訪問
『ピンポーン♪』
「おっ、来たな」
時は10:00、誰もが待ち望む午前のおやつタイム
ーー
いや、女神様のおなぁりだ。
「おはよう、よく俺の家の場所わかったな」
「おはようございます、えぇと、その室田さんに聞いたのですが...迷惑だったかな?」
「いや、母さんも妹も咲優が来ることは知ってるから大丈夫だ。」
「では、お邪魔するね?」
「おう、俺の部屋2階上がったらすぐだからついてきてくれ」
すると、リビングのドアが開いた。由実...ではなく母さんだった
「あらぁ、あなたが咲優ちゃん?可愛いわねぇ!巧樹の彼女?」
「なんで、そうなんだよっ!母さんは恋愛ドラマのみすぎだ!俺と咲優とじゃ不釣り合いにも程があるぞ!なぁ、咲優!」
「..か、彼女...///...えヘヘ...」
「さ、咲優..?」
「はっ、何でもありませんよ!」
「お、おう?それで、俺たち何もないよな?」
「むぅ...巧樹君は相変わらずの鈍さだね...」
「あ、れ?怒ってる?」
「巧樹君はもうちょっと人の心情を把握してください!」
さっきから赤くなったと思ったら急に不満げな顔を見せてくる。それでも可愛らしいのはさすが美少女である。由実ももうちょっと可愛らしくなれないのかな...?
なんにせよ、怒っている理由は不明だ。正確な沸点がない混合物かよ
「あらあら、そんなところでいちゃついてないで、早く部屋にいったら?」
「だから、そんな風にみられると咲優も嫌になるだろ!それとにやつくなぁ!」
「あなたにも春風が舞い込んできたのね...」
「人の話を無視して一人でロマンチックに語るんじゃねぇ!」
「あ、咲優ちゃん、こんなひねくれたおんぼろ機械みたいな息子をどうかよろしくね」
「親子揃って同じ表現を一日に使うんじゃなぇぇぇ!」
「もう、巧樹、うるさいわよ、咲優ちゃんもさっきから放心状態じゃない。できる男は彼女を幸せにしないと...」
「もう、疲れたよ母さん、僕もう上がる...」
いつにもなく母さんが迫っている...父さんもこの勢いに負けたんじゃないのか?
「咲優、来て早々すまねぇな。さ、上がろうぜ」
「....あ、あ、はい!それと、お義母さん」
ん?今お義母さんと言わなかったかい?
「あら、お義母さんだなんて、孫の顔が楽しみねぇ」
「はぁ...」
もはや言い返す気力すらない。さすが俺の母さんだよ...
「ま、孫....//いつの日か.....それと、つまらないものだと思いますが...」
そういって咲優が母さんに差し出したのは一つの大きなタッパーだった。
でも、いつの日にかはちげえだろぉ!
「うちで作ってきたクッキーです。お口に合うか分かりませんが妹さんとでも、分けてください」
「あら!ありがとうね。美味しくいただくわね、巧樹の分はこれにはないのよね?」
はぁ!?俺食べちゃダメなのか!?咲優が作ったものめちゃくちゃ上手いのに...
てか、なんで、『これ』を強調したんだ?まるで別に用意されてるみたいな言い方だな。
「は、はい、巧樹君のは別に作ってあるので...」
「まじ!?ありがとう!咲優の料理また食べたかったんだよ!」
「は、はぅ...//...美味しく作れているか心配ですけど....」
「大丈夫だ、絶対美味い!」
「にゃぁ....//」
可愛いなぁ。ほんとこんな人が奥さんとかなったら幸せだろうなぁ
「だから、こんなところでいちゃつかないでよ...」
母さんのため息が聞こえてきた
クッキーに糖分費やしすぎで、話事態の甘さが足りなくなってしまった...砂糖買いにいかねば....
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