ほんのり青い春
今日でデート(仮)会は終わります!
ナンパに絡まれて約1時間。
俺は非常にいたたまれない状況下にあった。その理由は...
「わぁ!きれいなお花が沢山咲いてるよ!」
「お、おう。そうだな」
見渡す限り当たり一面のお花。その風景はなんとも幻想的で人間が足を踏み入れてもいいのかと言うほどの妖精の地だった。
まぁ、咲優は大丈夫か。女神だしな。
いや、そうじゃなくてぇ!
「ちょっと、咲優さんや?ここはどこだっけ?」
「?お花畑でしょ?」
うん。そんなことは十分分かっているさ。問題はここが『カップル専用』って言うこと!
もちろん。カップル以外は入場禁止だ。入場する際には本当のカップルか、チェックが行われる。なんで俺らがここに入れてるかって?..........
........
「//,...」
この反応でお察ししただろう?
.....
あー!もう!ハグ!ハグしたの!
思い出しただけで恥ずかしくなるわ。
今でも心臓ばっくばっくいってる...周期が光速越えちゃうよ、全く。
なのに、この女は平然としやがって...何故だ?
あ、相手が俺だからか。てへっ☆
「あ!あの椿とっても綺麗だね!それと、このツツジも!」
いや、ツツジはそこら辺に咲いてるじゃねぇか。
まぁ、普段しっかりものの彼女がここまではしゃいでるんだ。なんか新しい一面を知れて感慨深いな。
「巧樹君!あのアザレアの前で写真撮ろうよ!」
「えっ?二人でか?」
それって、ツーショットってやつ?俺と撮って問題になったりしないだろうか...
「うん!今日1日の締めくくりってことで!」
「..そうだな。俺も今日はとっても楽しかった。」
「っ!?。わ、わたしも楽しかったでしゅ...」
ん?なんか緊張してる?まぁ楽しかったらしいしいっか。お互い楽しめたのなら、俺も安心しだぜ。
「それじゃあ...撮るよ!はい!」
「パシャッ」
「~~~♪」
なんで、こいつにやけてんだ?
「それじゃ、もう夜遅いし帰ろっか」
「うん...もうお別れなんだね..」
なんで悲しそうなんだ?
「そんなことはない」
「...え?」
だって一一
「まだ4日、残ってるからな」
「あっ...そっかぁ。よかったぁ。今日のは幻想じゃなかったんだぁ...」
咲優はしきりに「よかったぁ」と安心しまくっている。
俺が安心できないのだが...
「残りは全部平日だし、学校しかないけどよ、まぁ咲優をつまらなくはさせねぇよ。その...俺も今日は楽しかったしな....」
「/////...........!うん!学校でも宜しくね!」
かくして、俺らの(仮)デートは終わりを遂げた。
アザレアの花言葉はいろいろありますが、私が好きな意味は「恋の喜び」ですね。
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