GW
一日開いてしまい誠に申し訳ありません!
俺らの学校のGWは長い。何故か休みでもない日なのに9日間は休みがある。だからこそ最初の一日くらいなにもしなくてもいいと思うのだ。残りで宿題なんてちょちょいのちょいだ。
去年徹夜してたのは俺の記憶違いだったんだな
「お兄ちゃん....」
「おぉ、由実おはよう」
「お兄ちゃんは昼夜逆転という言葉を知らないんだね」
「何いってるんだ?時計の針は4:30をちゃんとさしてるじゃないか。いやぁ早起きってやればできるもんだね」
「それはアナログ....!このひねくれ兄貴め!」
起きて早々妹に罵倒される兄。これだから朝は嫌いなんだ...!
「もし今が朝だと思ってるなら夕飯、お兄ちゃんの分作らない」
「陽貴だけじゃなくお前も読心できるのか!」
「お兄ちゃん相手なら誰でも造作もないことだね」
ひどいなぁ。でもご飯なしはきついよ..
「あれ?由実が作るの?」
「うん、お母さん今日会議らしいから」
「先ほどは申し訳ありませんでした。是非お食事に預かりたいです。ご無礼を承知の上です。」
「気持ち悪い」
「あ、はい」
もはや兄としての尊厳は皆無だが、しょうがないことなのだ...
由実は非常に獰猛(俺の主観)だが、容姿は俺と違って整っている方だし、料理はお母さん並みで、その他家事もそつなくこなすハイスペックなステータスを持っている。学校でも学級委員長を努めていて成績も毎回順位は一桁ということで俺の妹とは(俺が)恥ずかしすぎてとても言えない。
ほんといい嫁になるだろうね。ま、結婚したらしたで後で夫さん痛い目みそうだけどな...
それより、由実といい心晴といい容姿は抜群なのに俺は違うんだ?ねぇ
「はぁ...今から作るからなんか食べたいものある?あ、卵料理ね」
卵料理かぁ、卵焼き食べたいなぁ。この前由実に作ってもらったときはオムライスだったし、その前はスクランブルエッグだったしその前は天津飯....
「お前が作るときほとんど卵料理じゃねぇか...」
「だって美味しいじゃん。」
「いや、それには賛成するけどね?量より質って言うじゃん?」
「それたぶん意味とらえ間違ってるからちゃんと調べた方がいいよ。小学生でも分かると思うからすぐに調べられるよ」
俺って本当にお兄ちゃんなんだよな?オールドブラザーなんだよな?お兄ちゃんの意味とらえ間違ってないよな?
「じゃあ、卵焼きでいいか?」
「一番楽だしいいよ」
「じゃあ俺風呂入ってくるな」
「うん」
ふぅ、妹の相手って世界で一番疲れることなんじゃないか?シスコンは知らねぇけど
明日はゆっくり休もうか...
「ピロリンッ♪」
「ん?咲優から?こんな時間になんだろう」
『巧樹君、夜遅くにすみません。明日、巧樹君の家を訪ねてもいいですか?』
ん?何て?
『ごめん、何か俺が持って帰ってるとか?そんなの?』
『いえ、単に遊びたいだけですっ!...宿題の行方も気になるしね...』
うっ...でも只のメッセージのやり取りだけで助かった...
『勿論ちゃんと計画的に進めているよ』
『なるほど、進めてないんですね?明日はちゃんとやりましょう』
いや、なるほどじゃねぇよ。なんで機械越しで分かるんだよ。
『いや、今日は早起きして頑張ったよ?...4:30に起きたし』
ふっ、嘘は言ってないぜ。これなら一一
『あー、さっき起きたばっかりなんですか、だめだよ?明日は午前10:00頃伺うけどいいかな?』
だめだこれ。
この疲れすぎた俺に祝福を!
『まぁ、いいや。明日は母さんと妹しかいないからいつ来ても大丈夫だ』
『ありがとうごさいます。では、また明日』
『にゃーん♪』
可愛らしい猫の音声付きのスタンプと共に咲優との会話は終了した。
嫌な宿題まで思い出してしまったが、咲優がもしみてくれるんだったらはかどるかもな。教えるのすげぇ上手いし。
はぁ、早く風呂入って明日に備えよ...何気に血縁関係皆無の女子を家に招き入れるのは初めてだし、それが学園トップクラスの美少女ならなおさら緊張する。でも、なんかもう慣れたしなぁ....
なんで俺に近づいてくるんだろう。あの人って言うのも気になる...ついでにいろいろ聞いてみるか
あれ?俺の家の場所しってるのか?
GWくらい宿題なくていいと思うんだ(切実)
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