに行ってみたらもしかしたらあるかもしれねぇな」

 と言いながらおっちゃんは笑った。

「ありがとな! じゃあまた来るぜ!」

 俺は店を出た。

 そして集合場所にはすでに二人ともいた。

「遅い!」

「ごめんごめん」

「オリアは何か情報を手に入れた?」

「新しく見つかった洞窟にもしかしたらあるかもしれないらしいぞ! 」

「じゃあ新しい洞窟へ行ってみよっか」

 俺ら三人は新しく見つかったと言われている洞窟へ向かった。

「ここが世界一硬い岩の在処かぁ」

「まだあると決まったわけじゃないけどね」

 シスタは言った。

「じゃあ行くか」

 俺ら三人は洞窟の中へと入る。洞窟の中にはバットがたくさんいた。バットは俺らに空中から襲いかかってくる。そんなバットたちをシスタは軽々と焼き払った。

「雑魚ね……」

 シスタは一つの魔法しか使えないくせに結構強いんだよな……と思いながら前に進む。

 すると、前から巨大なバットが現れた。シスタは魔法を撃ったが、巨大なバットはそんな炎を跳ね飛ばす。そして反撃をしてきたが俺らは咄嗟に回避をする。ファタリアが何本か弓を撃つ。一本だけバットの翼に直撃した。そしてバットが怯んだその隙を狙い俺がそのコウモリをぶった斬る!! 巨大なバットは倒れていった。

「ナイス!!」

「オリアさんこそナイスです」

「よくやったわね、オリア」

 俺らはそのさらに先を進む。すると開いた場所が見つかった。すごく広い場所だった。そこにはさっきの巨大なバットよりもっともっと大きいドラゴンが座っていた。すると、俺らを見つけた途端、ドラゴンは青いブレスを吐いてきた。俺らは全力でそのブレスを避ける。俺らの位置は散り散りになった。そしてドラゴンにシスタは全力の魔法を撃つ。だがドラゴンは全く怯まず、俺に攻撃をしてきた。俺は避けて反撃しようとするが、青いブレスで焼かれてしまった。俺は倒れてしまう。ファタリアとシスタは頑張って矢と魔法を撃っていた。

「おい! 起きろよバカ!」

 俺はシスタの叫びで起き上がる。

「毎日毎日、炎を喰らっていてよかったぜ……」

 本当に、本当に炎を毎日喰らっていて、その時だけはよかったと思った。俺はドラゴンの背後を取り、斧で思いっきり斬りつける!

 ドラゴンは力無く倒れた。

「やったぞ……」

「オリアさんナイスすぎます!!」

「急に倒れないでよ!! バカ!!」

 ファタリアは安心した顔をしていたが、シスタは心配そうな顔をしていた。

「ごめんな、シスタ」

「許さないんだからね!」

 シスタが、少しだけ涙を流しながら怒っている。なぜ涙を流しているのかはわからなかった。

「とりあえず、ここの探索をしよう」

 俺は岩をどうしても早く見つけたかったためこう言った。

「僕はドラゴンの肉を回収します」

「私は財宝があるか確認するわ」

 そうして俺が探索していると、膝くらいまでのサイズの岩があった。

「これが世界一硬い岩か……」

 俺はその岩をぶった斬る!!! 斧が当たった瞬間わかった。これは硬すぎて割れないと……だけど何故かその岩からヒビが生えてきて…………そこからドラゴンの赤ちゃんが出てきた。俺は頭がハテナになっていた。そして肉を回収し終わったファタリアと、財宝を回収し終わったシスタがこちらにやってきた。

「これ、ドラゴンの卵じゃない?」

「ドラゴンの卵ですね……」

「え?これが噂の岩じゃ……」

 と言った瞬間二人とも爆笑した。

「あんたバカなの?」

「これはバカですね!」

 俺は理解してしまった。卵と岩を勘違いしてしまっていたのだ。

「普通に見ればわかるでしょ!あははは!」

 またもシスタが煽るように言った。

「誰にだって間違いはあるだろ!!」

 俺は顔を真っ赤にして言った。

「あはははは!!」

 二人ともずっと笑っていた。

 そして二人とも笑いが収まった頃に俺が話し始めた。

「ところで本物の岩はどこにあるんだ?」

「おそらくですが……ここにはないと思います」

「マジかよ〜!」

「残念ですね」

 ドラゴンの子供が隣で鳴いた。

「そうえば、このドラゴンの子供はどうするの?」

 シスタが問う。

「どうしましょうね……」

「俺が育てる!!」

「それ本気で言ってる?」

「うん!!」

 二人は少し呆れた顔をした。

「あんたに育てられんの?」

「あっ…………」

「あんただけじゃ無理そうね、じゃあ三人で育てましょうか」

「いいのか? 」

「いいに決まってるでしょ!」

「二人ともありがとな」

 俺は笑顔で言った。

 目的だった世界一硬い岩を見つけることはできなかったが、斧使いの俺は今日も冒険をする。いつか最強の斧使いとして、世界一硬い岩を斬ることを夢見て。

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